Story 4 帝国アイラン・サイラル 1
視界が安定してきた。2回目だから混乱はない。そういやなんでルーナ様あんな慌ててたんだ?とか考えつつ周囲を見渡すとそこははるか上に見える鉄でできた天井、見たことない物質で作られた壁に飛行機の窓より何倍も分厚いのに綺麗に透けてる巨大な窓、部屋の形は円形で真ん中には床より5mほど高い位置にある祭壇。その上に私たちはいるようだ。そう考えていると中鳥、遊田がやってきて一安心した。
ヒュオー
ん?なんか風の音が
すると下からいかにも偉そうな魔法使いが現れ、語り始めた。
「急な召喚で本当に申し訳ない。本当に急だが2年後に訪れる五千年に一度の大天災から我らが帝国アイラン・サイラルを、いやこの世界を救って欲しい!」
そうして頭を下げた。
「いやいやそんなに頭を下げないでください。急な出来事の連続で驚いているしちょっと言いたいことはあるけれど私たちは運命を受けいれますから」
とクラスメイトの北村さんが慌てながら止めた。
いかにもな見た目をしている彼は名を
「フェリックス・アンドラス」と言うそうだ。
「そ、そうですか。とはいえ本当に申し訳ないことをした。あなたたちにはこれから先何度も困難にぶつかることになると思いますがそれでもと言うならお願いします。」
「「「「「「「「とうに覚悟は決まっていますから。よろしくお願いします」」」」」」」」
そう声を揃えて返した。
見事にハモったなー。
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要点をまとめるとこうだ。
・この世界はラルジュという名前である
・この世界には4つの大陸があり順番に機械王国メガラがある「ミカニ」周囲が林に囲まれたモダ合衆国のある「ボスケット」地下にはアリの巣の様に入り組んだ地下都市アンデカルドのある「アーマイゼ」五千年に一度の大天災の際滅びぼされた「ドンバスカ」
・五千年に一度の大天災では古龍数千体の軍勢が無作為に襲い全てを破壊して去っていくそう。理由は分からないんだとか
・そして私は今回の転移の中で1番強い人間だと見抜かれているようだ。
ふむ。つまりは、ルーナの言う通り本当にとんでもない世界に来てしまったようである。
それで、私が最強と見抜くとはなかなかだねぇ。
えへへ。
そんなことを考えているとフェリックスさんは魔法でも使ったのか大量の装備品を持ってきた。
種類はアタッカー用の装備、魔法使い用の装備、タンク用の装備である。
その光景に少し驚いていると「警戒はいりませんよ、ただこの国が持ちうる最強の装備を揃えましたので差し上げたいのです。」
と言い、クラスメイト達は各々装備を付け始めた。
と、ここで疑問が浮かんだ。あれ?私の装備は?いつまでノーパンでいろと?
と思ったので問うてみるとどうやら私の装備しているものを超えるものは
帝国アイラン・サイラルにはないらしい。
えーダメでしょ。
ちなみに下着もないらしい。
やばいって。
そうして説明を受けたりステータスを確認し合ったりで時は過ぎていった。
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