第6話 試験

「バルンさん。この方の試験の監督をお願いしてもよろしいですか?」


 バルンと呼ばれた細身の男に受付嬢の方が言うとバルンと呼ばれた男は


「・・・いくら?」

「は、はぁ。報酬は薬草10個ですがダメですか?」

「薬草10個はやすいなぁ。僕の貴重な時間を使うんだ。お金くれてもいいんじゃない?一応僕Bランク冒険者だからさ」


 バルンは上から目線で受付嬢の方に言うと受付嬢の方は怖い笑顔で


「し、仕方ありませんね。金貨1枚でどうでしょう?」

「金貨5枚だ。それで受けてやる」


 金貨5枚とは大金だなぁ。ちなみに金は銅貨、銀貨、金貨の3種類で銅貨100枚で銀貨1枚分、銀貨100枚で金貨1枚分だ。金貨1万枚あれば馬鹿なことをしなければ5、6年は安定した生活を送れるらしい。


「銀貨5枚は多すぎです!それはAランクの上級なみにあります!」

「だったら別の人に頼めば?僕は別にいいし」


 バルンは受付嬢にいい、受付嬢の方は他の人を探したが他の人は柄が悪く酒を飲んでいるような奴ばかりで今まともに仕事ができそうなのはバルンと呼ばれた男くらいだった。


「あの、受付嬢さん。無理に今日しなくても」

「小僧。貴様は黙っとけ。僕は今受付嬢と大事な大事な交渉中なんだ。口を挟むな馬鹿が」


 馬鹿だと?大体俺に関する話なのになんで俺が口をはさんだらだめなんだよ。おかしいだろ。


「受付嬢さーん。他に適任者がいないのもわかるよねぇ。今Bランク冒険者はこの中央都市には今僕しかいないからね。もう1人は僕よりできる奴はいるけど今は遠征中だからねぇ。さぁどうする?貴重な人材だ。よーく考えて決めなよ」


 バルンと呼ばれている男は受付嬢の方に言うと受付嬢の方は自分の財布をポケットから取り出し


「・・・これでどうにかお願いします」

「あはっは!最初からそうすりゃあいいんだよ!ほら行くぞグズ!」


 俺は服の襟首を掴まれながらバルンに運ばれた。受付嬢の方。いずれお金は払いますから。

 俺はバルンと呼ばれる男に中央都市ガイゼンの外、ガイゼンの草原にまで連れて行かれた後


「ほら。はやく薬草とってきな。僕も暇じゃないんだ。早く済ませてくれたまえ」

「はぁ?なら手伝えばいいじゃないか。それにあんた監督なら俺のことみとくのが仕事なんじゃ」


 俺がバルンに意見するとバルンは俺の腹を殴り


「全く。口の利き方がなってないやつだ。仕方ない。おまえはしんだことにしておこう。うん、それがいい」


 く、そ。油断した。しかも、意外とパンチ、つぇぇ。こいつ、口だけじゃなかった、のか。

 俺はバルンのパンチの威力が予想以上に強く、その攻撃で俺はまた気絶してしまった。

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