リバランスによる年間配当額の増加

※上級テク 


そもそも株式同士の入れ替えには、個別銘柄の決算の他に、

マーケット、マクロ経済、ニュースの分析が最低限必要。


資産のリバランスには投資銀行や証券会社で勤務する

ファンドマネージャークラスの知識と経験が必要になる。


委員長がなぜ今日、双日をリバランスしたのか。

その理由を説明する。


双日、三井物産、住友商事、三菱商事と決算内容を見た上でこう思う。


双日やその他総合商社⇒ 三井物産を除けば利益が頭打ちになってる

可能性が高い。といっても通期配当は維持してくれるし、ウ戦争後に

台湾戦争でも起きるならば、インフレが再び加速することだろう。

配当目的で保持することに何ら疑問はない。


次にマクロ経済動向にも注目する。


①決算内容から資源価格の下落傾向が明らかである。

➁ブラジル中銀が昨日0.5%の利下げを発表。

 (利下げ圧力は次第に後進国から先進国へ流れる)

③欧米中銀は7月か9月利上げが最後になる可能性を示唆した。

④全世界でCPI(コア含む)が低下傾向にある。



実際の配当利回りは、取得単価ではなく時価で計算する。


どういう意味か?

双日は取得単価、19万で利回り6%。

現在の時価、  30万で利回り4%。


双日の時価30万でJTに買い替える。


あれ? どちらも買値からしたら同じ6%じゃない?

入れ替える意味あるの?


結論は違う。

双日の年間配当は130円(下限) JTは188円。

58円の差。100株で5,800円も差が出る。


つまり取得単価ではなく、

【時価評価額あたりの配当金額】でみると本当の配当利回りが分かる。


株高になる⇒ 相対的に利回り低下 ⇒ 利確 ⇒ 別の高配当銘柄へ


これを今年の7月に松井①「外需」でも実行

株価2倍だった丸紅100株と神戸製銅所100株、

含み益2万のオリックス100株と間違えて200株を利確。


約75万円分の資産入れ替えを実施。

株価2倍になった丸紅と神戸製銅所の分だけ、たくさんのリートが買えた。

リートの平均利回りは4%を超える。


その結果、来年以降に得られる配当金の総額が

2万4千円も押し上げられることになった。


「外需」の予想配当金が年間で37万程度だから、

それが仮に39万4千円になったとしたら、かなりの増配効果となる。

計算したら、「外需」PFの配当利回りが年間で0.7%向上したことになった。


しかもリートは賃料収入を元に分配を出すので、25年以降に

台湾戦争が起きたとしても簡単には分配を下げないと思う。

こと利回りにおいては攻めの株に対して守りの不動産である。


このように、適切なリバランスをすることで、

例え企業が増配してくれなくても自分自身でPFの増配効果を生み出すことになる。


それだけではない。

松井「外需」は、8月2日、3日の日経が連続してる下落してる中で、

リートが底堅い動きをし、PF全体の下落を守ってくれている。

これは、将来、仮に日経の大暴落が起きたとしてもリート資産だけは

別の値動きをする可能性があることを意味している。



またSBI「世界」でも、JTは日経との相関性がかなり低く、

株価の下落リスクが低い。なぜなら現在の株価ですでに配当利回り

6%もあるからだ。高配当銘柄は高配当であるときに買っておくことで

株価が安定する傾向にある。


仮にインフレが終わった後の世界でも、たばこは関係なく売れるので

今後も増配を続ける可能性が高い。また医療品や加工食品事業の営業利益、

素晴らしく伸びている事にも注目だ。


ただPF全体の配当利回りを増やすだけでなく、資産の下落に対する

「ヘッジ」を意識して銘柄を入れ替えるのが、プロレベルの投資家の仕事であり、

これができるレベルになると市場平均を超えるリターンを生み出すことができる。


ちなみに、


筆者のリバランスは持ち株を全部手放すわけではなく、

最低でも100株以上は残した状態での一部利確にすぎない


株を全部売る ⇒ それはその後の株価上昇の可能性を否定することになる

だから俺は単元が安い株は200~500枚程度は買い集めておき、

適切なタイミングで売り出し、これをお給料の入金代わりとするのだ


ただし、お金がいくらでもある人ならこんなことせずに普通に

入金して新しい株を買うのがベスト。


ある意味、貧乏人の投資手法ともいえるが、プロはリバランスをみんな

やってるんだよね。優良株が好決算の後なのによく売られたりするけど、

あれも株高の内に利確して資金を集めたいプロの思惑だと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る