自分達に疑いの目が

母親の死亡確認後、病院から、警察署に運ばれる事に。



事件性が無いかどうか、司法解剖されるみたいだ。



医師から、説明を受けた。



「この後、ご遺体は、警察署に運びまして。司法解剖いたします。事件性が無いかどうか確認いたしますので・・・。そして、警察官の方が、ご自宅に伺いますので・・・今日はお帰りいただきますので・・・。」



とりあえず、タクシーを呼んでもらい、帰路についた。


その途中で父親から電話が。


自分は父親に今から帰る事を伝えた。



「とりあえず、帰って来てくれたらいいよ。今、私の妹の(伯母さん)と、その娘、(娘の名前)が駆けつけてくれてるから。」



約20分程で、自宅に着いた。


家には、父親と、伯母さんとその娘がいた。


「お帰り、びっくりしたやろ、大変やったなぁ」


伯母さんが声をかけてきた。



「警察官がここに来るので」



自分は父親にそう言った。


それから約10分後に、警察官が自宅にやって来た。




「どうも、失礼します」



五人の警察官がやって来て、父親はこれまでの状態を説明していた。



「いままでは、30分くらいで、上がって部屋に戻って来るのに、この日はなかなか戻って来なかったので、『おかしい!まさか、寝ているでは!!』と思い風呂場に行って見たら、本当に寝ていたから・・・、体を叩いても反応無かったからすぐに元栓を抜いて、この子を呼んで、二人がかりで湯船から引き出しました」



それを聞いた警察官は・・・。


「その風呂場に案内してもらえますか?」



自分は、風呂場の有る2階へ案内した。すると、警察官は、風呂場の写真を撮り初めた。



さらに、自分を呼ぶために叩いた窓も案内した。



「ここの窓を叩いてこの子を呼んだんです。」



そう言って、窓を開け・・・。


「この窓の向こうに息子さんの部屋が」



その後、今度は自分の部屋に案内して・・・。


「この窓がそうです。」


と話した。そして窓を開けると、風呂場の有る2階の方を見せた。それを確認した警察官は・・・



「なるほど」


納得したようだった。そしていろいろ捜査をしていたのだが。一人のベテランの警察官が。



「どうも、腑に落ちない」と・・・


「風呂に入っていたわりには、パンツを履いていた?」



警察官は、自分達を疑い初めたかのように・・・ひょっとしたら、生命保険金欲しさに、母親を風呂場で水死させたのでは、つまり殺害したのでは・・・と疑い初めたのでは?


それを聞いた父親は、警察官に激怒。


「妻がいくら老婆だからといって、救急隊員の前に、素っ裸で、放って置くなんて!酷い事出来ないですよ!パンツは私が入浴前に脱いであったのを履かせました」


と怒鳴り付けるように言った。



確かに、ちゃんとした証拠が無いと疑われても仕方がなかったのかも。よくテレビでも聞いた事が有るのだが、こういう悲劇が有った時、第1発見者を疑えとまで言われていたようだった。  テレビの再現ドラマでも、第1発見者が実は殺人者だった。というのをよく聞いた事が有った。


しかし、なんとか殺人者扱いにならずに事なきを得た。






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