【第22.5話】『 僕は 』

 





 24.花束の約束【第0章】- episode of zero -〈第23.5話〉『 僕は 』






 僕は結局選べなかった。

 僕は結局守れなかった。

 僕は結局救えなかった。

 僕は結局、何も出来なかったじゃないか!!


「‥‥‥クソ野郎。クソ野郎。僕なんて死んじゃえ。早く死ね、死ね!死ね!死ねよ!消えてくれよ!!気持ち悪いんだよ、偽善者気取り。このまま灰になって消えちまえ!!」


 全て僕が無能だから、全て僕が無知だから。

 何もできないんじゃ無い。僕は何もしなかっただけだ。死んだ方がいい人間なんだ。


 自殺するか?いいや、そんな物じゃ足りない。もっと苦痛を味わって死ななくちゃ。そうだ、あのバケモノに頼んで殺してもらおう。


 じゃないと、ダメじゃないか。

 皆んなを守れなかった僕が、普通に死んだりしたら‥‥‥。

 

 殺してもらおう。殺してもらおう‥‥‥。

 

 僕の心は壊れてしまった。だから、もういいじゃないか。このまま死んだ方が、よっぽどマシなんだから。


 ただ下を向いて、


 その瞬間、僕の元に、小さな日の光が差し込んだ。

 そして誰かが僕の心に語りかけてきた。





『 最後に約束。精一杯生きてください 』





 その時、僕はハッと思い出した。

 

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