Ep.2 一日、とりあえず終わる
マホクロ「確か...こっちかな?」
美味しく無い朝食を食べ終わり、マホクロも作業場へ行く。
マホクロ「食べ終わるの遅かったからもうだいぶ並んでるっぽいな」
既にかなりの数が並んでおりその囚人達の後ろに並んでから少し待つと警官が前にやってくる。
警官「よし、全員集まっているな。さて、業務開始だ全員所定の位置につけ」
囚人全員がベルトコンベアーの前にそれぞれ歩いていく。だがマホクロは三日間気絶状態のためほぼ分からない
マホクロ「位置っつってもわかんねぇんだよなぁ、」
警官「なにをしている、早く行け」
マホクロ「どこに行くか言われた事ないからわかんねぇんだよ」
警官「あー...空いているとこにでも行っとけ」
随分適当だなぁと思いながらも、というかまず気絶していた囚人に対して何をすれば良いのか説明しない時点でわかっていた事ではあるが。空いてる所を探してそこで作業を隣がやっているのを見様見真似でやる。
マホクロ「この作業を説明なしでやらせるのは酷だろ...」
まぁ刑務所なのでしょうがないが...
特に何もおかしな事もなく、というか何も無さすぎて何年もしていたら頭がおかしくなるんじゃ無いかと思うほど大変ではあったが、作業時間は終わる。
警官「作業時間は終わりだ、各自牢屋に戻ってから自由時間をとれ」
マホクロ「わー!フロス疲れたーー...と、お前は何をやっているだ」
牢屋に戻り少し大きめの声で疲れたとフロスに言おうとして下を見ると...
フロス「疲れたー、布団は気持ち良くないしどうせだから地面で寝てるのだー」
どちらかと言うと地面の方が明らか、硬くてしんどい気がするが疲れたのは同意できる。
とりあえず地面に座り込み話しかける。
マホクロ「自由時間とかってフロスは何をやってるんだ?」
フロス「ウフフ、野暮ねそりゃー私だって年頃の女の子だからー...外で走り回ってるわ☆」
...言動が矛盾している気がするが、外(グラウンド)的な所もあるのか。まぁ、今日は休憩することにしよう疲れすぎている。
マホクロ「俺は疲れたから寝るかー」
フロス「横、空いてるわよ☆」
マホクロ「いやー、俺はベッドで寝るかなー、、、」
二段ベッドの下側に寝転び少し深めにため息をつく、疲れたなぁと思いながらもこれから脱獄をするならばどの様にするかを考える。
マホクロ『脱獄つっても一人じゃ出来ないだろうなー、んーどうするか...』
すると、フロスがいきなりゴロゴロと横に転がりベッドの側まで来て立ち上がり座る。
フロス「ねぇ、脱獄しない?」
少し小声でいきなり今考えていることを見透かされているのかと思うほどピッタリのタイミングで聞いてきた。
マホクロ「え?いや、ちょっと待て待て。なんでそんないきなり」
フロス「いやー、元からしようと思ってたんだけど一人じゃ無理でしょ?そんでマホクロがやっと起きたから誘ったのよ」
マホクロ「誘ったってそんなに軽くやるもんじゃないよ!?脱獄って!」
フロス「そんな事は気にしないさてどうするのかね、マホクロ君」
そんな簡単に賛成して良いのだろうか、もう少し様子を見てから...なんて思ったが思うだけ無駄な気がしてきた
マホクロ「ok!乗った!」
フロス「わーい!」
マホクロ「それで、なんか計画とかはあるのか?」
フロス「Nothingよ!」
マホクロ「え、」
思ってた以上に無計画でというか本当に"無"計画で反射的に「え、」と言った。
まぁ思ってた以上と言っても薄々考えていないのではと思ってはいたが...
マホクロ「まぁ...やっぱりって感じではあるけども」
フロス「だ•か•ら仲間を誘って考えましょと思ったわけよ」
マホクロ「んー、とは言え俺も思い付かないなー」
フロス「もう少し仲間を集めてから考える方が良いのかしらねー」
フロスも結局二段ベッドに登り寝ながら喋る、フロスにつられて何も考えていなかったが近くに警官がいないため警官とかに聞かれていなくて良かったなぁと思った。
まぁ、そんな風に取り敢えずわちゃわちゃと会話をして自由時間を過ごした。
そして晩御飯の時間になる。
マホクロ「そいや、そろそろ食堂に行かなきゃ行けないのか...」
フロス「やっぱりあれをまた食べると考えると辛くなるわね...」
そう文句を言いながら食堂に付きご飯を貰い席に座って食べ物を口に運ぶ、
まぁ案の定不味い朝の時と同じ様にバーっと食べて食器などを片付ける。
そしてゆっくり自分達の牢屋へ戻る。
マホクロ「いやー、不味かった」
フロス「まったくね」
マホクロ「あー歯磨きとかでもするか」
フロス「あー、私先にやるー」
マホクロ「別にいーじゃん、どっち先でも」
フロス「じゃぁジャンケンで決めよ!ほら!さーいしょーはぐー」
マホクロ「えぇ、分かったよ...じゃーんけーん、ポン」
マホクロ:グー フロス:チョキ
マホクロ「よし俺の勝ち!俺先な!」
フロス「うー、寝て待つかー」
しょうもない様なことで笑いながらマホクロの刑務所生活初日は終わる。
だが、マホクロもこのまま永遠にこの刑務所にいる気はない。夜寝る前に脱獄の計画を立てて夜更かしをしたり、刑務所の内部構造を観察したり...
マホクロはいつか
coming soon...
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます