Kill Em All
無人の街を散策している間に昼食の時間に差し掛かっていた。
「なあ、飯にしねぇ? マジ腹減ったぜ」
「もう昼か・・・そうだな。と言っても当然、どこも稼働していないけどな」
「僕、あの看板見たら、ハンバーガー食べたくなったよ」
リアムが指を指した看板はウォスバーガーの看板だった。
「せっかくだからさぁ、あの店開けて、中で食べようかぁ?」
「いいね。ていうか開けられるんだったら、ベガワールドを開けてほしかったよ・・・」
雅がリアムの言葉にかぶせるように皆に提案する。
「開けると言っても解錠するだけだし照明もないから、そこのテラス席にするか・・・飛び越えるだけだしな」
「はい、そうしましょう。というか帝国にしかないウォスバーガーの商品なんかも収納されているんですか?」
開戦前は、ウォスバーガーも帝国と連邦どちらにも跨がる大手ハンバーガーチェーンだった。とはいえ敵対関係に発展してからというもの、惑星連邦からは事業撤退し、帝国側のみで事業を展開していたはずだ。
「なわけないじゃーん。でもさぁ、帝国限定のメニューとかあったんだろうかねぇ。僕は、転生前の大学の頃に食べた販売日限定のにくにくにくにくバーガーかなぁ」
「ラーシュ、そんな肉肉しい、涎の出そうなのを持っとるのか? それをたくさんくれ」
「あったと思うよぉ。んー、あったよぉ。ファフニールは、これがいいの? きんにくにくにくバーガーもあるよぉ。あ、皆メニューあるから、この中から決めてね。多分、全部揃ってるはずだから遠慮なく言ってねぇ。はい」
「俺は、ダブルとびきりチーズ~北海道産ゴーダ&マスカルポーネ~にウォスチキンセット。ドリンクはベプシだな」
「僕は、ウォスライスバーガー焼肉とスパイシーチリドッグだね。飲物はメロンソーダかな」
「私は、ウォスの菜摘・テリヤキチキンにします。ドリンクは、バニラシェイクをお願いします」
それぞれ、渡されたメニュー表から好きなものを選び、ラーシュに注文し、サブスペースから取り出してもらった。
「それじゃあ、いただこうか。いただきます」
「おう、言うの忘れとったわ・・・」
「こういうのは習慣だからいいのよ。いただきます」
「レタスがシャキシャキしていていいんですけれど、少し食べにくいかしら・・・」
定番や物珍しい限定商品など、思い思いに受け取り味わっている。
ウォスの菜摘を選んだミユキは、食べ方に苦戦しているようだ。
「定番商品は、やっぱり美味いな。とびきりシリーズも美味いんだけど、定番中の定番は外せない」
ふと、ミーナがラーシュに向かってスイーツを注文した。
「ねぇ、私・・・ひえひえドルチェのピスタチオ&ラズベリーっていうのが気になっているんだけど・・・賢者、あればいただけるかしら?」
もちろんあるぞと言いたげに、ミーナに渡すとローラも注文した。
「私は、木いちごをお願いします」
女性陣はスイーツはやはり別腹らしいが、一人だけは違った。ファフニールだ。
「我には、にくにくにくにくバーガーをもう一つくれ。それにコーラをな。これも黒いが、甘くてシュワシュワしていて美味いよな。ビールとは違って酒ではないが。コーヒーより気に入ったぞ」
「どうにも食事を始めると長居してしまうな。それを食べ終えたら、そのまま街を通り抜けて魔物を狩るぞ」
「御馳走様でした」
食事を終えた者から口々に発せられるその言葉に、ファフニールは疑問を覚えたのか質問をしてきた。
「朝の《いただきます》には意味があったが、その《御馳走様》にも意味があるのか?」
「勿論、あるぞ。《馳走》は走りまわるという意味でな。俺たちのいた国だって、昔は食材をあれこれ揃えるのは簡単じゃなかったんだ。走り回って食材を揃えた贅沢な料理で、客人をを《御馳走》という意味を持つようになった。《様》はわかるだろうから省くぞ。だから、いろいろと大変な思いをして食事を準備してくれた方への感謝を込めて《御馳走様》というようになったんだ。これでいいか?」
「うむ、貴様らの国の言葉はなかなかに深いし、面白いな。時間がある時でよい。もっと教えてくれ」
「そうだな。俺たちのいた世界は様々な国の言語がある。興味があるなら、AIに聞いてみるのが一番だ。それでもわからなきゃ、俺たちが意味を教えてやる」
「そうか。我は艦の上で昼寝でもするぞ。我が同行すると魔物が散るでな」
「なら、そうしてくれ。それじゃ後でな。短時間の戦闘で済ませよう、走るぞ」
久々の地上行軍だ。
ミーナとローラがいるが、AIたちに担がれている。
結界が弱まり始めている20㎞程先の辺りまで、時速50㎞程のペースで息を切らせることなく走る。
ハルロは蝙蝠となって飛んでいるが、問題なく着いてきている。
「ハルロ、少し休憩していいぞ。これを飲んでおけ」
渡したのは、ただのスポーツドリンクのペットボトルだ。
「不思議な容器に不思議な味ですね・・・。ふむ、身体に染み込んでいく感じがしますな」
辺りの索敵しつつ、結界が有効な場所で小休止をする。
索敵画面では、縄張り争いだろうか5体が入り交じるように激しい移動を繰り返している。
「ハンドブラスタで仕留めてみよう。不可能なら各自適切な攻撃を与えるように」
送られてきた画像を視界の隅で確認すると、さながらバトルロイヤルのように森が途切れ開けた草原でグリフォン同士が戦っている。
「リッヂの30ミリブラスタで狩ったほうが、早く無いですか?」
「効率だけ考えたらな。これからこういうのを相手にしていくことが増えるんだ。今から慣れておいたほうがいい。30ミリだと威力を絞っても焼き切ってしまう可能性もあるからな」
「AI四人とリアムで一斉射。殺傷レベルは最大値でいいだろう。奴らに対して無効だった場合は龍、ラーシュ、俺で近接戦闘に出る。ミーナ嬢とローラ嬢は魔術で支援を頼む。始めるぞ。撃て!」
シグザウェル社ZBP330ハンドブラスタを5人は、それぞれ命中させるも、相手はかなりの防御力を誇るグリフォン。
突然の衝撃に動きを止めるも、完全にこちらに敵意を向けてきた。
その瞬間に三人が縮地を使って飛び出し、懐に入る。
雅は法力を、龍は神力を、ラーシュは魔力を込めて掌底を打ち込み三体の頭蓋を粉砕した。
残り2体はこちらへ向かってくるのをやめ、空へと上がってしまい雅達の隙を伺っていた。
「僕に任せて! 地面に叩き落としてやる」
リアムが、重力制御魔法を2体に放った。
1体は身の危険を感じ取ったか、その場を離れ切り抜けたが、もう1体は見事に捕まり、地面に叩き落とされている。
「AI! 誰でもいいから頭を切り落とせ! 自分の使用武器を試してみろ!」
「きゃあん、私が行くわ!」
繁慶レプリカの脇差を二振持って走り出したのは、ソフィアだった。
「いやぁん、使ってみたかったのよね! はっ!」
強烈な重力に圧されもがいているグリフォンの頭部を、短い気合を入れて斬り落とした。
「アサヒぃ、飛んでみなよぉ!」
もう一体に対処するため、牽制のブラスタを撃っていたアサヒをラーシュが呼んで、空へと飛ばした。
「え〜? きゃあ! 飛んでる〜! 楽し〜い〜!」
飛ばされたアサヒは、一瞬戸惑うものの、グングニルのレプリカを握り、残りの一体の眉間に突き刺した。
自身の目の前に、障壁を作り出したグリフォンだったが、強固な障壁をいとも簡単に破られ、避けることもできず絶命した。
「とっても楽しかった〜! もう一回飛びた〜い! ああ〜、私も〜魔法使えたらいいのに〜!」
「体内に魔素の蓄積器官を形成すればさぁ、イケるんじゃないかなぁ」
ラーシュがさらっとそんなことを言うと、AIたちはみな興味を持ったらしく詰め寄った。
「その器官のデータをください!」
「いや、これは僕の頭の中でしかイメージできないものだからねぇ。現地の人をスキャンしたら可能じゃないかなぁ」
ラーシュのその言葉に、興奮していた4人はシュンと項垂れてしまった。
「魔法が使えても私達は、ただここにいただけよ・・・。あなた達、グリフォンを瞬殺するってどういう強さなのよ? 全く意味がわからないわ!」
戦闘に参加することさえできず、ただその光景を見ていたミーナが呆れたように口を挟んだ。
「次は任せるよ。こいつらは首や頭部、眉間に凝血処理してサブスペースに入れてしまおう。オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン」
雅が阿弥陀如来の真言を用い浄土送りをしている間に龍が新たな邪気を確認したらしく注意喚起をする。
「雅、随分とでかい気が来てんぞ。ブラスタは効きそうにねえ相手だ。索敵画面でも、こっちに高速移動してきているのが確認できんぞ」
「すぐに来るぞ。ミーナ、ローラやれるか?」
「誰にものを言っているのかしら? 当然じゃない! やるわよ、ローラ!」
「間抜けなグリフォンどもが消えたかと思えば、我が餌ではないか。ほっほ、これは美味そうな雌が多いな。死んで我が糧となれ、人種ども」
「チッ、人喰いかよ!」
爺の顔をし蝙蝠の羽を持ち体躯は獅子、そして蠍の尾を持つマンティコアだった。
「私達のお金になってもらうのはあなたですよ。闇障壁上級!」
「餌ども、潔く死ね!」
マンティコアがそういった瞬間、尾から猛毒の棘を乱射した。
しかし、防護シールドに加えローラが闇影防御魔術を張ったため届くわけがないのだ。
「風嵐皇級! 氷塊皇級! 火炎皇級! 土槍皇級! 爆!」
ミーナが、四元素皇級魔術を連続して放った。
混ざりあうはずのない、嵐のような竜巻の中で、氷塊と火炎の巨大弾と、それに岩石がぶつかり合って爆発していく派手な魔術だった。
強力な嵐の中で、身動き一つできなくなったマンティコアに容赦なく巨大な爆発が遅いかかる。
程なくして頭部を失い、尾も擦り切れ、羽も無残に千切れたボロボロのマンティコアが倒れて地面に伏している姿を確認した。
「ああ、これは張り切りすぎたね、ミーナ。売物にならないかもしれないね」
「ご、ごめんなさい。こんなはずじゃなかったのよ。そもそも皇級魔術といっても、ここまで威力のあるものじゃなかったもの・・・。あら? 魔力の消費が・・・向こうで使う時よりも全然減っていないわ。なんでかしら?」
「ということは、こちらに来てから、魔術そのものの資質が上がったっていうことなのかな。ローラはどう?」
「私の場合は皆様の使われた防護シールドでしたっけ? その防護シールドというものと組み合わされていたので上がったかどうかの判断はできませんね。ただ、魔力は全然使ってないです。やだ、嘘みたい!」
次の戦闘では防護シールドを張らずにローラの【闇障壁上級】だけを張ってみようという事になった。
ラーシュは、何かを面白いことを見つけたようでニヤニヤしながら、あれこれと呟いている。
《魔力の資質の底上げか・・・さっさと作ってしまおう》
「何、ニヤニヤしてんだラーシュ? エロい事でも考えてたのか?」
「いやね、二人がさぁ、魔術そのものの質が上がったって言うんなら、底上げしちゃおうかと思ってねぇ。こっちのロッドは、ミーナ嬢のケーリュケイロンでぇ、こっちはローラ嬢のテュルソスねぇ」
どちらもレプリカだがミスリル鋼とハイパーカーボンのハイブリッド製で握った瞬間に二人のDNA情報が入力されるようになっている。
そのため親和性はずば抜けて良くなっているうえに殴ってもオリハルコンのメイスより威力あるといった具合だ。ラーシュが渡すの忘れてたから渡しておくよぉといって護身用の短剣の超振動ブレードハルペーと独鈷杵を手渡す。
「独鈷杵?」
見慣れない獲物に訝しむハルロに雅が自身の独鈷杵を見せつつ使用を促す。
「俺も使っているやつだ。あの岩がいいな・・・ハルロ、それの突起があるほうが上だ。手を伸ばして真ん中を握ってくれ」
「わかりました。こうですか?」
怪訝な顔をしながらハルロは雅の指示どおり独鈷杵を握りしめ腕を伸ばした。
「そして突起を親指で押してみてくれ」
「はい・・・?」
ブン、と小気味よい音を出しながらブレードが形成されていく。
「光の剣?」
「レーザーブレードってやつだ。軽くでいいから岩に向かって振り下ろしてみてくれ」
「はい・・・やってみます」
ハルロはレーザーブレードを力を入れずに置くようにした。
ただ置いただけのはずなのに、バターのように簡単に切れていく岩を見て驚いている。
「このレーザーブレードとはなんですか!? 魔剣ではないのにこのような切れ味とは!」
「こんなものを預かってしまっていいのかしら・・・」
「あくまで予備の護身用さ。それに最初に登録された者にしか起動できない仕組になっている。サブスペース、いや亜空間収納のスキルは三人に渡していたよな。その中にでも入れておけばいい」
「感謝するわ、ありがとうございます皇王陛下」
恭しく受け取ろうとするミーナに頭を振るように雅は伝えた。
「今はもう王じゃなくて一軍人だ。それに俺の名前は雅だからな。そろそろ呼び名を変えてくれないか」
「わかったわ、雅。ラーシュ、龍、これからもリアムとともによろしくお願いするわね。って玉座にあった聖剣と魔剣、どれも複製品だったわよ!? 誤魔化すの大変だったんだから!」
「ああ。いや俺は置いていったはずなんだがな・・・お前らも置いていったんだろ?」
雅は、日本に帰還する際に、自分の聖槍は置いてきたことを覚えていたため、ほかの三人に確認するとラーシュがバツが悪そうに真相を明かした。
「ああ、それなんだけどねぇ。置いてきたには置いてきたんだけどさぁ、コピーを置いてきちゃって本物は、ここにあるんだよねぇ・・・アハハハ」
「はあ・・・まさか賢者・・・ラーシュが持っていたとはね。ま、今更よね。雅、あなた達で有効利用すべきだと思うわ」
ミーナが、呆れたように呟いたがすぐに気を取り直して、雅たちに聖武具や魔剣を使うように促した。
「そうか? まあ、手に馴染んでいるといえば馴染んでいるし、とりあえず預かっておこうか。三人ともそれでいいか?」
聖武具や魔剣の使用はともかくとして、それぞれ預かっておくこととした。
そこに、索敵を行っていたアテナから報告があった。
「閣下、50ほどの飛翔体の群れがこちらに。地上は、200以上の四足歩行の中型と、その後を追いかけるように大型30の反応があります。速度は、時速50から60㎞。距離はともに約5千。5分ほどで接敵します」
「グリフォンとマンティコアの気配が消えたせいだろうね。乱戦になりそうだね、これ」
「ハルロ、君にも渡すものがあるよぉ。超振動ブレード製円月輪に投擲矢のダート、それとナイフだ。円月輪は戻ってくるけど、ダートとナイフは、投げっぱなしになるから忘れずに回収してねぇ」
「さて、来るもの拒まずにやっちまうか。一旦、森の切れ目まで後退後、地上を一斉射。ミーナとローラはそれぞれ魔法で応戦、ハルロは打ち漏らしを始末してくれ。俺たち四人は空のやつを叩く。ここからは、無傷での殺生はこれまでだ。みんな適当に蹂躙しろ」
魔物が移動速度を上げたため5分を待たずに接敵した。
空中はワイバーン、地上はブラックハウンド、それを追うかのようにバジリスクが30体ほど向かって来た。
「地上班は、ブラックハウンドは売り物として考えなくていい! 全て落とせ! バジリスクには当てるなよ! あれは売り物になる。ハルロ、毒耐性があるとはいえ奴らの毒には気をつけろよ!」
森の切れ目まで後退したAI達は、ジェネラルエレクトロニック社のM134ミニガンを構え、斉射する。
実弾射撃はロマンと言いながら、ラーシュが皆に渡した物だ。ご丁寧にも排莢された薬莢は、サブスペースへと収納される仕様となっている。
バジリスクから逃げてきたブラックハウンドの群れに対して、ミーナとローラが低級魔術を放ち氷漬けとしたところに、四人のミニガンから毎分六千発という7.62ミリ弾が放たれる。
氷漬けにされて為す術もないブラックハウンドは、銃弾の嵐を受け、砕けて散った。
「フフ、ハハハ。見てよ! 狼がごみのようだわ! アハハハ」
「なんか〜、あの犬〜? ちょっと〜可愛そうよね〜」
些か不謹慎な発言をしたアテナに対して、アサヒは、ブラックハウンドに憐れみを感じたような発言をしたが、相手は魔物だ。しかも、新手がこちらに向かっていることもこの場にいる全員が確認していた。
「銃はもういいから、これを振り回してみたいです。行きますよぉ!」
「あ! ミユキ、ずるい! 私もハルバード使いたいのよ! あ、鞭もいいわね!」
「このハルロ、今まで見せ場がなかったですからね。ここは私めも!」
ミユキ、アテナ、ハルロの三人はそれぞれ武器を手に取り新手の群れの中に飛び出していった。
ミユキは表情一つ変えずに薙刀の鬼夜叉で群がるブラックハウンドを薙ぎ払っている。
アテナはブラックハウンドには目もくれずバジリスクに接近。神経毒を撒き散らし石化の睨みをきかそうとしている。しかし全く意に介さないアテナになす術もなくハルバードの一閃を受け首を跳ね飛ばされた。
ハルロは、AIに渡されたであろう防毒ガスマスクをいつの間にか着用し円月輪を投擲、バジリスクの目に命中させすれ違いざまに独鈷杵の光の刃で斬りつけ走り抜ける。
走ったまま、飛んできた円月輪を掴み、改めて投擲をし、切り刻んでいくという器用な戦闘をしていた。
「それにしてもこのケーリュケイロンというロッド、とんでもない性能ね。魔術の資質だけじゃない・・・イメージだけで即発動できるし、威力もまた上がったわ。魔力の消費だって全然、少なくなって効率が上がったわ。ローラも同じでしょ?」
「はい、お嬢様。このテュルソスを握ってからは、格段に能力向上しております!」
ミーナとローラは、ミユキたち三人が向かっていった方向とは別の方向に向かって低級魔術をこれでもかと放ち、終いにはローラと広範囲殲滅魔術の合成焼夷で草原ごと魔物を焼き尽くしていた。
「あぁん! 楽しい! いやぁん! こんなストレス発散があったのだなんて! はあぁん! 楽しすぎるわぁ!」
「ソフィア〜、なんて変な声出してるのよ〜! ていうか〜大佐のバ〜カ! 女たらし〜! お前ら雑魚なんか〜み〜んな死んじゃえ〜! 死ね〜! バカ大佐〜!」
一方でソフィアは繁慶の長巻に装備を持ち変えており、アサヒはハルバードを振り回しグングニルレプリカで刺突をするという変則二刀流で別グループであろう新しく合流したブラックハウンドを次々と屠っていく。もはやストレス発散にしか見えない狩りをしていた。
「ミニガンの斉射、ホントは僕がやりたかったんだけどねぇ。フォーチュネイト・サンとか歌いながらさぁ」
「ああ、マジで俺も撃ちたかったぞ。こんな機会なかなかねえ。つうかアサヒがとんでもねえこと言ってんぞ。ちゃんとフォローしてやってんのか?」
空中からそんな彼女たちの様子を見たラーシュと龍がボヤいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます