Vtuberにはしゃべり方も必要
これはとなりの宮川さんが人気Vtuberになるための会話の特訓をする話。
無口な宮川さんと話せる時間。それは朝の教室で二人きりのときだけ。僕は今日も宮川さんと話すために早めに家をでる。
教室につくといつものように宮川さんは本を読んでいる。「おはよう」そう挨拶するがいつものように彼女から返事はない。。
僕が小説を読んでいると。彼女が話しかけてきた。
「ねえ。Vtuberってしゃべり方が独特な人多いわよね?」
「たしかにそうだね。方言を使ったり、独特な言い回しをしてる人の事はよく覚えてたりするよね」
「そうやねんなー」
「無理やり方言を使っちゃだめだよ!エセ関西弁を使っていると本物の関西人に頭しばかれるって聞いたことがあるよ!」
「でも私ってしゃべり方普通じゃない?もっとキャラを引き立たせるべきだとおもったのよ」
「そうだね。語尾を変えるとかどうかな?」
「分かったぺか」
「危なかったよ!もうちょっとで大手Vtuber事務所に喧嘩を売るところだったよ!」
「でも語尾を変えるのはいいかもしれないわね。何かいい案はある?」
「そうだなー。分かったぴょんとか」
「・・・」
「黙らないでよ!僕だって恥ずかしいよ!」
「だってぴょんって。アンパンマンか」
「ツッコミが分かりづらいよ!普通はアンパンマンのぴょん吉じゃなくてド根性ガエルのピョン吉のほうだよ!」
「うるさいわね。他にいい案はない?」
「そうだなー。最近は「了解」を「り」って略したり、「よろしくお願いします。」を「よろ」とか略すのが流行ってるみたいだよ」
「さ」
「全然わからないよ!ただ略せばいいってもんじゃないよ!ただの入力ミスみたいだよ!」
「「サーモン食べたい」っていいたかったんだけど」
「無理だよ!それに話の繋がりがまったくないよ!」
「じゃあどうすればいいのよ」
「うーん。他にはアニメや漫画のセリフを使ったりすると面白いとおもうよ」
「わかりました」
「どのアニメから持ってきたのか全くわからないよ!そんな日常会話を引用されても何も面白くないよ!」
「しかたないじゃない。アニメとか漫画とかよく知らないんだから」
「そうだったね。ごめんよ。そういえば北斗〇拳を読んだことあるならそこのセリフを使ってもいいかもしれないよ」
「おまえの心はひとりだが おれの中には長兄ラおウへの想いユりアへの想いが生きている」
「長いよ!それに使う場面がまったく想い浮かばないよ!ラおウさんとユりアさんなんてそうそういないよ!」
「お前はもう死んでいる」
「うるさいよ!」
宮川さんとの特訓は続く
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