ジャンとライラ
「えーまずは…すまん!少年!」
ジャンさんが正座して申し訳なさそうに頭を下げている。
「ん!ほらお前が悪いんだから!」
女の子の頭をつかんで下げさせようとしている。
「縺ッ繝シ�溘 Λ 繧、繝ゥ縺ッ謔ェ縺上↑縺�s縺ァ縺吶¢縺ゥ繝シ��(はー?ライラは悪くないんですけどー?)」
女の子が抵抗して頭を下げまいとしている。なんだか…こっちの方が申し訳ない気持ちになってきた。そもそも僕がジャンさんがいないときに残り物の炒飯をあげようとしたのがきっかけだったんだし。
「まあー、なんだ。少年、旅のこと聞きたいって言ってたよな。この際教えてやる。俺たちが一体何なのかを」
喧嘩顔から打って変わって真剣な表情になる。こっちもつられて緊張してしまう。
「まずは…こいつはライラっていう」
「ライラ」
「繝ゥ繧、繝ゥ縺�繧�(ライラだよ)」
「単刀直入に言う。こいつは…人間じゃねえ。全身が機械だ。ロボットだ」
「ロボット…」
ちらっとライラを見ると、ライラはそうなのですと言わんばかりのどや顔をしている。キン♪キン♪と鳴った。…気分がよくなるとこの音がなるのだろうか。
「こいつが何を喋ってるのかわかんねえと思うだろうが、このキンキン言ってるやつで大体何を考えてるのかはわかる」
「今は…気分がいいんですか?」
「おう、むかつくほど嬉しそうな顔してるだろ。んで、こいつは普通の食べ物は受け付けない。御覧のとおり、舌が機関銃でできてる」
「なんでなんです…?」
「さあ…俺もわからん」
「謦�▲縺ヲ謦�▲縺ヲ謦�■縺セ縺上k繧薙□繧医%繧後〒(撃って撃って撃ちまくるんだよこれで)」
「今のはなんて?」
「あー……いや、凄いだろって言ってる」
「ライラ…ちゃんの言ってることがわかるんですね」
「あー、うん、まあ、はい」
なんだかどもった気がするけど僕よりはわかるのだろう。
「んで、こいつは何を食べるのか、というとだな」
「はい」
「錆虫だ」
「錆虫……ですか?」
「知ってる?」
「本で見たことがあります」
「さっすが。改めて説明すると、錆を食って生きる虫だな。俺らの体に機械をつけるようになってから湧いてきたやつで、そこから出てくる錆を好んで食う。結果全身が錆みたいな色になる。まあ体の錆を取ってくれるんだからいい虫ではあるな。だがよくないやつだっている。知ってるか?」
「錆を摂取しすぎて大きくなって…もっと食べようとして暴れるんですよね」
「おう、その通り。なんでも知ってるな。つまるところ、俺たちが旅をしてまわってるのは、そいつの調査と駆除のためだ」
「縺秘」ッ謗「縺励※繧九□縺代□繧�(ご飯探してるだけだよ)」
「あとこいつの飯代。なんかこれ以外食えないらしいんだよなこいつ。だから色々と苦労する」
「二人は、どうやって会ったんですか?」
「会ったっていうか……見つけたんだよ、十年くらい前」
「…十年!?」
「こいつとはずっとそれ以来一緒だよ。他に世話するやついるわけないし。たまたま見つけて起こしたら…俺を世話役だって思い込んでる」
「驕輔≧繧亥・エ髫キ縺�繧�(違うよ奴隷だよ)」
「俺は元々いろんな遺跡を調べて回ってた。んである遺跡にこいつが今と変わらん状態で眠ってたってわけだ」
「え!?じゃあ成長しないでずっとこのままってこと…ですか?」
「そうなるな」
「その遺跡っていうのは……」
すると突然甲高い悲鳴が聞こえた。外が騒がしくなる。そして母が慌てて部屋の中に入ってきた。
「先生!さっき言ってた、虫が!」
「おっ、早速出たか…いくぞライラ!飯の時間だ。俺のナイフとってくれ!」
「縺イ繧�▲縺オ縺�シ√#鬟ッ縺�繝シ��(ひゃっふう!ご飯だー!)」
ライラがジャンさんを無視して真っ先に飛び出していった。
「……」
ジャンさんはさっきライラが座っていたリュックサックから、普通のナイフの2倍はありそうな、鞘に収まった短刀を取り出した。
「よしショウタ、いい機会だ。俺たちの仕事っぷりを見せてやるよ」
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