第四十二首 未熟児の…

未熟児の夜泣きが溶けた夜でさえ太陽光線が黙らせる



 悲哀の短歌。


 夜にはあらゆる悲しみが詰まっている。将来への不安、社会との軋轢、理想の自分との乖離。月明かりと冷えた風、夜の帳は嫌でも私たちを自分自身と向き合わせ、その結果未熟児のように泣き散らかすことしかできない。


 どれだけ泣いても、夜は明け、頼んでもいない朝が来る。何を叫ぼうと、太陽光線が差し込み、君も、私も、未熟児も黙らせられる。

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