4話
今は昼時、学生達は食堂に二六〇円で食べられるカレーやうどん、そばを頼んでいた。
SATの制服は藍色のブレザーでズボンはグレーといったシンプルなものだ。
しかし他の学校と違う点を挙げるとすればそれが防弾チョッキみたいに弾丸を軽く防げることができる。
戦前から建てられた学園だが、戦後テロリストが多発して制服を強化するも、ここ一五年間テロリストの影は見渡らずただ武術を学ぶ場となり制服も予算削減として、防弾要素はほんの申し訳程度しかない。
「はぁ、学校の実技楽しいけど飽きてきたな……」
『
嘆いていた理由はあまりにも来ないテロリストにむけて、毎日休まず
訓練といえど大半はレクなので、飽きてしまうのはしょうがない。
もちろん
ちょうど学園SATの生徒達は、唯一の休み時間であり皆食堂で集まり学食を食べている。
これを逃してしまうと、休めるのはいつかわからない、と言わんばかりに
それでつばきは言い返す言葉も見つからずに黙っているが
「何が言いたいかていうと、勉強が嫌いで、サバゲーに興味があるから入ったのに、こんなに同じことを繰り返す訓練って知るわけねえよな。
と
「そうだね、ここの実技はほとんどレクとかの遊びが多いよね」
「だろ? 普通だったら飽きちゃうよな。レクもレクで楽しいんだけど、たまには本格的なことをしてほしいなと」
「最初の説明会の時に行ってなかったか?
「でもスイーパーを使って遊ぶのって何になるんだよ。演舞か! 俺たち演武者なれって言うのか! 俺の才能なんて小学生の頃お遊戯会で木の方が良く演技しているねと言われたんだぞ!」
「いやいや
「それもそうだったな。感情的になっていた、すまない」
「あぁ、いいよ親友だろ?」
そのとき、「でもスイーパーの他にアーミーナイフとか近接戦闘法とか学べるし、しかも体力がつく一石二鳥じゃない? わたしアーミーナイフの授業好きだよ。平和すぎて、全然出動したことないけど」とさっきまで重い口をしていたつばきが会話に入る。
「そりゃお前アーミーナイフが好きで入ったからだろ? 近接戦闘苦手なのに」と
「……別にいいじゃないの?」
「いや、良いんだけどね。だけどそのやる気はすごいと思っているよ」
「ふふ、ありがとう
「俺はもちろんお前らと一緒で好きでこのSATに入った。けどな、限度があるだろ同じようなゲームを何回も繰り返しているぞ。もう今日が快晴だからって、今六月中旬だぞ おかしいだろ?」
彼は司咲たちに対して質問してみる。
「とか言っても
と、紫髪の彼は質問を返した。
「五十歩百歩だろ。俺とお前の成績の差、言わば早撃ちなんてたった〇・二三秒しか変わらないじゃねえか」
「あれれ? そうだっけ? でも惺夜の方が強いのはそうだろ?」
「いやいやいや、
「……惺夜。恐竜もダイナソーも同じ意味だぞ」
親友同士と気楽な会話をし、それを見つめる少女。
(
つばきは少し考え込み。
(まぁデジャブかな?)と気にしなくなる。
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