あなたの声が聞けたなら

あなたの声が聞けたなら

僕はここでずっと君のことを待っている

鳴らないスマホを握りしめて

少しだけ頑張ってくるねという君を

笑顔で送り出したのは僕なのに

少しの間　君の声を聞かないだけで

君の姿が想像出来なくなっただけで

こんなに淋しいなんて

せめて文字のやり取りだけでもと想うけど

それも忙しい君には難しいようで

新しいところに旅立つ人は

そこに順応するのに力が必要で

残された人は

いなくなった穴を埋めるのに力が必要で

どっちが大変とかは分からないけど

それでもきっと想いあっていたら

そんなことは乗り越えられると想っていたんだけど

君の声が聞けるだけで

僕の心にあった雲は

あっという間に切れて青空が覗いて

夜空には月が出て

綺麗な景色になる

そんな君の声を

早く聴きたいよ

僕の手に

微かな振動

幸せな時間が始まる瞬間