絵画の世界
ある駅の入り口、人々が歩く中にその背景の壁には一枚の大きな絵画があった。
ただただ真っ黒で何も描かれていないそれは、眺めていると引き込まれるような感覚に陥り、徐々に近づいていく。
気づくと絵画の真正面におり、真正面黒かったその中身は合わせ鏡の様に何重にも絵画の額縁が連なっていた。先は見えなかったがその続く先が無性に気になりどうにか見ようと更に近づく。すると、視点が絵画の奥へ奥へと向かって行き、やがて真っ暗になった。
しかし、暗闇直ぐに終わり明るい部屋に行き着いた。『謎解き部屋』。なんとなくそう理解して部屋にあるものを全て解く、そこに何があるのかも把握せずに。
目の前に水面があった。気づくと狭い空間で中に浮いていた。どうやらまた移動したらしい。しかしそこはそこが見えなく闇となっている。そしてその中には黄色い、確実に人の2、3倍はあるであろう何かが泳いでいた。
見た瞬間、鳥肌がたった。上がれるところはなく、いつから溺死するだろう。そうでなくとも、何かに殺されるかもしれない。そんなことを考えながら水飛沫が上がると、何かが近づいてきた。
一見するとその体型は馬だが、体は鱗で覆われており、立て髪は背びれ、顔は魚そのものだった。水中に入ってまともにわかったその姿は案外可愛く、恐怖心は消え去った。
馬魚は俺に気づくと、乗せてそのまま飛び上がって行った。
夢のお話 ハッピーディストピア! @ataoka881
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