第13話 天国の入り口で結婚式(陽side)⑦

「汝、竹内陽。あなたは健やかなる時も病める時も、滝川葵を愛し、慈しむことを誓いますか?」


「はい、誓います」


「たとえ肉体が滅びて二人を分かつとも、魂は永遠に添い遂げることを誓いますか?」


「はい、誓います!」


 真っ直ぐに顔を上げて、私も高らかに宣言した。



 あおくんの瞳が安堵と喜びに揺らめく。


 ああ、あおくん、泣いちゃう……


 本当は優しくて泣き虫のあおくんなんだって、陽は知っているんだから。


 でも目の前のあおくんは泣かなかった。


 その代わりに、力いっぱい私を抱きしめてくれた。


 耳元に届く言の葉。

 

 

 愛してる―――



 私も素直になろう。


 

 私も、愛してる―――



「ここに、天の神により誓約が受理されたことを宣言します」



 神父様がおっしゃった。



「あなたたちの魂は、未来永劫、共にあることでしょう」

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