第6話 王都への旅立ち
要塞攻略戦が終わり、家に帰ると母が何やら御馳走を用意していた。
「お帰りなさいカイル、さて何でこんな御馳走を用意しているでしょう?」
「いやぁ、わからないなぁ。」
これは普通に本音である。何かいいことをした覚えがない。
「正解はね...ジャーン!」
母はそう言うと1枚の紙を見せてきた。『王都貴族学校入学届』と書いてあった。
「私もびっくりしているんだけど...王都の学校に飛び級で通わせてもらえることになったんだって!カイルはあまり魔力がないじゃない?ほんとびっくりよ。」
そう、何を隠そう転生して三日で魔力さえも少ない状態で生を受けた事が発覚したのだ。まったく嫌になるな。
「でも僕は実技はほぼだめだけど座学は出来るからね。」
「そこは親超えてるからね。私も鼻が高いのよ。それで王都の貴族学校に行けるようになったのかしら。」
「そうなんじゃないの。でも先ずは食べようよ。」
「そうね。一緒に食べるのも3日しかないのよ。王都までは遠いから寮生活になるしね。まぁカイルなら大丈夫でしょ!」
3日.....一体王都のお偉いさんらは何を考えてるっつんだ。
「うん、そうだね。」
俺はそう言った後早速御馳走を食べ始めた。しばらくサイキたちに会えなくなるのは寂しいけど貴族学校は6年間もある。これは乗っ取られるな。
地下室に若い男たちが話し合っていた。銀河帝国の臨時幹部会である。首席はサイキ・フォン・ローエングラム。ほぼ全ての仕事をするなくてはならない存在である。第一席は先の要塞攻略戦にて『パウル・フォン・オーベルシュタイン』の名を与えられた片目の視力がなく魔力で補っている冷静沈着な17歳の総参謀長の任を与えられた青年である。第二席は蜂蜜色の髪をした活発な15歳の少年。『ウォルフガング・フォン・ミッターマイヤー』であり、軍最高司令官である。元はウォルフガング・ミッターマイヤーである。第三席はミッターマイヤーの幼き頃からの友人で『オスカー・フォン・ロイエンタール』の名を与えられた両目の色が違い、右が緑、左が赤のニヒルで頭の切れる18歳の青年である。第四席は海軍総司令官『フリッツ・ヨーゼフ・フォン・ビッテンフェルト』元はフリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト。自身の部隊は船が黒く塗装された
議題はもちろん
「カイザーは戦闘前に何か焦っていたようだった。」
と言うとこれを知っていたのだろうということになった。
「カイザーから離反又はサイキさんを担ぎ上げようとする不穏分子を一掃するおつもりだったのか。」
オーベルシュタインの発言により話は自分たちの未来についてに変わった。カイザーについていき、王都まで勢力を拡大するか。この議論は拡大ということに決定された。その3日後には戦闘が開始されたがカイルは知る由もなかった.....カイルは王都へと向かっていたのだから。
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