第11話 天才と平凡 2
011 天才と凡人 2
「おい!待てそこの黒服集団!」
俺は白い髭のおっさん達に言うとマリダさんは肩を押さえながら
「バカ!何で出てきたんだい!あんたはお客さんだ!迷惑はかけられないよ!」
「お客さん?こんなボロ宿屋に?ふ、ふふ。経営者もババアなら泊まるやつも泊まるやつじゃな。貧相な格好じゃて」
貧相な格好だと、金がないから仕方ないだろ!布の服で頑張っていることの方が逆に褒めて欲しいくらいさ!
「で、なんじゃ?わしお前さんのようなバカにかまってる暇はないんじゃが?」
「俺だってお前みたいなバカにはかまいたくないよ。でもなマリダさんは一生懸命この宿屋をやってるんだ。それを壊してあんたらに修理を頼んだ勇者パーティーに頼むのが筋ってもんだろ?どうせ勇者様は女を取っ替え引っ替えして遊んでるんだからさ」
俺が白い髭のおっさんに言うとおっさんの近くにいた黒いスーツの男が俺の首を掴んできた後白い髭のおっさんが俺に近づいてきて
「お前さん、今の発言取り消さんとこいつに首絞めて殺してもらうけどどうする?とりけす?」
「とり、けすわけ、ないだろ。俺は、嘘は、ついて、いない」
「や、やめな!そいつはお客さんだ!お客さんに何かあっちゃあたしは」
マリダさんがそこまで言うとまた宿屋の入り口から
「カスマ。迎えにきた」
コープスが入ってくると白い髭おっさんがコープスをみて
「これはこれはコープスさん。こんなぼろやどに何のごようで?」
「お前は何でも屋のやつか。私はそこのお前の部下が首を掴んでいる男にようがあってきた」
冷静にコープスは俺を見ながら言う。いや、もう助け、て。くびがしまって、こ、呼吸が、息ができない。
「コープスさんがこの貧乏人に用事?それは何のご冗談ですか?」
「冗談じゃない。はやくあいつをおろせ。でないと君の首を斬る」
コープスは腰に装備してある剣をにぎり白い髭のおっさん達をいかくする。
「や、やだなぁ。勘弁してくださいよ。あなたに剣を抜かれちゃここが殺害現場になっちまう。今日のところはわしが折れましょう」
白い髭のおっさんはそれだけ言うと黒服の部下を連れてマリダさんの宿屋から出て行く。
「た、助かったよ。コープスさん」
「気にするな。それよりこの宿大丈夫なのか?経営が赤字なんだろ?」
「そうだよ!勇者パーティーの奴らのせいで散々さ!ギルド連中をほとんど手下にしたあげく中央都市の店の奴らのこともほとんど手下にしてるしさ。私らくらいなもんさ。誇りを持って仕事をしているのわね!」
マリダさんは自慢気に俺たち2人に言った。
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