第4話 中央都市 2
「ここは?俺はなんでねて」
俺はガイゼンの前で倒れていたはず。なのに今起きたら天井があってしかも俺は布団で寝ていた。
「誰がこんないいことをしてくれたんだ?」
俺ベッドから起きて考えると俺が寝ている部屋に青色のショートヘアの女性が俺にゆっくり近づいてくる。手にはお盆を持っていてそこには上等な飯がのっていた。
「あら。起きたの。ちょうどご飯もできたところだったから都合がよかったわ。あなたガイゼンの入り口の前で倒れていたのよ。覚えてる?」
「はい。覚えています。この中央都市ガイゼンに向かっていたのですが入り口にまで着いたとたんに空腹の限界が来てしまって。その場で倒れてしまいました」
「そうかいそうかい。大したもんじゃないけどこれをお食べ」
青い髪の女性は俺にご飯やサラダがのっているお盆を渡してくる。
「す、すいません。俺お金がなくて」
「あははは。金の心配なんてしなくていいさ!腹減ってるならたんとお食べ!」
俺は青い髪の女性の好意に甘えてご飯をいただく。美味い。1日ぶりのちゃんとしたご飯。しかもご飯の味もうまいが青い髪の女性の優しさもあってか思わず涙まで出てしまった。
「男の子が何に泣いてんだい!全く」
「す、すいません。このご飯美味すぎて」
「あははは!そりゃ嬉しいこと言ってくれんね!」
青い髪の女性が笑いながら言った後俺は勢いよくご飯にかぶりつき、全部食べ終えると
「ごちそうさまでした。本当に助かりました。えーと」
「あたしはマリダ・メイン。このマリダの宿屋の店主さ。あんたは?」
俺の名前か。カスマはいいけどアンブラルは名乗れないしな。どうしたものか
俺が悩んでいると宿屋の張り紙をみて後の名を決める。
「カスマ・タベです」
「タベってあんた可愛いあざなだね。どこからきたのやら全く。あたしでよければ話をきくよ。あんた飯が食べれないって相当やばかったんだろ」
俺はマリダさんにアンブラル王国出身ということとアンブラル王国の店の店主達に裏切られたことも説明する。
「そりゃあんた災難だったね。確かにアンブラル王国はいい噂を最近きかないね。勇者パーティーもアンブラル王国にいるらしいしね」
「マリダさんは勇者パーティーを知ってるんですか?」
俺はマリダさんに聞くとマリダさんは怒りをあらわにして
「そりゃ知ってるわよ。この中央都市はどこの国に行くとしても必ず通る場所だからね。あたしの宿屋にあの馬鹿勇者どもはとまったさね。その時は苦痛で仕方なかったよ。中身は汚いだの料理はまずいだの、ベッドの寝心地はクソみたいだとね。あー!思い出しただけでもイライラするさね!」
マリダさんは怒りながら地面をどたばた蹴っていた。
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