鼻血

小さい時から


鼻血が出やすい子だったからか

血への恐怖はなかった


ただ鼻血が出やすい子だったから

死への恐怖は常にあった


鼻血が止まらな過ぎた時は

病気を恐れたし


鼻血が毎日出る時は

死をどこかで感じていた


命の重みは知らなかったけど

血は赤くて重くて生ぬるい


命の尊さは知らなかったけど

血はなくてはならないものと

鼻血が出て貧血になった時に悟ったんだ


命を感じた

命を想えた


鼻血は私の、そんな存在だった

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