24年度前半の投資成績

筆者の運用するファンドの運用成績。期間 24年度1月~6月末


実現損益

※()は税金(所得税、住民税、特別復興支援税)


SBI「世界分散型」

売却 440,424円 (89,464円) 税引後 350,960円 

配当 143,409円 (28,699円) 税引後 114,710円


松井「日本外需株」

売却  944,283円 (191,824円)税引後 752,439円

配当 205,535円 (41,738円 税引後 163,797円

配当 24,350円(NISA)


松井「リスク低減型ETF」

売却 159,449円 (32,385円) 税引後 127,064円。

配当 22,264円 (3,790円)  税引後 18,474円。

配当 31,260円 (NISA)


日興「日本成長株式」

売却 0円

配当 11,373円 (2309) 税引後 9,064円


売却益  計 1,230,463円

配当   計 361,655円 

実現損益 計1,592,118円


資産の含み益

「世界分散型」     +2,100,032円

「日本外需株」     +3,947,903円

「リスク低減型ETF」 + 81,706円

「日本成長株式」   -1,070,069円


総計  +5,059,572円

ニデック控除後  +6,457,172円

(ニデック200株の含み損 -1,397,600円)


・トータルリターン


※トータルリターンの計算方法。

(入手金額を控除後、運用期間内における実現損益+資産評価額の推移)


 入金額(預金やお給料など)はリターンに含めない。

 出金額(本来あったはずの資産)はリターンに含める。


出金額

「外需」8万円(外需から分散へ入金した)

入金額 

「分散」87万円(上記の外需からの8万円含む)

「外需」40万円 → 32万円(出金額8万円を控除)


参考(市場平均値)

日経平均株価  39,545円 +18.8% 

TOPIX     2,806円  +17.9% 

東証 Jリート指数 1,777円  -4.9 % 

SP500 5,482  +15.6 %  


米ドル / 160.93円  

ユーロ / 172.07円


「世界分散型」

(87万円を入金後の数字。昨年度末は8,960,370円)

9,830,370円 → 11,167,587円 (+1,337,217円)

+13.6%のリターン


「日本外需株」

(32万円を入金後の数字。昨年度末は12,766,150円)

13,086,150円 → 15,340,165円 ( +2,254,015円)

+17.2%のリターン


「リスク低減型ETF」

3,946,108円 → 4,181,947円(+235,839円)

+5.9%のリターン


「日本成長株式」

2,149,592円 → 2,793,588円(+643,996円)

+29.9%のリターン


ファンド平均    【+16.6%】のリターン

トータルリターン  【+4,471,067円】

運用資産の評価額  【33,483,287円】



運用成績の評価。

(総合して80点の自己評価とする)


「分散」 → 中国パンダ、香港ハンセンのETFの含み損が続く。

ロシアは資産凍結が継続かつ無配。物流系のJリートの含み損が続く。

日本株はおおむね順調。日本の市場平均を下回るリターンとなる。


「外需」 → 昨年に資産額の10%をJリートへ変更したが、

リートの株価低迷が続くため総合リターンを押し下げてしまう。

日本の市場平均を下回るリターンとなる。


「低減」 → 為替ヘッジ付き債権の買い付けタイミングの失敗による、

主に外国債券の含み損によるリターンの悪化。保守的運用のファンドの

ため当初の目標リターン+5%は達成。結果的には成功といえる。


「成長」→ ハイテクETF、銀行ETFの株価上昇、ニデックの株価回復により市場平均を大きく上回るリターンを達成したが、依然としてニデックの含み損が100万円を超えている。資金の流動性(投資元本の安定確保)を考えると安定運用には程遠い状態であり、今現在もニデックの経営成績に一喜一憂する状態が続いている。



日本株を専門とするプロのファンドとリターンの比較。


さわかみファンド +15.0%

(基準価格は信託報酬1.1%を控除後。

 大型株運用の日本最古(30年以上)のノーロード投信)


ひふみプラス +16.8%

(基準価格は信託報酬1.078%を控除後)

 鬼才・藤野英人が創設。10年代の日本の小型成長株投資の王者)


野村 成長株アクティブETF +16.3%

(株価は信託報酬 0.69%を控除後。

 野村証券で500人の専門家による徹底した企業分析を実施)


日本外需株 +17.2%

(筆者が運用。家庭内投信のため手数料が無料。

 たまに日雇いバイトをしながらファンダ分析を徹底する)


信託報酬控除後では、筆者の日本株ファンド、「日本外需株」は日本を代表する各ファンドより高いリターンを得ていることがわかる。


ひふみぷらすは、信託報酬を控除後のリターンが表示されているが、購入時手数料を含めた実質ベースではそうではない。購入時手数料 3.3%を差し引いたリターンは【16.8%】から【13.5%】まで低下してしまう。

結果的に筆者の「外需」より-3.7%も運用成績が下回ってしまう。


筆者は個人投資家なので家族から手数料は取らない。プロなら発生するはずの無駄な手数料分をすべて再投資に回してリターンを向上させている。

たった1%の違いでも【期間】と【複利】を利用すれば、すなわち

ファンドの運用期間が長くなるほどに爆発的なリターンの差を生む。


日米問わず、全世界の多くのアクティブファンドが市場平均以下のリターンしか出せないのは、この高額な手数料のせいなのだ。手数料を差し引いたうえで市場平均を超えるリターンを出し続けることができないのだ。


ちなみに、日本の大型株を運用する「さわかみファンド」と比較すると、信託報酬を控除しなくても筆者の外需(しかもJリートは株価低迷中なのに)の方がリターンが高いことがわかる。仮に筆者が昨年までにJリートを一切買わずにテルモや大和ハウスなどの大型株を買っていた場合、リターンはさらに上がっていたことになる。あくまで結果論だが。


ジェレミー・シーゲル教授の言葉。

「投信を買う顧客は、よほど運用が巧みなファンドを見つけ出せる幸運に恵まれない限りは、市場平均に連動する低コストなインデックスファンドやETFを買うのが最適となる。少なくとも個人投資家の運用でプロのファンドと同等のリターンを出せるとは思わないことだ。その年に運よく高いリターンが出せたとしても、毎年同じリターンを継続して出すことが難しい。

ほとんどの個人投資家にアクティブな運用をするのは、まず不可能だ」


チャールズ・エリス先生の言葉。

「派手な技(FXや先物など)を披露して市場平均に打ち勝つことを狙う敗者のゲームではなく、いかにしてミスを減らして損失を最小限に抑えるかを考える勝者のゲームを戦うべきだ。極論すればトータルリターンで市場平均に勝とうとする必要などない。負けない戦いを継続して行うことが最も重要だ」


フィリップ・A・フィッシャー先生の言葉。

「個人投資家は男性でも女性でも日ごろの仕事や家事に追われて企業分析をする時間がない。しかし、この時間を十分に取らないで(個別の)株式投資をするのは不可能だ。土日の夜に自室でお気に入りのイスに座り、すでに終わった内容の決算書類を読むことで高いリターンが得られるほど株式投資の世界は甘くない」


「それでは未来の収益率を推し量るための時間が全く足りない。すでに終わったことではなく未来の利益を予想するのだ。考えてみてほしい。正しい株を適正な価格で買い、長期で保有して株価の乱高下に耐え、将来、数百万もの資産増加を期待するのに、休日のたった数時間の分析、調査で十分だとしたら株式投資はずいぶんと楽な仕事になってしまう」



(*´Д`)

仮に自分でETFを買ったとしても、市場急落時にパニックを起こしてしまい、スマホ片手に底値で叩き売ってしまうのが個人投資家の常である。

よって自分で間違った売買をしないように、さわかみファンドなどの

プロに運用を任せる選択肢もありだと俺は思う。


運用担当者の腕は、上昇相場でのラッキーな利益の獲得ではなく、深刻な下落相場の時に発揮される。参考までに、22年度の下落相場で日経平均が9%下落した際、筆者の「グローバル・アルファ(現在の世界分散型)」で保有していたニデックが大暴落して含み損が140万に達する。

(24年6月時点のニデックの含み損と変わってないから不思議だ)

ファンド全体の投資元本が800万円だった時である。


しかし、22年度末のグローバル・アルファの下落率は、市場平均と同じく-9%で済んでいる。これは、ニデックの大暴落を他の資産の株価上昇や利益確定によって補ったためだ。


利益を出したのは主にウ戦争勃発時に急騰した原油、石炭、貴金属、香港ハンセンなどの先物取引やレバレッジを効かせたETFによる短期トレードの成功による。短期トレードの成功は一過性かつ運によるものと熟知しているため、23年度にグローバル・アルファは世界分散型と名前を変え、各国のリート、インフラ、日本のβヘッジの高配当株を中心とした「市場平均との相関性が低い資産を中心した安定運用」に切り替えている。


このように「運」を「実力」と勘違いすることなく、半年ごとに運用を見直し、運用計画書を作って印刷し手元に置き、定期的に運用方針を確認しながら市場の相場変動に踊らされることなく、冷静沈着に運用することが、全世界のプロの運用担当者に求められている。


今年前半の運用では筆者の作成した「外需」「分散」のリターンは日経平均に劣っていることがわかる。そのため、日経ETFを買う方が効率的なように思えるかもしれないが、これは短絡的な味方に過ぎない。また、それは株式のみの運用ということになるため市場の暴落時に株価下落に直面することになるが、「分散」「低減」のようにマルチアセットで組んでいるPFの場合は、トータルでの下落率を低減させる効果がある。また株以外の高配当資産も含めているので株式配当の減配リスクも低減できる。


よって昨年と今年の上昇相場だけではなく、今後も発生するであろう下落相場での騰落率の確認が重要となってくるだろう。少なくとも4月末に発生した、イラン・イスラエルの戦争危機の際に「リスク低減型ETF」は資産額が

ほとんど減らなかった。「低減」は、22年度の下落相場でも資産はマイナスになるどころか、少しだけ増えた。


レイ・ダリオとアンソニー・ロビンスの会話から。

「個人投資家のリスク許容度は本人たちが思ってるよりも高くないことを

素直に認めてほしい。あなたは市場の暴落時、きっとパニックになってしまう。本当の暴落に多くの投資家のメンタルは耐えられないのだ」


チャールズ・エリス先生

「暴落時はプロでさえしばしばパニックを起こし、株の投げ売りをしてしまう。成行注文が約定しないから余計に次々に新しい注文が入り、株は底知らずに下がっていくのだ。長期の資産形成で資産の分散が何よりも重要なのだが、それ以上に重要なのはメンタルの強さなのかもしれない」


ダイヤモンド・ザイ

「オルカンは株式のみの運用なので実はリスクが高いことを読者に知ってほしい。新NISAで投資を始めた人はオルカンを買うと安泰だと勘違いしている。全世界と名前がついているけど配分のほとんどが米株で価格変動リスクは大きい。日本円ではなく米ドルで運用するリスクも考えてほしい」



筆者がオルカンだけを3,000万円も買っていたとしよう。そして全世界同時株安になった際、たったひとつのETFの株価が大幅に下落してるのを見て精神的に耐えられる自信がない。しかし我々のように個別株を分散して持ってる場合はそうでもない。22年のウクライナ戦争のように資源関連の株だけは急騰するなどのアルファが取れることが多々ある。


株が暴落することも大いに結構だ。その株を徹底的に分析し、将来利益に対して売られすぎてることが判明すれば、逆張りで買うチャンスとなる。

しかし、指数は指数なのでただ暴落するだけだ。個別で買うチャンスがない。指数の大幅なマイナスの数字だけがむなしく表示される。


(*´Д`) アクティブ運用がおおむね市場平均のリターンを下回ることはその通りだと思うが、アクティブで自由にPFを作成できるからこそ、次の下落相場への備えができるし、緊急時にパニックにならずに済むのだと思う。


俺は今後もアクティブ運用を続ける。

ニュースの閲覧、企業分析、市場調査、読書で勉強を続ける。

俺は「どうしたら投資が上手くなれるのか」を毎日考え続けている。

俺の夢は、今も昔も株式投資が上手になる大人になることだ。

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