第9話『はじめてのげぇむ』


「このゴーグルの後ろの部分にカセットを入れる部分がありますんで」


「カセット?……コレカセットって言うのか?」


「……別の名前、ある。……でも、使われない」


 ナンパしてきた奴が帰った後、俺らはゲームを始める事にした!今日は叔母さんも休みと言う訳で、のんびりしている。まぁ俺ものんびりやる事にするよ。このゲーム。


「じゃあ入れてっと……後は寝ればいいんだな?」


「そう!じゃあ」


「先に行っててくれ。叔母さんに三時間くらいしたら教えて貰うよう言ってくる」


「……分かった」


 お前ら襲う気だったろ?いや絶対俺を先に行かせて襲う気だったろ!?それはそれとして、ゲームは一日三時間と決めることにした。まぁ流石にそんな長くするとは思わないが……。


「叔母、恋歌さん、三時間後にまだゲームやったら起こしてください」


「分かったよ。今日の飯は何がいい?」


「今日?カレー!」


「そ。じゃあ準備して待ってるからね」


 さ、ゲームを開始するとしますかね!


「お?もうゲームの中に入ったのか」


『いえいえ、まだゲームには入ってございません』


「うおっ誰!?」


 映像が切り替わったと思ったら誰か来た!?誰だお前?!


『申し遅れました。私は『ヴィレンガ』でございます。まぁヴィレと呼んでいただければ……』


「は、はぁ……。んでその、何しに来たの?」


『この世界のチュートリアル担当ございます。まずはこの空間で体を慣らしていただきます』


 ヴィレ……、何故か妖精っぽい奴だ。見た目はな、だが中身はなんだ?凄い丁寧な奴だ……。それよりここで慣らすとの事。ちょっと飛んでみたり、泳いでみたりしたがほとんど現実と変わらない感じだ。


「これなら大丈夫だな」


『そうでございますか。ではあちらの扉からゲームへ向かう事が出来ます』


「そうか。ありがとな!」


『……。いえいえ、こちらも仕事ですので。では楽しいゲームライフを……』


 さぁ!何が出てくるかな!?


「あ、まずはキャラメイクね……」


 ちょっと出鼻を挫かれた感じがするね……。まぁいいけど。しかしどういう感じなのがいいんだろうかなぁ?名前は実名を使うなと三人から口酸っぱく言われたけど……。


「海月だしなぁ。『ゼリ』でいいか!」


 まぁ適当でいいんだよこんなもん!それより重要なのはキャラメイクだよキャラメイク!


 検索した話によると、とにかく種類がバカ豊富って話だぁ……。いったいどのくらいなのか?と言われると、その辺はもう知らんとの事。ダメじゃん!


「ま、俺はどんなキャラメイクにするかもう決めてるんだけどな」


 と言う訳でさっさとキャラメイクを終わらせて……。じゃあ行くとするかなぁ!ゲームの世界に!

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