第2話『え?家に来るの?』


「はい皆さんねぇ!高校二年生が一番ヤバいですからねぇ?!ハメはずしてハメハメなんかやめてくださいよぉ?!」


「先生下ネタはやめてください」


「はい」


「うわぁ急に落ち着くな!」


 あの教師、確か一週間働きづめだったらしいからな。……なんか可哀そうだね。まぁ別に俺は知った事じゃないんだけど。でも下ネタはダメだろお前。


「えー、高校生活二年目と言う訳で、彼女とか作ったり恋愛とかしたり、正直先生大好きです。でもハメを外してガキ作ったらとんでもない事になりますからね、私の兄はやらかしました」


「えぇ……」


 はぁ……。どうせ今日から夏休みなんだから、さっさと終わればいいのに……。眠い。


「じゃ解散!お前ら夏休み開始ィ!」


 はい夏休み開始ィ!今日から二ヶ月間もあるからな夏休み!まぁその分宿題はメチャクチャ多いんだけど。俺は三日で終わるから別にいいとして……。他の奴らは厳しそうだなぁ。頑張れよ。


「なぁ海月~。お前彼女いるんだろ~?」


「いねぇよ」


「嘘つけ!お前毎日後輩と来てんだろうが!あれだけイチャラブしといて恋人じゃねぇは無理があるからな!?」


「はいはい。分かった分かった」


「キーッ!」


 猿かな?こいつは同級生の『乱派らんぱ流浦るうら』。まぁ変な奴だけどいい奴だよ。変な奴だけど。しかしこいつ先月も確か合コン見たいな感じのに行って、撃沈してたよな?お前高校生って自覚ある?


「お前年齢詐称して合コンしたんだろ?」


「……教師には黙ってて?」


「まぁ今度飯おごってくれるならな」


「そのくらいなら良いよ!じゃあ俺ちょっと告白してくるからな!じゃ!」


 さて、流浦がどっかに行ったところで、みたらしが迎えに来たようだ。あいつ人見知りなのに、よく頑張ってるよな。頑張っている子には褒めてあげましょう!


「ありがとなみたらし」


「……ん!」(ドヤァ……)


「学校に来るだけで偉いからな!今度コンビニに行く?」


「……ん」(フルフル)


 流石にコンビニはまだ早いか。しかしこれも成長!と言う訳で二人も来たので、一緒に帰りましょうね。


 ~五分後~


「じゃ、明日からまたな!」


「……先輩、ちょっといいっすか?」


「ん?何?」


 何でしょうか。まぁこいつが喋りかけてくる時って、大体遊びの誘いかそれとも何かかって感じだけど……。


「ウチ、今年の夏は先輩の家で過ごすっす!」


「……え?」


「あ、それ私も考えてマシた!今日からよろしくデース!」


「へ?」


「……み、みたらしも……」


「……マジ?」


 ……マジ?

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