第4話
結局、あの"銀行屋"襲撃騒ぎの後も僕と
「はぁ……。」
思わずため息がこぼれてしまう。それを
「あれ、
毛布にくるまったまま
「あはは、実は友達と今仲が冷え切ってしまっててね。」
「ええ、
「あははははは…………。」
口にした本人には悪気がないのだろうが、その言葉はしっかりと僕精神に突き刺さる。まさに今悩んでいることの確信をつかれた僕はすこし涙がでそうだった。
最近どうして
結局のところ
一応そののちに落とし穴から助けてもらった後はぎこちないながらも繋がりがプッツンと切れることは避けられたが、それでも
そのことを考えると胸がぎゅっと締めつけられたようにやるせなくて悲しい思いが去来するのだった。
そのまま表情を変えないようにしながら
「どうかな、僕が出かけてる間になにか変わったことはなかった?」
「はい、先輩。あいかわらず
「ああ、
自分もこの場を勝手に借りている立場な以上、僕はなにもいうことができなかった。
一難去ってはまた一難とはまさにこのことか。
そうブルーな気分に浸っていると、背後から小さな体がのしかかってくる。
「
「ぐっ!」
突然の衝撃に僕は肺の中の空気がすべて抜けてしまうかと思った。
僕の背中に張りつく
ゴオォォォォォと石油ストーブが唸り声をあげて熱と光を化学室中にふりまく。その上で薬缶に入れた水を沸かしながら、僕はちらりと時計を見た。
すでに長針が九時を回っている。窓の外は完全に真っ暗だ。
今日、僕は朝からこのかた
ここ数日でこれ以上悪化することはないだろうと考えていた
「
「む~、わからぬな。
アツアツのコーヒーをフーフーと冷ましている
これは
心にかすかな違和感が浮かぶも、それよりも心配していた
「
しかし、扉を開けたその先にいたのは、
「あ~、久しぶり? あたしなんだけど入ってもいいかな?」
体育祭にて
「それで、今晩はどうしてここに?」
ストーブの周りを囲むように座りながら、僕は目の前の
「いやさ、ひとつ気になることがあって。どうしてあたしたちがひどい目にあっていないのか理解できないのさ。それで、あんたらが手をまわしたのかと思って…。」
体育祭で
「それが理解できねえんだ。普段なら負けたあたしに逆恨みが集中してぼこぼこにされてもおかしくないだろ? なのに今もあたしは普段通り生きてる。おかしくねえか?」
それを鑑みると、今の
「いや、べつに僕たちはなにもしていないよ?」
だが、その訳を知らないのは僕も同じだ。
「……そうか。あたしはてっきりお人好しなあんたが
相変わらずたばこに火をつけてスパスパと吸いながら、
「僕が
僕の言葉に、
「あ、
「普通に考えたら勝ったお前らの一味の
そののちも
「
「
「いや、そこをなんとか。ほんとうに些細なことでいいから二人が何を話していたのか知らない?」
食い下がる僕に
「ああ、そういえば。」
「そういえば?」
「
学校を裏から支配する腹黒少女に執着されてます 雨雲ばいう @amagumo_baiu
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