円安から円高になると、外需銘柄は株価どうなる?

掲示板の質問にこちらで答える(どうせ投稿規制になるしね(^_^))


前提条件。

円高に振れるのが24年以降とし、米ドルの対円レートが

25年にかけて緩やかに145円→135円→125円と推移したとする。

昨日のゴールドマンの記事の予想を参考にしたが、確かにこの説は説得力が高い。


日銀がこれ以上の利上げをせず、FRBやECBが続けて利下げを実行した場合を想定。

24年以降のインフレ鈍化が急激になるとの予想に基づくので不確定要素が

極めて高く、具体的な様相は不可能だし意味がない。


ただし、これ以上の円安にはならないことは確か。

長期運用では「数年後のターゲット」がどこにあるかを見極めるのが大切


・インフレはいつか終わる

・円安はいつか終わる

・グロース株の調整(主に半導体市況)もいつか終わる

・中国経済の不調もいつか終わる

・世界の利上げもいつか終わる


この「いつか」に対して買いポジションを張るのが我々の役目だ。


世の大馬鹿どもは、「いつか」を「このタイミング」で来るに違いないと

勘違いして洗礼者ヨハネ(イエスのいとこにあたる方で大変に偉大な人)

にでもなったつもりで「相場を理解しようとする」


「いつか」は分かりようがないと、レイ・ダリオやシーゲル教授は

1億回くらい我々に解いてくれた。だから我々個人投資家は

「いつか」にそなえて資産を買って待機するのが最適だ。


我々はハンターである。急落タイミングを待って全額現金で待機してる阿呆共は

自分がハンターのつもりだろうが、実はその先の落とし穴に向かって疾走するウサギである。22年度暴落相場でインバースを買いまくるもの、

現金だけ残して株を売ってしまった者どもは例外なく狩られる側の獣だ。



★ここからが本題★


24年以降のマクロ経済の動向から、円安が調整した後の外需企業の業績


結論 ⇒ さらに好業績になる


損益計算書ベースで利益を考える


売上 ⇒ 上がる

世界の人口が24年以降にさらに増える(日本は減少加速)

インフレ鈍化によって貧困国の生活水準が向上し将来の購買者になる。

先進国では国民の可処分所得が増えて消費が増加する。

中国経済がコロナ後に正常化し受注が増える可能性。

世界の脱炭素化、AI、自動化の加速によって各製品の新規需要が増える


売上原価  ⇒ 減る。

インフレ鈍化、供給網の混乱の解消、円高に進むことで

円の外貨決済時に仕入れ値が安くなる。

(日本企業は主に原材料を海外から仕入れるため、円高の方が有利)


販管費  ⇒ 減るかな?

インフレ鈍化にる賃金高騰が収まるかも

(賃金圧力にはかなりの長期間にわたって継続する可能性が高いので注意)

海外拠点での設備維持費、法人税、賃金支払いは、円高の影響で減額となる。


営業利益⇒ 上に書いた理由で上がる


経常利益 ⇒ 減る。

円安による製品輸出時の外貨の円貨決済時の利益が減る。

しかし東京エレクの社長曰く「135円のレートが望ましい

それ以上円安になると経営しにくい」とのこと。

円安のせいでいたずらに仕入れ値が跳ね上がるのも面白くないのだ。



株式の株価算定で世界のアナリストが最も気にするのは、「営業利益」の数字

「あなたのご家庭の旦那さんのお給料っていくら?」こんな質問を世間でしたら

絶交されるだろうが、証券取引業ではこれを死ぬほど気にする。

旦那の給料(企業)の手取りで最も分かりやすいのが「営業利益」だ。


俺が君達に株の割安度の説明、株の買い推奨、買い指示を与えるのも営業利益の

数字を、なんとなく半年から1年先まで見積もったうえで結論を出してる。


☆重要☆「株式市場は半年先、債券市場は1年先を見て動いている。

その場その場の決算発表に一喜一憂してポジションを取る投資家はド素人」


なんとなく……に注目。俺は自慢ではないが小学校レベルの算数さえ

満足に解けないほど理系の学問が苦手である。俺は正確な数字を出すのが嫌いだし

公式は覚えるのは得意だが、肝心の計算がミスばかりで学生時代の

数学のテストは赤点ギリギリだったのを今でも覚えている。

その分、国語や英語は得意だがね。


ここから分かることがあるだろう?


投資の世界は、数学者や会計士だから勝てるわけじゃないんだ。

なんとなく……世界がどうなるのかをあらゆる経済指標やマクロ経済の動向

から読み取るんだ。自分の頭の中でイメージするんだ。


資産運用は経営と同じだ。


「これはこうなると思う」「いや、そうに違いない」


「俺は世界がこうなると思うんだ。自社製品は間違いなく世界に必要とされる。

 今は分からなくてもいい。それでもみんな、俺の考えに従ってくれ」


「もし結果が間違っていたら俺を責めてくれて構わない」


「俺のやり方が気に食わない人は、会社を辞めてくれても構わない。

 ただ、俺を信じてくれる人だけ着いてきてくれ」


以上は売上2兆円企業を戦後に作り上げた、京セラ創業者 稲森和夫さんの本からの

抜粋、要約。稲盛さんはすでに亡くなっているが、巨大通信企業KDDIの

母体となった「第二電電」を作り、当時破産した日本航空を「アメーバ経営」にて

再建1年目から黒字化を達成した人物。圧倒的な賢者であり、また永守さんに

匹敵するほど部下に対して厳しい人でもあった。経営の鬼でもある。


今考えたら、俺は稲盛さんと同じようなことを、

22年度の暴落相場で皆に言い続けていたんだなぁ(´Д`)

強靭な精神力やリーダーシップのない人は、人にものを教えることなんてできないんだ。リーダーになるべき人ってのは、生まれながらの気質が一番大きい。

これは人に教えられてどうなるもんじゃないだろうね。



取引とは、成り行き注文なら1分もあれば終わる。

その取引に至るまでの熟慮には100時間かかる。

1年先の見通しを立てるのにそれくらいの考えが必要だからだ。


この言葉をスローガンにしいくらいだな。

「取引1分」「熟慮100時間」


しかもその見通しは俺の場合は3時間ごとに変化してる。

世界経済の動きは信じられないほどに早いからだ。

そのうえで株式を売る必要がないと判断して保持してるに過ぎない。


考え、考え、あらゆる失敗パターンを想定し、それでも大丈夫、

間違いないと判断してから銘柄を長期保有する。先に見えるゴールが

数年先なら、買った当日の株価が下がろうと上がろうと問題ではない。


それでも間違ってる時がある。その時は訂正する。また新しい考えを練る。

考える人が、資産運用の勝者となる。その代償として含み益、売却益、配当を

得る。世間では株取引は金持ちが遊んでるだけだと言われることがよくある。

とんでもない。俺は昨年は片頭痛がひどくて何度も倒れたんだぞ。


【この世界に楽に大金を得られる仕事なんてないんだよ】


仮に5億持ってたとしよう。外需株を5億円買ったとしよう。

前回のような日銀ショックで為替が数分で1年も円高になったとしよう。


資産額は1日で【最低2,000万】は下がる。その人は激しく落ち込むし、

その人が素人なら食べたご飯を吐くかもしれない。

いくらお金持ちでも金銭感覚まで狂ってなければ、含み損失の

多さにパニックになって損を確定してしまうかもしれない。


皮肉なことに通常の金銭感覚のまま「あわわっ、わ、私の2,000万が~~」

「今売らないと救えない!!」と勘違いして負ける。

投資の世界では金銭感覚をにぶらせないとやっていけないのだ。


金を持っていれば勝ち組なわけでもない。持てば持つほど失う恐怖と

辛さに耐えなければならない。この事も肝に銘じておきなさい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る