第6話『最終理性決壊報告』


「フー……」


 サウナに入って冷静になったぜ。よく考えてみればそりゃエロイけど、意識しなけりゃ余裕だったわ。うん。リルはともかく。里奈とみたらしの体は……、まぁまぁエッチだったな。キレそう。とは言え、もはや今の俺に何をしても無駄だ!俺が反応することは無いと思えザマーミロ!


「せんぱ~い?ウチもサウナに入って椅子に座りたいんですけど~?」


「あ?座ればいいじゃねぇか」


「っすよね!じゃぁ遠慮なく!」


「!?!?!?!?」


 里奈くん!?里奈!?!?俺の上に乗って来るってどういう事?!椅子はまだあるだろ!?なんでわざわざ俺の上に乗って来るんだ!?と言うか結構軽いんだな……。いやそこじゃねぇか、そこじゃ!不味い!逃げ


「私もデス!どうデスか?私は」


「ファーッ?!」


「……んっ」


「ウワーッ!?」


 囲まれた!逃げられない!助けてくれ!そりゃまぁ皆好きだけどさ!俺もいきなりそういう関係はダメだと思うんだよね!うおっいい匂いする全員から!一生嗅いでられる!


「ウチの母さんは言ってたんすよ……好きな人と結ばれるには、既成事実が重要と!そして相手に襲わせればいいと!」


「それは知らないデスが、シたいのは本当デスよ?」


「……ん、海月。好き」


 うおおおおおっっっっっっっ理性が飛んで行く!!!!!これは不味い!俺の中のオレが目覚めてしまう!これは不味い状況だ!しかし俺の理性!まだまだ!


「せんぱい……♡ウチと♡シない……っすか?」


 ASMR!?この状況でASMR!?あっ脳が揺れる!脳が!


「デス♡私の準備は出来てマスよ♡」


 おっおっおっヤバイヤバイ……。気持ちよくなっちゃう!いやもう気持ちよくなってる!理性を強制的にぶっ壊される!


「……んっ♡」


 みたらしはむしろASMR作ろ?需要あるよ絶対。あっヤバいヤバいヤバい!あ


 ~一時間後~


「おーいお前ら~。湯冷めするぞ~……って、何やってんの海月」


「最低だ……俺って……」


 ヤってしまった……。しかも三人全員と……。俺は最低だ……。生きる価値もない……。死のう……。


「まぁまぁ。その三人はあんたの事好きなんだろ?」


「……多分」


「で、お前も好きなんだろ?」


「……うん」


「じゃあいいじゃない。あたしなんか中学の頃にはもう……ね。元カレとヤったことあるよ」


 叔母さん……。聞きたくなかったな……。そう言うのは。しかし一度ヤってしまった事を戻すことは出来ない!こうなりゃ全員と責任を取る!そのくらいで行く!


「俺じゃあ三人を寝かせてくるから……」


「一人持つよ?」


「いや、もう全員俺が責任取るって決めたんで。絶対何があっても責任取るって決めたんで。……だから大丈夫。叔母さん」


「……ま、今のは聞かなかった事にしてあげよう。まぁそのくらい前向きでいいんだよあんたは!ほら行った行った!」


 ……目が覚めたら、謝らないとなぁ……。

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