第8話『ゲーム購入騒動』


「と言う訳で近くのデパートにやって来たぞ!」


 昨日はなんだかんだ流されるままシてしまったが……。今日はしない!朝の瞑想と空手の型と飯を終え、三人を起こして近場のデパートにやって来たぞ!


「ゲームコーナーはここか……。ところでみたらしは?」


「……」


「ウチの背中に張り付いてるっす」


「大丈夫か?ヤバかったら言うんだぞ?」


「……うん……」


 ありゃ人酔いしてるわ……。リルはと言うと、水着を買いに勝手に行った。ついていこうかと思ったんだけど、リル曰く『私の水着を初めて見てほしいんデス』と言っていた。……多分エロ水着だろう。あいつの性格なら。


「ゲームならみたらしが一番知ってるっすからね。案内よろしくっすよー」


「……うん……。あ、あっちに……あるよ……」


 可愛いね。いやそう言う事じゃなくて……。しかしどこにあるかくらいは調べているのだ。えーっとね、確かこの辺りに……。


「よぉ!」


「ん?『捏京ねっきょう』じゃねぇか。なんだお前こんなところで」


「いや俺プロゲーマーだぞ!?一応!」


 こいつは捏京。『自称』プロゲーマー。コイツがゲームやってるところ見た事ねぇよ……。まぁいいや、こいつに聞いた方が早い。


「なぁ、『エル・ブレイク』ってゲーム知ってるか?」


「え?……お前が?アレを?」


 何だその反応は……。俺がゲームやったら何か不味いか?何とかなるだろ多分……。なぁ里奈?みたらし?……。あれいない。


「なぁさっきまでいた女の子知らない?」


「そこにいるぞ……?お?ありゃナンパか!?」


「何っ!?」


 おうおうおう!人の女に手ぇ出そうってかぁ?!何がナンパだこの野郎!あっちょうどよくリルが帰って来た。


「ちょうどいい、リンゴくれ」


「リンゴデスか?ありマスよ」


 ちょうどいい!俺の女に手を出したらどうなるか思い知らせてやる!


「おいそこの奴ら!」


「何?お兄さんの彼女?」


「ま、まぁそうだ。それよりちょっと見てほしいんだが……」


 リンゴを手に取ります。そして握り潰します。皮も種も全部液体になりました。ちなみにこのリンゴ、メチャクチャデカい奴で、手のひらよりちょっと大きいサイズです。


「で?離す?」


「アッハイスミマセンデシタ」


 分かってくれたようで何より。俺もなるべく暴力はしない方がいいと思うよ。おっ、リンゴジュースうめぇ。


「大丈夫だったか里奈」


「ウチは大丈夫っすよ!問題はみたらしっす……」


「……」(プルプル)


 怯えた様子で縮こまっている。可愛そうに……。あんな奴らに絡まれるとロクな事にならない。知ってるよ。


「お前まだ鍛えてる?」


「まぁ」


「お前この前それしか取り柄が無いとか言ってたけど、明らかに過剰戦力だからな?」


「そう?」


 まぁどうでもいいんだけどなぁ!俺の目的はこのゲーム一つ!買ったのでさっさと帰るぜ!そう言えばあいつのレイン知らなかったわ。交換しました。多分使わないけど……。

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