第7話 霊力修業終了 龍霊水晶剣
修業の日数は七日間だった。明日はいよいよ最終日だ。葉山が「する」と言っていた『滝行』がある。
優一は、ここに来て、空いた時間や、毎晩寝る前に、葉山が『
そのなかで、『滝行』に入る前に『
さすがに一週間も続けているので、これも一人でできるようになっていた。
その日も朝三時に起床。朝の四時に修業場に行く。第一修行場から第二修行場、第三修行場と今まで通りだった。しかし今日はその後『滝行』がある。
ここまで修業を続けてきて、一日の流れなど習慣的な部分は慣れてきた。しかし今日までやってきても、この『寒さ』にはまだ抵抗があった。
優一は
「『樹木』の神様を『
と教えていたのを覚えていた。
その話の続きで、他にも『山』そのものが神様となる場合は『
大角はこんなことを教えてくれた。この世の中には『四つの秘宝』があると聞く。他にもあるのかわからないが、と前置きして、
『四つの秘宝』とは、一つは『剣』、一つは『盾』これは『鏡』ともいうらしい、一つは『
『三種の神器』といわれる『
第三の修業場を終え空が明るくなってくる。遠くに見える山々を見る。この景色も今日で一旦見納めだ。そして、最終修業場に向かう。
滝の高さは、それほど高くないと思っていたが、いざ『滝行』となり、普段より近くで見ると、結構な高さだと思った。滝の近くはしぶきが飛んできて今までの気温より更に低く感じた。凍るような寒さだ。
葉山が
「
「『もの』といいますと?」
「神聖な『もの』です」
「水圧がかなりありますので、あまり『もの』は持たない方がよろしいかと思いますが……しかし、葉山さんがいうのであれば、落とさないように気を付けてくださいね……」
ここで葉山がずっと持っていた皮の袋から中のものを取り出した。
「!……それは……」
「それは!」
それはガラスのようなものでできた『剣』だった。しかし、どうやら、ただのガラスではないようだった。
剣の全長が三十センチくらい、
「『
葉山が言う。
「こんなものが……お手元にあったのですか?」
「実物を見れると思っていませんでした『
『何だ……みんなの驚きは……この剣は一体何なんだろう……』優一は何が皆を驚かせているのか、わからなかった。
「これを優一君に授けます。きっと、あなたを守ってくれるでしょう」
葉山から手渡されて改めて間近で見た。
『?』ガラスより遥かに透き通って見える。『水晶』は間近で手に取って見たことはないが、これが『水晶』なのか……
「これは『水晶』でできているの?思ったより重い感じ……なんていうか見た目より重い感じがする……」
「本物の『水晶』でできているのです」
大角が言った。
「本物の『水晶』……」
「そうです。『
滝に入る前に、
「
優一は皮の袋の上に剣を置き、
そして、優一は剣を持ち直し、いよいよ葉山と二人で滝に入っていく。
冷たい……体に打ちつける水が重く痛い。
葉山と優一も滝の中で
水が重く痛い……しかし、冷たさをあまり感じなくなっていた。剣をしっかり持つ。
優一は夢のような、幻のようなものを見た気がした。空が雲に覆われている。その雲の
剣が何かに共鳴するような震えを感じる。
水晶が発する不思議な波長が優一の身体の中にある何かと共鳴するような感覚。
優一の手の中で剣が
思わず
「これは……」
優一は声が出ない。
何が起こったかわからなかった。
滝行が終わり、滝から出た。
いつの間にか
「『
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