第2話 覚えなおしに、損はない

 ワールドに着くまで、残り10分ごろになったとき、ある事件が起きた。

その事件の名も、お父さん暴走事件。詳しく言うと、そんなに危ないものではなく、ただ、ロボの言ったことが気に入って、暴走しただけだ。特に、3つ目の、相談の回答がどうしても知りたいらしい。みんな知らないのだから少し待てばいいのに…

これぞ、いかれた父親というものだ。


 ワールドに着き、1つ、気になったことがある。それは、周りの雰囲気というものだ。町より、一軒家が少ない。というより、一軒家がない。そのかわり、マンションが多い。そして、ワールド中が、キラキラしている。この光景に、母は、うれしくなったのか、ずっときょろきょろしている。何があるのだか…


 引っ越しして1番目に楽しみなのは、家。このワールドは、マンションしかないから、マンションを選んで、なんか選んで、引っ越すというのがワールドへの引っ越しの仕方である。私がこの過程で気に入らなかったことが1つある。それは、引っ越す前に、家の中を拝見できないことだ。私は見て、決断するタイプだから…


 そして、私たちが引っ越すマンションが決まった。引っ越すマンションの場所の名前は、カンショウワールド、南F地方35階建ての最上階。最上階に引っ越すことができた理由は、ロボとの情報交換らしい。母と父は、「情報交換してよかった」とずっと言っている。思うのだが、最上階じゃなくてもいい気がする・・・


 まず、引っ越しで最初にやることは、荷物整理だろう。が、このワールドでは、最初にやることは、施設決めだそうだ。たくさんの施設があるため選ぶんだそうだ。私が住むところは、南F地方だから、55か所から1つの施設を決めることができる。

そして、私が決めた、施設の住所?は、南B地方、B施設。もっといい名前はなかったのだろうか。そして私は、明日から、そこに通うことになった。


 家に帰り、少し不思議なことがあった。それは、家でくつろいでいる、母と父だ。

ふつう引っ越した後は、職場探しやものをせいりするはずなのに・・・

もの整理は、ロボがやっていた。私は問いかけた。ロボに。「どうして、ここにいるの?」そうするとロボがしゃべった。「ヒトツノヘヤニカナラズロボガ1タイイマス。」へえ~、そうなんだ。こんなに、くつろいでいるのだから、きっとこれがメインだろう。母は裕福な暮らしをするために働くそうだが、父は働かないそうだ。

ちょっとでも働いて、いかれているところを少しでも、減らしてくるべきだ。


 夕食の時間になったとき、ロボが何かを作っていた。今日の夕食は、カレー

らしい。普通においしかった。


 夕食を済ませた後、私たちは、施設にいるものを取りに行った。バッグと

シューズ、制服だ。制服が意外とかわいかったから・・・気に入った。


 施設に行く当日、制服を着てバスで施設に行った。そして少し想像と違ったのは、学校というより、幼稚園のようなところだということ。なんか少し、若返ったような気が・・・


 施設に私がいる間、母と父は、ロボから、3つ目の質問について聞いていた。

「3ツメノシツモンニツイテノカイトウニツイテハ、タダシセツニカヨワセテオケバヨイデス。シセツトハソウイウトコロデス。」私は今施設にいるため、3つ目の質問の答えを知らずにただ通いつづけるのだろう。


 家に帰ってくる途中のバスで、私は友達というものを初めて作った。その子の名前は、柳原星奈ちゃん。私は、せーちゃんと呼んでいる。このワールドに2年前に引っ越してきた子なんだそうだ。また今度、家で遊ぼうという約束した。わたしは、

「友達とは、こんなにすぐ仲が縮まるもの」だと思った。


引っ越してきてから、2つきくらいたったころ、私は、せーちゃんの家に遊びに行った。家の広さは私の家と同じくらい、違うのは、ロボくらいだろう。せーちゃんのやつは、水色でとてもかわいいが、私のは、タダの灰色だ。つまらない色を選んだのも母と父。ほんっといろんなとこがいかれてる。


せーちゃんの家に行って帰ってきたころにはお風呂の時間だった。

湯はとっても温かく、サウナのような感じだ。風が入るため、少しひんやりする。

露天風呂っぽくいため、旅行に行ってる感覚があった。

これを繰り返すと町にいた時の感覚がなくなってしまう。だが、実はこのお風呂も、このワールドにいさせるための、罠だとは知らずに…


次に日も私は変わらず、施設に行った。そうすると、教科書がくばられた。普通の教科ではなく、どれも不思議な名前の教科だった。そしてひときわ目立った、教科書が配られた。その強化の名前は、「カンショウワールド」という教科書だ。

その教科書の内容は、このワールドの特徴や、文化、建物、ロボなどだ。そして、

私は一つ気づいたことがある。それは・・・





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