第2話

話は、柳津町やないづちょう貯木場がんぺき徳広のりひろ竹宮たけみやが会ったあとそのままドライブに出たところから始まる。


移動中の車の中にて…


徳広のりひろは、ヤキソバヘアの竹宮たけみやと一緒に後ろの座席せきに乗っていた。


徳広のりひろは、ものすごくつらい声で竹宮たけみやに許しいをした。


「お願いです…もうこらえてください…」


竹宮たけみやは、不気味な声で徳広のりひろに言うた。


「もうこらえてくれだと…そない言うて逃げようなんてそうはいかんぞ!!」


徳広のりひろは、ものすごくつらい声で竹宮たけみやに言うた。


「私には、大事な家族がいるのですよ…守らなければならないものがあるのですよ…」


竹宮たけみやは、徳広のりひろに対して胸ぐらをつかんだあとものすごく恐ろしい声でイカクした。


「コラ!!」

「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~」

「オドレ!!よくも藍子オレのレコにてぇつけたな!!」

「私は知らない…」

「ウソつくな!!」

「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~」


竹宮たけみやは、おびえまくっている徳広のりひろに対して恐ろしい声でイカクした。


「聞いたところによると、新月オドレのクソガキ藍子あいこが暮らしている家に行った…ほんで、藍子あいこからカネたかった…その後…松永町内ちょうないのパチンコ屋へ行った…カネがなくなったらまた藍子あいこのもとへ行ってカネをたかる…」

「私は知らない…私は知らない…」

「オドレクソジジイ!!」

「こらえてください…私にどんな落ち度があると言うのですか〜」

新月クソガキ藍子あいこからカネたかってこいと言うたのはオドレだ!!」

「違う…私は違う…新月しづきが勝手にやってるだけだ!!」


竹宮たけみやは、徳広のりひろの胸ぐらから手を離したあと、さらに恐ろしい声でイカクした。


新月クソガキが勝手にやってるだけだと言うのであれば仕方がない…せやけど、38年前のことについてはオトシマエをつけてもらうからな…」

「38年前のことなんか忘れた!!」


徳広のりひろが怒った声で『過去をほじくるな!!』と言うたので、竹宮たけみやはより恐ろしい声で徳広のりひろをイカクした。


「おいコラジジイ!!オドレええドキョーしとるな!!」


徳広のりひろは、竹宮たけみやに38年前のことをほじくられたので、怒り狂った。


話は、今から38年前の1985年頃であった。


事件は、岡山空港のロビーで発生した。


20代の夫婦が1歳半の自分の娘を置き去りにして海外旅行へ行った…


当時1歳半の娘は、温大はるとの妻である永眞えまであった。


この時、永眞えまの両親は、永眞えま航空券チケットを購入することを忘れていた…


…と言うのはタテマエで、ホンネは永眞えまがうざいからわざと購入しなかった…と言うことであった。


話は、永眞えまの両親が乗った航空機ひこうきが離陸してから20分後であった。


当時、会社員だった徳広のりひろは東京へ所用おつかいに行くために飛行機にトウジョウする予定だった。


この時、徳広のりひろは置き去りにされた永眞えまを保護した。


その後、徳広のりひろ所用おつかいに行くことをダンネンして永眞えまを連れて帰った。


徳広のりひろとしのぶは、永眞えまは両親に置き去りにされたと判断して、子どもを保護する機関に知らせた。


保護された永眞えまは、その後四国にある母子保護施設へ移された。


そして、子どものいない夫婦の家に養女になった。


しかし、ほどなくして永眞えま実父テテオヤの親類縁者が弁護士を連れて徳広のりひろのもとにやって来た。


実父テテオヤの親類縁者は、徳広のりひろ永眞えまを連れ去った誘拐罪で刑事告訴こくそすると言うた。


困った徳広のりひろは、事態をシュウソクさせるために弁護士さんをたてることにした。


しかし、示談交渉ジダンを引き受けてくださる弁護士さんが近くにいなかったのでものすごく困った。


そこで徳広のりひろは、松永町内ちょうないで暮らしている元チャンプの男(ボクシングジムの経営者で、徳広のりひろの知人)に助けを求めた。


徳広のりひろの話を聞いた元チャンプの男は、竹宮たけみや田嶋組たじまを紹介した。


竹宮たけみや田嶋組たじまは、元チャンプの男の知人の知人の知人のそのまた知人のコンサルティング会社(実はペーパーカンパニーである)経営者の男の知人にあたる男たちであった。


その後、徳広のりひろ竹宮たけみや田嶋組たじまを利用して永眞えまの両親の親類縁者と実父テテオヤの親類縁者の知人の弁護士の家を壊滅させた。


それから数ヶ月後…


徳広のりひろは、竹宮たけみや田嶋組たじまたちにつきまとわれてしまった。


徳広のりひろは、自分自身がヤクザ組織に利用されていることに全く気がついていないようだ。


それどころか、徳広のりひろは『竹宮たけみや田嶋組たじまらは命の恩人だから…』と言うて彼らにイソンしていた。


その結果、徳広のりひろ竹宮たけみや田嶋組たじまたちにつきまとわれた…と言うことである。


他にも、徳広のりひろは35年前に女性従業員さんがセクハラの被害を受けたことを苦に婚約者の男性が自殺したこと…徳広のりひろがセクハラの被害を受けた女性従業員さんをレイプして子をはらませたこと…についても竹宮たけみや田嶋組たじまたちから強請ゆすられていた。


新月しづきがセクハラの子であることなど…をふくめて、徳広のりひろはあやまちを大量に犯した。


そう思った徳広のりひろは『自分がたくさん悪いことをしたのだから仕方ない…』と言うてあきらめてしまった。


だから、徳広のりひろ田嶋組やつらにつきまとわれてしまった…


…と言うことがまだ分からないのか…


話は変わって…


柳津町やないづちょう港湾がんぺきを出発してから85分後であった。


またところ変わって、田嶋組たじまの事務所にて…


事務所には、田嶋くみちょうと小林(出入りしている者・ラブボ経営者)と山岡(同じく出入りしている者・元県議会議員)の3人がいた。


3人の前には、雀卓じゃんたくが置かれていた。


竹宮たけみやは、徳広のりひろの右腕を無理やりひっぱって入れながら田嶋くみちょうに言うた。


「組長。」

「おう竹宮。」

「カモ連れて来やした。」

「おうご苦労だった…村前ダンナ、ようきやしたなぁ〜まあ、座れや。」


竹宮たけみやは、空いている席に徳広のりひろを無理やり座らせた。


「オラ!!座れ!!」

「なにするのですか…」

「決まってるじゃないか…組長のマージャンの相手をするんや…」

「こ、こ、こ、こらえて…ヒィィィィィィィィィィィィ~」


徳広のりひろは必死になって許しいをした。


竹宮たけみやは、持っていたドスで徳広のりひろをイカクした。


「コラジジイ!!38年前にケーサツざたにならずにすんだのはだれのおかげだとおもとんぞ!!」

「ヒィィィィィィィィィィィィィィィ~」

「コラジジイ!!大金かねつくるかゆびつめるかマージャンの相手をするか…どっちかにせえ…」

「わかった…マージャンの相手する…それでいいだろ…」

「わかった…ほんなら命は助けたる…」


その後、徳広のりひろ田嶋やつらのカケマージャンの相手をさせられた。


事務所には、深夜2時頃まで滞在した。


ところ変わって、徳広のりひろが使っている部屋にて…


うす暗い部屋に敷かれているフトンの上に座り込んだ徳広のりひろは、女々しい声で泣いていた。


しかし、徳広のりひろのつらい気持ちは晴れなかった。


時は、朝7時頃であった。


ところ変わって、ダイニングキッチンにて…


テーブルには、温久はるひさ温大はると永眞えまの4人が座っていた。


徳広のりひろ新月しづきは、テーブルにいなかった。


麿人きよとは、家を出たまま行方不明になっていた。


この時、家に電話がかかっていた。


電話は、新市しんいち(山の方にある町)で暮らしている麿人きよとの母親からであった。


電話の応対は、しのぶがしていた。


「もしもし、麿人きよとはまだ帰宅していませんけど…きのうですか?…麿人きよとは職場の人のソーベツ会があるから…帰りは遅くなるといよったけど…この際だから言わせてもらうけど、いつになったら麿人きよとは自立するのかしら…あんた方の近辺で年ごろの娘さんはいないの?…だから、麿人きよとはうちから出ていってほしいからいよんよ…麿人きよとのドーキューセーたちは、結婚して個々の家庭を持っているのよ!!…3軒となりの魚住うおずみさん方の長男さんは、社内恋愛で知り合った職場のマドンナさん(30歳ぐらい)と結婚したのよ!!…来年の春には赤ちゃんが生まれてくるのよ!!…そのおとなりの作道さくどうさん方の娘さんは、一姫二太郎いちひめにたろうのママで幸せいっぱいなのよ!!…はぐいたらしいわね!!うちは麿人きよとに自立してほしいからガーガーいよんよ!!麿人きよとのドーキューセーたちは、個々の家庭を持って幸せに暮らしているのよ!!それなのに麿人きよとはダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラしよんよ!!麿人きよとはドーキューセーと違うことしよるけん怒っているのよ!!ドーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセー…ドーキューセーと同じことをしなさいとおらびなさいよ!!」


(ガチャーン!!)


ブチ切れたしのぶは、ガチャーンと電話を切ったあと両手で髪の毛を激しくかきむしった。


この時、スーツ姿の温久はるひさがうんざりした声でしのぶに言うた。


「かあさん、朝からガーガーガーガーおらんだら(怒鳴り声をあげたら)しんどいよ~」


しのぶは、ものすごくつらい声で温久はるひさに言うた。


「ごめんね…新市しんいちのおばさんがユージューフダンな声でいよったけん厳しく注意しただけよ。」


しのぶは、ものすごくつらい表情でいすに座った。


この時、温久はるひさが怒った声でしのぶに言うた。


「それよりも、あの麿人クソバカイトコを始末せえよ!!」


しのぶは、ものすごくつらい声で温久はるひさに言うた。


「分かってるわよ…かあさんだって、麿人きよとに自立してほしいと思っているわよ…だけど、問題がたくさんあるのよ。」


温久はるひさは、怒った声でしのぶに言うた。


麿人クソバカは、まだ32歳だったな!!」

「そうだけど…あと6ヶ月で33歳になるけど…」

「ほんなら陸上自衛隊ジエータイへぶちこみゃええんや!!」

陸上自衛隊ジエータイ…」

「…と言うか、きのう(広島の地協にいる)知人に電話して、麿人クソバカの入隊手続き取った…」


しのぶは、おどろいた声で言うた。


麿人きよと陸上自衛隊ジエータイに入隊する手続きを取ったって…本人のいないところで勝手に決めないでよ!!」


温久はるひさは、よりし烈な声でしのぶを怒鳴りつけた。


「はぐいたらしいんだよ!!麿人きよとは甘ったれているから陸上自衛隊ジエータイに入隊して1からきたえ直した方がいいんだよ!!陸上自衛隊ジエータイに入ったらお金が貯まる、資格が取れる、車の運転免許証が取れる…病院の治療が無料…などいいことが毎日続くんだよ!!」

「それは分かるけど…」

「まだ文句があるのか!!」


(ガーン!!)


思い切りブチ切れた温久はるひさは、右足で席をけとばしたあとジャケットと黒の手提げを持って家から出ていった。


それから1分後であった。


しのぶは、ものすごくあつかましい声で温大はるとに言うた。


温大はると!!」

「なんだよぅ〜」

「お前はいつになったら笠岡の鋼板工場こうじょうへ行くのよ!?」

「またその話しかよ…」

「おかーさんは温大あんたが研究研究といよるけん怒っているのよ!!研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究…と言うてダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラ…と先延ばしにしているけど…」

「ぼくが大学で研究に取り組むことがそんなにいかんのか!?」

「いかんからいよんよ!!」

「かあさんはなにが気に入らないんだよ!!」

「おかーさんは、温大あんた永眞およめさんを養ってといよんよ!!」

「はぐいたらしいんだよ!!鋼板工場こうじょう鋼板工場こうじょう鋼板工場こうじょう鋼板工場こうじょう鋼板工場こうじょう鋼板工場こうじょう鋼板工場こうじょうと繰り返して言うから頭来るんだよ!!」

鋼板工場こうじょうは、おかーさんの知り合いの人が工場長を務めているのよ!!親切な人たちがたくさんいるのよ!!」

「ふざけるな!!そんなツゴーがよすぎる会社なんかあるものか!!やさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしいやさしい…方ばかりを選んだから麿人クソバカは自立できんクソッタレ甘ったれのおーーーーーーーーバカもんになったのだ!!そのように仕立てた新市しんいちのおばは超クソバカだ!!」


(ガーン!!)


思い切りブチ切れた温大はるとは、右足で席をけとばしたあと家から出ていった。


しのぶは、ひどくおたついた表情であたりを見渡した。


永眞えまは、ものすごくつらい表情でしのぶの様子を見ていた。


またところ変わって、今津町いまづちょうにある高級住宅街にて…


チャラい格好をしている新月しづきは、藍子あいこが暮らしている家へ向かって歩いていた。


その時であった。


ヤキソバヘアーの竹宮たけみやが家の前で藍子あいこと会っている様子を新月しづきが目撃した。


思い切りブチ切れた新月しづきは、竹宮たけみやに殴りかかって行った。


「オドレ竹宮クソがキャ!!」


(ドカッ!!)


新月しづきは、よりし烈な力を込めて竹宮たけみやにぶつかっていった。


新月しづきに体当たりされた竹宮たけみやは、その場に倒れた。


倒れた竹宮たけみやは、怒った声で新月しづきに言うた。


「オドレ新月クソがキャ!!よくもワシにたきつけたな!!」

「ふざけるな!!オレの藍子レコにちょっかい出したからしわいた!!」

「なんやオドレ!!やるんか!!」

「ああ、やったら!!きのう柳津町やないづ港湾がんぺきでオヤジをゆすってカケマージャンに誘った場面を動画で撮影してテレビ局へ送ったからな!!」

「オドレ!!よくもいらんことしたな!!」


ブチ切れた竹宮たけみやは、ハラマキにはさんでいたドスを出したあと新月しづきに対してしつようにふりまわしながら言うた。


「そないに死にたいのか!!オラオドレ!!そないに死んだ実母かあちゃんのもとへ行きたいのか!!」


ドスでイカクされた新月しづきは、女々しい声で『殺さないでくれ!!』とさけびながら命ごいをした。


(ドカドカドカドカ…)


この時、新月しづきは近くにあるゴミ収集場に置かれていた青色のポリ容器のゴミ箱にぶつかって転んだ。


竹宮たけみやは、ドスをしまったあと転倒した新月しづきをボコボコに殴りつけた。


「ふざけんなよクソがキャ!!よくもオレの藍子レコにてぇつけたからボコボコにいて回したらぁ!!」

「すみません…」


新月しづきは、約100分に渡って竹宮たけみやからボコボコにいて回されてボロボロに傷ついた。


またところ変わって、東村町にある大学の研究室にて…


温大はるとは、研究チームのメンバーたちと一緒に2025年までに完成させる研究に取り組んでいた。


しかし、温大はるとはチームのメンバーたちは『あなたはここしなくていいから…』と言われたのでメンバーから外された。


研究チームのメンバーから外された温大はるとは、研究室のすみの方に追いやられた。


この時、温大はるとはひどくコウカイしていたと思う。


研究に取り組みたいのに、入れてくれない…


オレ…


来たところを間違えたかもしれない…


そう思った温大はるとは、勝手に研究室から出たあと構内キャンパスのあちらこちらをウロウロと歩いた。


時は、午前11時50分頃であった。


またところ変わって、岡山市にある大手都市銀行の支店にて…


温久はるひさは、いつも通りにお札を数える作業に取り組んでいた。


この時、上の人が温久はるひさのもとにやって来た。


上の人は、やさしい声で温久はるひさに言うた。


温久はるひささん。」

「なんでしょうか?」

「ちょっと話があるけどいいかなぁ〜」

「話しって、なんでしょうか?」

「弟さんの温大はるとさんのことだけど…温大はるとさんは大学で研究に取り組んでいると言うたね。」

「はい。」

「どんな研究に取り組んでいるのかな〜…研究はいつ頃に完成するのかな〜」


上の人が温久はるひさに対して温大はるとが大学でどんな研究をしているのか知りたい…と言うたので、温久はるひさはものすごく困った表情を浮かべた。


温久はるひさは、上の人に対して困った表情で言うた。


「課長、温大はるとが大学でどんな研究をしているのかについては…ぼくは知らないのです。」


上の人は、温久はるひさに対してやさしい声で言うた。


「ああ、ごめんね…温久はるひささんはご存知なかったのだね…話と言うのは、温大はるとさんの人生設計のことだけど…温大はるとさんは…お嫁さんはいるのかなァ~」

温大はるとにお嫁さんはいるかって?」

「ええ…たしか、温大はるとさんは、東京の大学に在籍いた時に…研究の成果が認められて表彰されたそうだね…その後、大学で知り合ったカノジョと挙式披露宴をあげたよね…」

「それは途中でやめたみたいです…それ以降のことは聞いていません。」

「そうだったね…だったらちょうどいいはなしがあるんだよ…温大はるとさんに伝えてくれるかな…7月22日に…温大はるとさんに紹介しようと思う人がいるんだよ。」

「紹介しようと思う人って?」

温大はるとさんの人生を変えてくださる運命の人だよ…私が紹介する人とお会いになった方は人生がガラッと変わって幸せになれたんだよ。」

「それは本当でしょうか?」

「本当に本当だよ…この間、私は先方さまにお会いしたよ…いつだったか忘れたけど…ああ、柳町やなぎまちにある料亭でお昼を一緒に食べた時だったか…その時に、温大はるとさんのことを話した…そしたら、先方さまは『温大はるとさんにぜひお会いしたい。』と言うたのだよ…」

「ぜひお会いしたいって…」

「そう言うことで、7月22日は予定を空けておくように温大はるとさんに伝えてね。」


上の人は、温久はるひさに対して一方的に言うたあと口笛を吹きながら外へ出た。


温久はるひさと従業員さんたちは、冷めた目つきで上の人の背中を見つめた。


時は、午後1時半頃であった。


またところ変わって、福山市今津町にある高級住宅街にて…


竹宮たけみやからボコボコにいて回された新月しづきは、藍子あいこがいる家に再びやって来た。


新月しづきは、藍子あいこに対して竹宮たけみやとどういう関係があるのか…と問い詰めた。


新月しづきから問い詰められた藍子あいこはものすごく泣きそうな声で新月しづきに帰ってとサイソクした。


「お願い…お願いだから帰って!!」


新月しづきは、ものすごくなさけない声で藍子あいこに言うた。


「オレ、このままでは帰ることはできん…答えろよ…竹宮あのクソガキ藍子あいこはどういう関係があったのだよ!!」

「だから、アタシは竹宮あのおとこからつきまとわれていたのよ!!」

「そうかよ…わかった…」


新月しづきは、ひと間隔おいてから藍子あいこに言うた。


「オレは…今でもオドレをうらんでいる…オドレのせいでオレの人生はズタズタに壊れた!!」

「やめて…恐ろしいことを言わないでよ…」

「ふざけるな!!そのようになったのはあの事件のせいだ…オレが小4の時だった…ガッコーでお医者さんごっこの問題が発生したことが原因でオレの人生がズタズタに壊れた!!…オレと同学年の男子がひとりの女の子とお医者さんごっこをしていた…その時オレは、別の場所にいたから身に覚えがなかった…その時、藍子オドレは小1だったな…藍子オドレのせいで、オレは親からどぎつい声でおらばれた!!…小4の二学期のコンダンカイの時に…担任センコウが親に例の問題のことをチクった!!…そのせいでオレは親からどぎつい声で言われた!!…ガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミガミ…オドレのせいだ…オドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだオドレのせいだ…オーーーーーードーーーーレーーーーーのせいだ!!」


新月しづきからどぎつい声で叫ばれた藍子あいこは、泣きながら許しいをした。


「イヤ!!許して…許して…あの時…アタシ…パニックを起こして…落ち着いてものが言えなかった…イヤ!!やめて!!イヤ!!離して!!」


ブチ切れた新月しづきは、藍子あいこを床の上に寝かせたあとより激しい力で藍子あいこの身体を押さえつけながら言うた。


「ふざけるなよ!!藍子オドレのせいだ!!藍子オドレのせいだ!!藍子オドレのせいだ!!」

「イヤ!!イヤ!!やめて!!」


(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!)


ブチ切れた新月しづきは、藍子あいこが着ていた白のブラウスを思い切り破いた。


ブラウスの中から、Mカップの極爆乳おおきすぎるおっぱいを包んでいる白のブラジャーがあらわになった。


「やめて!!イヤ!!」


つづいて、新月しづき藍子あいこが着ていた赤色のスカートを脱がした。


スカートの中から、白のレギュラーショーツを包んでいるベージュのストッキングがあらわになった


「やめて!!やめて!!」

「ふざけるな!!オレの人生をズタズタに壊したことをわびろ!!わびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろわびろ!!」


(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ…)


「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


新月しづきは、よりし烈な怒りを込めてストッキングを破いた。


「ふざけるな!!ふざけるな!!」

「やめて!!やめて!!」


藍子あいこは、新月しづきを突き飛ばしたあと逃げ出した。


新月しづきは、すぐさまに藍子あいこをつかまえた。


その後、藍子あいこは浴室の脱衣場に連れて行かれた。


「やめて!!イヤ!!イヤ!!」


藍子あいこは、新月しづきに寝かされたあと再び身体を押さえつけられた。


(バシッ!!バシッ!!バシッ!!)


「痛い!!痛い!!痛い!!」


藍子あいこは、新月しづきから平手打ちで顔を激しく叩かれたあと、白のブラジャーを思い切りちぎられた。


(ブチッ)


ちぎれたブラジャーの中からMカップの極爆乳おおきすぎるおっぱいがあらわになった。


つづいて、ショーツも脱がされた。


「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて…イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


藍子あいこは、よりし烈な声で泣き叫んだ。


藍子あいこは、新月しづきに犯されてボロボロに傷ついた。


それから180分後であった。


藍子あいこを犯した新月しづきは、ウキウキした表情で歩いていた。


その時であった。


新月しづきは、4つ先の十字路付近で小林と会った。


小林は、新月しづきを見るなりにエリ首をつかんで攻撃した。


「コラクソガキ!!またんかい!!」

「なにするんだよ~」

「よくも竹宮たけみやレコを犯したな!!」

「知らねーよ!!」


(ガツーン!!)


小林は、グーで新月しづきのこめかみを殴りつけた。


「ヤローテメー!!」

「やめてくれ!!」

「ふざけるな!!」


新月しづきは、小林からボロボロにいて回された上に同行していた複数人の男たちから集団暴行を受けた。


それからまた180分後であった。


新月しづきは、ボロボロに傷ついた姿で倒れていた。


小林は、怒った声で新月しづきに言うた。


「おいクソガキ!!こんど藍子レコを犯したらどないなるかわかっとんやろな!!わかっとんやったらこの近辺をうろつくな!!ワシの声が聞こえんのか!!」


(ドカッ!!)


小林は、よりし烈な力をこめて右足で新月しづきをけとばした。


その後、小林は複数人の男たちと一緒に現場から立ち去ろうとした。


この時、新月しづきがよれよれの状態で起き上がった。


そして…


「アニキ!!」


新月しづきは、持っていたナイフで小林の肩をりつけた。


「テメー!!クソガキ!!」

「やるんか!!」


新月しづきは、よれよれの状態で子分たちを殴りつけた。


新月しづきは、持っていたナイフで子分数人をりつけた。


新月しづきられた子分たちは、亡くなった。


その後、新月しづきは子分の男たちから受けた暴行が原因で殺された。


同時に、新月しづきられた小林も殺された。


それから100分後であった。


事件現場に広島県警のパトカー20台が到着した。


パトカーから降りた捜査員たちは、ものすごくしかめた表情で現場検証に取り組んでいた。


高級住宅街は、よりキンパクした空気に包まれた。


話は、同じ日の夕方5時半過ぎのことであった。


(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)


温久はるひさは、山陽本線の下りの各駅停車れっしゃに乗っていた。


この日は、少し早い便の列車で帰宅した。


時は、夜7時過ぎであった。


またところ変わって、福山市松永町にある家のダイニングにて…


ダイニングのテーブルにしのぶと温久はるひさが座っていた。


温久はるひさは、ものすごく怒った表情で中国新聞の夕刊を読んでいた。


ダイニングキッチンにいる永眞えまは、今朝方作ったみそ汁を温め直していた。


温久はるひさは、よみかけの新聞をひざの上に置いたあと怒った声でしのぶに言うた。


「7月22日は、温大はるひさに紹介したい人がいるから予定を空けてくれ!!」


温久はるひさから怒った声で言われたしのぶは、ものすごくつらい声で言うた。


「7月22日はツゴーが悪いのよ…」


温久はるひさは、ものすごく怒った声でしのぶに言うた。


「ツゴーが悪いだと!!」


しのぶは、ものすごくつらい声で温久はるひさに言うた。


温久はるひさ。」

「なんや!!」

「その日は、おかーさんのツゴー悪いのよ…」


温久はるひさは、ものすごく怒った声でしのぶに言うた。


「ツゴーが悪いからどうせえと言うんぞ!!」

「ツゴーが悪いから変更してといよんよ…」

「はぐいたらしいんだよ!!ツゴーが悪いツゴーが悪いツゴーが悪いツゴーが悪いツゴーが悪い…と言うて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて…逃げ回る気か!!」

「逃げてなんかいないわよ…」

「ほんなら、研究研究とほざいてる温大はるとをどうにかせえよ!!ケームショでもいいから家から出せよ!!」

「分かってるわよ~」

「なんやその言いぐさは!!」


ブチ切れた温久はるひさは、席から立ち上がったあと家から出ようとした。


温め直したみそ汁が入っている大きな両手鍋を持っている永眞えまは、外へ行こうとする温久はるひさにどこへ行くのかと聞いた。


義兄おにいさま!!どちらへ行かれるのですか!?もうすぐごはんができますよ!!」

「だまれ!!」


ブチ切れた温久はるひさは、家から出たあと外へのみに行った。


それから3分後であった。


温大はるとがつかれた表情で帰宅した。


しのぶは、ものすごくあつかましい声で温大はるとに言うた。


温大はると!!」

「なんだよぅ〜」

温久おにいさんがどんな気持ちに置かれているのかが分かってないわね!!」

「またその話かよ〜」

温大はると!!」

「なんだよぅ〜」

温大おまえは何をしに大学へ行ってるのよ!?」

「研究に取り組むために…」

「ウソ言われん!!研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究研究…その言葉は聞きあきたわよ!!」

「はぐいたらしいんだよ!!大学で研究に取り組むことがそんなにいかんのか!!」

「いかんからいよんよ!!温大おまえのドーキューセーは個々の家庭を持っているのよ!!」

「またドーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセーといよる!!ぼくがドーキューセーと違うことしたらいかんのか!!」

「いかんからいよんよ!!おとなりの家の息子さんは5人目の赤ちゃんが生まれたのよ!!…下松さんちの息子さんは次長に昇進したのよ!!」

「やかましい!!なんでそんな話をするんぞ!!」

「ドーキューセーと同じことをしなさいといよんよ!!」

「はぐいたらしいんだよ!!」


(ガラガラガラガラガラガラガシャーン!!)


ブチ切れた温大はるとは、永眞えまが作った食事をテーブルごとぶち曲げた。


(バシッ!!バシッ!!バシッ!!)


その後、温大はると永眞えまの顔を平手打ちで3回叩いた。


温大はるとは、しのぶに対して『家にいたらむしゃくしゃするから外へのみに行く!!』と言うて家から出ていった。


温大はるとから吐き捨てる言葉を言われたしのぶは、メソメソメソメソと泣いた。


温大はるとから平手打ちで顔を叩かれた永眞えまは、叩かれた部分に手のひらをあてながらぐすんぐすんと泣いた。


時は、深夜11時50分頃であった。


またところ変わって、家の浴室にて…


ぬるま湯につかっている永眞えまは、ものすごくつらい表情でつぶやいた。


なんでうちは…


村前このいえの嫁になったのか…


なんでうちは…


40前に結婚したのか…


本当は…


結婚なんかしたくなかった…


周囲まわりが結婚しろ結婚しろとうるさく言うから仕方なく結婚しただけ…


サイアクだわ…


永眞えまは、5月26日に当時勤務していた職場の上司の紹介で温大はるととお見合いをした。


お見合いは、福山市内しないにある高級料亭りょうてい奥座敷おくざしきで行われた。


お見合いの席には、村前むらさきの家の家族6人と永眞えま永眞えまの職場の上司がいた。


永眞えまの職場の上司は、しのぶの旧友ちじんにあたる人であった。


お見合いは、温久はるひさ温大はるとのどちらかが永眞えまと結婚するかの話し合いであった。


この時、温久はるひさ温大はるとは結婚したくないので一方的に拒否した。


そのため、家族でもう一度話し合いをすることになった。


その結果、永眞えまの結婚相手は温大はるとに決まった…と言う事であった。


そして、6月の大安吉日だいあんきちじつの日曜日に鞆ノ浦にある料亭で結婚披露宴ひろうえんをあげた。


しかし、市役所に婚姻届を出していなかった。


温大はるとは、今も大学時代に知り合ったカノジョと入籍できなかったことに対して腹を立てていた。


永眞えまは、温大はるとに対して婚姻届にショメイナツインをしてほしいと求めた…


しかし、温大はるとは婚姻届にショメイナツインすることを強く拒否した。


…と言う事で、法的な夫婦関係は成立していなかった。


そうしたことが原因で、夫婦関係が極力悪化したようだ。


湯船につかっている永眞えまは、ぬるま湯に頭を沈めたあとブクブクとあわを立てた。


7月20日の午後1時頃であった。


またところ変わって、東村町ひがしむらちょうにある大学にて…


温大はるとは研究室にいたが、他のメンバーたちから『あなたは入らなくてもいい…』と言われたので部屋のすみにいた。


ブチ切れた温大はるとは、勝手に研究室から出た。


その後、研究室のとなりにある事務室に勝手に入った。


温大はるとは主任のデスクの引き出しをあけたあと、中に入っていた現金500万円を強奪した。


その後、準備室に保管されていた高価な備品を全部持ち出した。


この時、通りかかった男性研究員が温大はるとに対して大学のものを勝手に持ち出さないでくださいと言うた。


「ちょっと、大学の備品を勝手に持ち出さないでくださたい!!」

「はぐいたらしいんだよ!!コラクソバカ!!」


(ドカッ!!)


温大はるとは、右足で男性研究員をけとばして倒した。


その後、右足でしつようにけとばしたあと男性研究員が持っていた財布の中から現金200万円とクレカ3種類を強奪した。


温大はるとは、勝手に大学から出たあと福山市内しないにあるパチンコや風俗店フーゾクをはしごした。


時は、深夜11時前であった。


またところ変わって、松永町にある家にて…


家のダイニングキッチンのテーブルに永眞えまが座っていた。


テーブルの上には、片方が空欄になっている婚姻届が置かれていた。


この時、ものすごくつかれた表情を浮かべていた温大はるとが帰宅した。


永眞えまは、温大はるとに対して怒った声で言うた。


「あなた!!今の今ごろまでどこへ行ってたのよ!!」

「オレがどこへ行こうとオドレにはカンケーない!!」


温大はると永眞えまに対して突き放す言葉を言うたので、ひどい大ゲンカになった。


「あなた!!きょうの夕方頃に大学から電話がかかってきたわよ!!」

「研究員たちが仲間はずれにしたから鉄拳制裁せいさいを加えた!!」

「あなた!!」

「はぐいたらしいんだよ!!なにもかもがもうイヤになった!!だから研究なんかやめた!!」

「あなた!!」

「ふざけるな!!なんやこれは…なんやこれは!!」


(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!)


ブチ切れた温大はるとは、テーブルの上に置かれていた婚姻届を永眞えまがいる前でズタズタに破いた。


「なにするのよ!!」

「ふざけるな!!オドレのせいだ!!オドレのせいでオレの人生がズタズタに壊れた!!」

「やめて!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」


永眞えまは、ブチ切れた温大はるとからよりし烈な暴行を受けた。


なんでうちが悪いのよ…


うちにどんな落ち度があるのよ…


サイアク…


その翌日の朝であった。


永眞えまは、温大はるとからきつい暴行を受けたことを苦に家出した。


温大はるとも、家にいるのがイヤになったので家出した。


これにより、永眞えま温大はるとの夫婦関係は破たんした。

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