長期保有についての基本的な考え方
例1
日経ETFやSP500ETFを買う長期投資家。いわゆるインデックス運用
→ETFを買う。保持する。買い増す。これを満65歳まで繰り返す。
→例1の場合は、何も考える必要がないばかりか、個別企業の決算資料さえ
目を通す必要がないので兼業投資家に最適だとされている。
※ETF運用は楽だが、投資リターンは少ない。
個別銘柄特有の超高配当や、指数ETFなので個別株のリバランスによって生じる売却益が存在しない。またETFには売買手数料や信託報酬が発生するので
アクティブ運用に比べて投資利益が下がる。
(筆者は2年連続でリバランスでの売却益を税引前100万以上だしている)
例2
個別銘柄を選定して買う長期投資家。いわゆるアクティブ運用。
①アクティブ運用
→普通株式を買う。日々の経済動向を分析し、決算内容を見る。保持する、
あるいは売却して新しい銘柄を買う。これを満65歳まで繰り返す。
②何も考えない運用(超長期保有)
→普通株式を買う。決算内容を見ない。保持する。新しい株を買い増す。
これを満65歳まで繰り返す。
先に言っておきたいのは、②が間違ってるわけじゃないこと。
ダウ掲示板の教頭先生は、財務会計の知識がないので②の運用となっている。
そもそも彼は電話注文なのでPCの最低限の操作もできないことは確かだろう。
決算内容は開示後に直ちにPCで閲覧して明日以降の戦術を考えないと間に合わない。この作業を片手間にやることは絶対に不可能なことは俺は知っている。
教頭先生の含み益は、ファストリを中心に4月の時点で1,100万である。
投資元本は5,000万を超えるだろうが、10年来のベテラン投資家である。
よって長期保有に適した株を買うのなら②でも問題ない。
俺が諸君らに買うように勧めた企業は、まず間違いなく②に該当してるはずだ。
インフレ、デフレ、高金利、低金利、好景気、不景気、あらゆる環境において
優良な企業はそれなりのリターン(配当と株価の値上がり)を約束してくれる。
ただし、それぞれの環境において強い企業と弱い企業があるので、銘柄の入れ替えを行わないと投資の年毎の成績が悪化することは確か。
それを気にしないのなら、②の運用でもいい。
というか、日々の仕事が忙しい人は②の運用しかできない。
筆者がみんなのために決算分析を書いているのは、
みんなの①の運用を手助けするため無料のリテール業務を行っているからだ。
俺はblackさんの資産を間接的に管理してる限りは銘柄の入れ替えは
適宜行うつもりだ。
blackさんに買ってもらった安川電機や村田などの
ハイテクグロースは①低金利②不景気において強い銘柄。
なぜなら金利が下がる局面では景気が悪いから。景気が悪いから
中銀が利下げをして資金流動性を高める。
(利下げをすると、銀行からお金を借りた時に利息が低いので返済が容易になる)
景気敏感のバリュー株はここで下がるが、
グロース株は低金利で資金調達が容易になり設備投資が活発化。株へ資金が入る。
逆に言うと利上げの際頂点で底値になったグロース株を買うのが正しい選択。
しかしテレワはこの時にソニーを損切りして190万を失った。
今までのインフレ局面で「バリュー株最高だ~~」といってる掲示板の初心者らは、
次のデフレ局面で痛い目を見ることになる。奴らはどうせ底値で売るのだろうが、
逆にデフレの底値でバリューを買うこともできるのに。
①の運用法では、持ち株を全部入れ替えるわけじゃない。
例えば300株の内、残り100を残して200を売り、その分でバリュー→グロース
などのリバランスを行い、その間に売却益を確定しておくことで
資産の目減りを防ぎ、また底値で買った株がさらに含み益を生み出す仕組みとなる。
筆者の8月のリバランスの例
住友商事100、双日100、売り。利益20万。
大塚HD100、JT100、買い。含み益が計10万。
↑この例だと、利益確定20万、含み益10万で累計30万のリターンを得ている。
確定20万は「確定」なので、数年後に世界がデフレになったとしても
変動することはない(キャッシュ・イン) 利益確定とは含み益を止めるのだ。
さらに新しく買った大塚とJTがようやく12月に権利確定して配当を生み出す。
これがアクティブ運用の特徴で指数ETFじゃできないこと。
実際、①の運用ができるのは一握りのプロだけである。
筆者の書く決算分析を読者諸兄らが読むことは、例えるなら
高校の中間期末のテストを受けるとして、先生によって初めから答案用紙の
正解のうち9割を事前に教えられているのに近い状態なのである。
若者風の言葉を使うなら「チート」だろうか。
俺の①の運用は、毎四半期ごとに決算を見てから各銘柄を保持継続してるにすぎない。その銘柄を買い付けた時点で最低5年は保持するつもりだが、読者諸君らには何度も語っているように、その企業が10年先も今と同じ業績を上げ続けているかは神のみぞ知ることだ。経営計画通りに事業が進捗しているなら売る必要はない。
ただし、台湾、韓国、インド、インドネシア、タイなどの新興企業に
シェアを奪われ競争力を失っていると判断した場合、財務が悪化した場合、
新社長が愚図だと判明した企業は、たとえそれがトヨタであっても成行で売る。
「投資に絶対はない」「投資と企業経営は同じ」「慢心油断をしたら負ける」
その銘柄を徹底的に分析して市場動向のある程度調査して
買い付けをして保持した時点で「今は大丈夫だ」と判断したに過ぎない。
俺は母から、しつこく呪文のように言われてる言葉がある。
「今の今が大丈夫な会社があるとしても、10年後20年後は分からない。
だから私は株の含み益をあまり信用しない。
戦後の貧しい日本から高度経済成長期(高金利とインフレ)を経て、
平成バブル崩壊後のデフレ、そして現在のインフレを生きてきた
70代の大人ならばみんなが体感として知っていること」
年長者の語る言葉を無視する者は、いずれ破滅の道を歩むことになる。
その銘柄を「できれば」俺が満65歳になるまで保持したいと願うが、
株主が願った通りに経済が動かないことを俺は知っている。
だから俺は決算ごとに100点とか、保持継続と書いている。
決算ごとに保持継続の評価を俺が満65歳になるまでか、
あるいは長生きするなら99歳になるまで続けなければならなくなる。
アクティブ運用とは自営業。投資事業を死ぬまで続けるしかない。
それが嫌なら投資信託を買うか、あるいはETFの運用に切り替えるのがベスト。
戦争や災害によって経済の状況が大きく揺さぶられる今の時代、
俺が毎回の決算シーズン事に血なまこになって決算書を読んで、
そして問題が無いことを知って安心しているのを知って欲しい。
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