母親は、寝てしまったのだろうか?

父親の話によると、いつもなら、30分くらいで風呂を上がって、部屋に戻って来るのだが、この日は、1時間近く経っても、部屋に戻って来なかったという。


「これは、おかしいかも」と思い父親は、風呂場の有る2階へ、やはり女性という事もあり、ドア越しに声をかけたのだが、反応が無かったという。その為、思いきって、ドアを開けて見ると、顔が完全にお湯の中で、ぐったりしていたという。


すぐに湯船の栓を抜いて、お湯を流し、窓を叩いて自分を呼んだという。



以前にも、風呂場で寝てしまったと聞いた事が有るのだが。・・・今回も寝てしまったのだろうか?


そうなると、自分もそういう状況になってもおかしくなかったはずだ。



実は、仕事で夜勤もやっているため、朝、仕事を終えて帰宅後、寝る前にお風呂に入るのだが、夜勤をしていると、かなり眠い状態になる、その為、つい風呂で寝てしまうのがしょっちゅう有る、2時間以上風呂に入ってしまうほどだった。だから、母親よりも自分が先になってもおかしくなかったはずだった。



最近テレビ等でも放送されていたのだが。浴室の気温とお湯の温度があまりにも違いすぎると、心臓に負担がかかり、一時的に意識を失う事もあるらしい、特に父親、母親のような高齢者になると、なおさらリスクが高くなるという。・・・高齢者でなく若い人でも、そういう事故が多いと聞いている。交通事故よりも、風呂場での事故により死者の方がかなり多いという結果も出ている。


母親も心臓に負担がかかってしまい、意識を失って溺れてしまった可能性もあるように思われるのだが・・・。


時々母親は

「足が痛い」

と、訴えていた。


実は、前年の11月末に、(下肢静脈瘤)の手術を受けていた。自分にも、右足に下肢静脈瘤という血管の病気を抱えているのだが、痛み等の症状は無い。


さらに母親は、かなりストレスがたまっているように見えた。



ストレスの原因のひとつに自分にも関係有るみたいだ。



前年の年末、仕事が多忙期だった自分は、夜勤続きだったのだが。母親に夜勤が続くみたいだと、告げると・・・。


「また夜勤なの?・・・そんなに夜勤ばっかりしていると、病気になるよ!・・・できたら替わってもらった方がいいんじゃないの?」


母親は、やや激怒したような口調で言っていた。



夜勤ばっかり続くと聞いただけでストレスがたまって来ていたのではなかったのか?



実際夜勤をしているのは、母親ではなく、自分だったのだが。



結果的に、ストレスから心臓に悪い影響が出てしまい。今回の不良の事故となってしまったのでは?

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