第10話『我がギルド生活開始!』


「よぉ皆!」


「遅いっすよ先輩!ってか普通っすね!」


 俺は俺のまま、ゲームをする!まぁ人間の体も色々楽しいって書いてあったし、それにそもそもこういうゲームの魅力って、誰から聞いて全部理解できるような物じゃねぇし!


「まぁまぁ。それはそうと、ここが最初の街って感じ?」


「そうです!あ、ここゲーム世界だから私流暢になっちゃうね!」


 里奈……、『クヌギ』はリスの獣人アバターを使ってるとの事。バリバリの格闘家で、あっちじゃ見られない身長をしている。こっちで高くしたって無駄なのよ。リル……『金獅子きんじし』は名前は獅子なのにアバターは大型犬。クヌギと違い、ケモケモしい。


「……で、みた……、あー。あいつは?」


「シラタマに何か用か」


「うおぉっ?!誰?!」


 いきなりなんか……なんかやって来たんですけど!?誰!?いやこの感じ……ま、まさかな?


「そいつが『シラタマ』っす。まぁ名前で分かると思うっすけど……」


「え……?男?」


「違う違う。中にいるの本体が」


 え。本体……?あっなんか出てきた。現実より更に低い身長のネコだ。可愛いね。マスコットかな?


「変声機付きだから。声が変わるの」


「へー……。さて!ゲームに来たはいいけど!何をやろうか」


「じゃあまずギルドを作るっすよ!リーダーは先輩で~」


「待て待て。ゲームに慣れてない俺がリーダーなんかやってもダメだ。ここは一番プレイ時間が長い奴にやってもらおう」


「となると……。シラタマちゃん?」


「へー。ちなみにシラタマはゲーム歴いくら?」


「……百二十時間」


 あらこの子廃人じゃない……。メチャクチャやってるじゃない……。時間があるのは知ってたけど……。でもそれならね、シラタマがやればいいと思うのよね。


「頼む!リーダーになってくれ!」


「……ま、まぁ。良いけど。そこまで言うなら……」


 まんざらでもない感じだな。まぁ良いことではある。ゲームの中で交流が出来るなら、リアル……は、やっぱ難しいんだろうな。まぁ仕方ないところはあるか……。


「じゃあよろしく!シラタマちゃん!」


「ムフフ……。じゃ、じゃぁそう言う事で……」


 みたらしは可愛いし才能もあるんだけど、ちょっと色々あって人間不信になってるのよね……。まぁ徐々に慣らしていけばいい話、外に出るだけでも十分頑張ってるよ。


「さてと……。何する?」


「まずはレベリングと素材集めでもしに行くっすか?」


「そうですね!良いレベリングの場所があるんで、そこに行きましょう!」


 よし目的は決まったな!じゃあ行くか!……その、レベリングが出来る場所に!

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