最初に強く感じるのは、この作品がこの程度の星の数、と言うのが信じられない!です。重厚だけどスルスル読み進められる、完成度の高い文体。映画を見ているような臨場感。息遣いを感じるような魅力的な登場人物。どれも、歴史小説として白眉の品質を示すに充分な物です。何と言うか……うまく言えないのですが、文章や展開、演出がとにかく安定感があって、安心感がある。プロの作品を読んでいるみたいな。なので、私的には星の数がこの10倍はあってもいい作品なのにな……と、意外に感じてしまいます(汗)
リアリティのある設定と、最近の流行りに逆行した重厚なストーリー展開がとても面白いです! 人名や地名は、三国志を参考にしているのかも。それもまた、世界観に厚みを持たせてくれています。