「でむにゃん」もまた負ける投機家だった

タイトルの人物は「FX戦士くるみちゃん」の作者である。


俺が実に数年ぶりに購入した漫画であり、ただ単に主人公の女の子の顔が

好みだったので買ってみたのだが予想以上に面白かった。


作品の内容は原作のWRB版が無料公開されてるので興味のある人は

こちらを読むといい。FX(外国為替取引)の勉強にはならないと思うが、

(そもそもそのような投機を俺は絶対にやらないし読者に推奨しない)


夫に隠れて2,000万の借金を作り出してしまう主婦。

「素直にお父さんに本当のことを話そうよ」と娘に諭されるも自殺。


父に内緒でタンス預金の300万を使って豪ドルを買った主人公。

「このお金さえあれば……今度こそ負けないはず」

父の金で追証の危機を避けて一発逆転して勝利した。


投機によって全財産を失い、風俗にまで身を落としてしまう女子大生

友人のもちこ「はい。200万円の借用証書ね。利息は109%」


原作 http://demk.net/fxsensikurumi.html 

あるいは「でむにゃん」で検索


今回の主題は、でむにゃんである。

調べたところ35歳の女性で委員長の1歳年下である。(学年では2歳下か?)

彼女は20歳の大学生の時から投資を始めて現在は歴15年である。


驚くべきことは、でむにゃんが以前にツイッターで明かした

累計損失額が「1,400万」を超えていたことだ。

目もくらむような数字である。

もちろん買った時もあれば負けた時もあるだろうが、累計では大損してるのだ。


この発表に当時ツイッターで衝撃が走り、出版社の担当者までが本人に電話してきて

「でむにゃんさん、この金額が大したことないって、完全に狂ってます。

 くるみちゃん達と同じです。」と語ったそうだ。

でむにゃんは悲しくなり、担当者までFXの世界に引きづりこもうと

勧誘してしまう。(もちろん全力で拒否された)


彼女の投資歴を振り返ってみると、初めは値幅の少ない株から初め、やがて緩やかな

値動きに退屈になり仕手株に手を出しては失敗。その後はFXや仮想通貨に手を出しては損失を重ね、その失敗談を面白おかしく漫画に描いて現在は印税を得る。恐ろしいことにその印税もまた新たな投機(ビットコインか?)に使用してるそうだ。


彼女自身、「FXには向いてない」と最近ツイートしてる。俺はでむにゃんに興味を持ったので生まれて初めてツイッターをインストールしてる。


でむにゃんについて不思議なのが、劇中に出てくる女子大生たちの

為替相場の見通について極めて高度な分析をしてる点にある。普通に考えて

世間の女子大生でここまで金融について詳しい絶対に人はいないだろう。

なぜなら学生で分かるほど金融は簡単ではないからだ。

もちろん俺も学生時代はさっぱり分からなかった。


でむにゃんは経済学部の大学を出てるらしいのでそこは筆者とも重なる。

筆者は常に長期安定の資産運用を目指すが、

でむにゃんはひたすら投機に夢中になることが決定的に異なる。


でむにゃんの趣味について調べてみると、主に男性向けのアニメやゲームが大好きなことから男性的な脳をしてることが推測される。また自信を死を覚悟した女と称してることから相場での修羅場をくぐり抜けた、ある意味百戦錬磨ともいえる。

およそ世間一般の女性とは色々な意味で一線を画している。


結論から言うと、でむにゃんは大変に頭が良い。

その鋭い洞察力や分析力は漫画のキャラクターの会話から良く伝わってくる。

経験も積んでいる。俺はマクロ経済や企業の決算分析において一流を自称しているが、外国為替、中銀の動向、短期トレードのテク、チャート分析に

ついてはでむにゃんに大きく劣るだろう。


自分の知らない知識を持ってる点において彼女を尊敬する。

こういう人物は、世間の多くの大学生のように大学をただ遊んで卒業したのではなく、しっかりと教養を身に着けて卒業したのではないか。

ちなみに人の知性は作文(長文)を書かせると、その内容に9割出て

しまうそうだ。文章だけは絶対に誤魔化せないのだ。


でむにゃんは会社員、漫画家、資産運用(自称)を掛け持ちしてるらしい。

ツイッターで公開された彼女のSBI証券を見ると、老後積み立て用の米国株価指数のETFが10万円ほどあった。しかし現金が入用になったので泣く泣く売ってしまったようだが。驚くべきことに大学時代の奨学金をまだ返済し終えてないらしい。


現在手持ちの資産で奨学金は直ちに返済可能とのことだが、それなら運用に回した方がいいとのことで投機を続けてる模様。FPの視点では絶対に返済に回すべきだ。


彼女は最近FXを止めて株へと移行してるそうだ。

23年度のトレードではなぜか日鉄を空売りしたり、ANYCOLORのような

絵にかいたようなな仕手株に手を出すなど、無意味な短期売買を繰り返しているではないか。思わず説教したくなる (-_-;) その戦略がまず間違っており、彼女の優れた頭脳がまるで投資に行かされてないのが悲しい。


実は劇中の女の子に毎月入金する奨学金をFXに使っては大損してる人物がいるのだが、この人の性格からしておそらく本人の実話なのだろう。また主人公のくるみが

父親の300万をタンスから取り出して奇跡的に130万円の利益が出た話も実話の可能性が高い。でむにゃんは、自己の体験を日記のごとく本編に書いてるようだ。


ここでは筆者とでむにゃんの間のどこに差があるのかをここで考察したい。

これはこれから資産運用を続けるみなさんにも決定的に重要になることだ。


違い①

短期か長期か(投機か投資か)

読者諸君の耳にタコができるほど語った。

下手に売り買いせず、ただ現物を持っていれば資産は増える。


違い②

焦るか焦らないか。

現物を持つ人は焦らない。信用取引は決済期間が決められてるし、

FXは時価が買値を下回ったらロスカットと言って強制的に決済される。

金融資産運用に近道はない。あるとしたら、焦らず長期で考えることだろう。


違い③

今までの失敗を反省するか。

デビューさん、ブラックさん、Junさん、君達3人は誇っていい。

君達は等しく今までの投資の仕方が間違っていたと素直に認め、

委員長の話を聞いて軌道修正をした。でむにゃんは、「今までの負けが

次への投資に生かせるはず」と言うが、間違ってるのはそもそもの戦略だ。


この反省するか、という点。実はダウ掲示板やその他の掲示板でも

たまに「実は長期で現物を持つのが一番楽で儲かるんじゃないのか?」

「ああ、実は俺もそんな感じがしてたんだ……」こんな書き込みがある。


しかし彼らは99%戦略を変えない。なぜか?

それは「意地」だ。今まで自分はこの戦い方を続けてこれだけ損を出してきた。

今さら止められるか。次だ。きっと次こそは勝てるはず。

これはパチンコで負け続ける人と同じ理論だ。

いくら頭が良くても最後は性格の問題なのだ。


俺も20年度相場の4月に底値で株を集められなかったこと、

21年度相場の後半は会社で働いてて途中で怖くなり資産の7割を現金にして

放置し、9月末の配当権利をまるごと取り逃がしたこと、ニデックを

21年の高値でつかんでしまったことなど、反省する内容に困らない。

そのたびに自分を「宇宙一のバカ」「もはや生きてる価値がない」と断じてきた。


生前の俺の祖母は、勉強も仕事もできない人間を

「犬や猫と同じ」「人間として生まれてこなければ良かった」とよく語っていた。

俺は犬や猫から脱するために専門書を読み、マーケットを見て研究を続けた。

すると「何かがつかめた」と思う時が来たのだ。これが経験から来る閃きだ。


違い④

勉強する内容が間違ってる。


でむにゃんはチャート分析のプロであり、米ドル、英ポンド、豪ドルなど

主要通貨の知識はすさまじい。彼女は20歳になり投資を開始した直後にあのリーマンショックも経験してなお生きている(累計損失はすさまじいが)

2014年から開始した日銀の量的緩和の拡大による爆発的な円安も経験してる。

(この時期は円をショートしていた投機家は軒並み破産、自殺した思われる)

メンタルは心臓に毛が生えているレベルだ。


「暴落ハンターぼうら君」や「ひよっこ(現在は波勝崎)」「教頭先生」らの

億トレーダーは誰もチャート分析をしてない。俺も見てないしする気もない。

教頭先生に至っては証券会社の営業に勧められるがままに電話注文で株を買い、

絶対に売らずに持ってる。普段は日本軍の悪口を掲示板に書き込み、散歩をする。

それなのに日経3万で1400万の含み益達成だ。


俺は、投資を始める際に絶対に勉強が必要だと思っていたし、そもそも投資が怖いので株が大嫌いで(今でもそうだ)債券(各国の財務省が保証する国債)は好きだった。だからある程度お金が貯まった20代の終わり頃から少しだけお金を証券市場に投じた。一方で、でむにゃんは20歳の女子大生の頃からやってたのだ。


俺が20歳の時、自分が将来株に手を出すなど想像もつかなかったし、

マクロ経済の教授から英国のケインズが投資に失敗して全財産を失った話を聞いてたから株なんて馬鹿のするものだと思っていた(しかし後にケインズは人からお金を借りてその損失を取り戻すことに成功するが、そんなものはただのギャンブルである)


俺の知り合いにも日商簿記1級、FP1級、宅建(何級か忘れた)保持の男性

エリートがいたが、そいつは17年度相場のポンド円のFXで失敗して500万の損を確定した。損失(追証)は親戚に払ってもらったらしい。その後トラックドライバーをして500万を返済し(本当に返済できたのか?)今度は起業するとほざくので悪いが縁を切った。どんなに頭が良くても博打が好きな人間とは価値観が違い過ぎるからだ。人口減少の日本で起業とは無謀を通り越して死に至る暴挙である。


こんな例もある。以前に掲示板に書いたかもしれないが、同じ会社にいた40代の後輩男性。投資に興味があるとのことで俺の指示通りに高配当銘柄を購入し、

総額200万円程度のミニ口座を作成。その当時が19年度の米中摩擦相場。

20年3月にコロナで暴落。彼は音信不通となり会社を辞める。

間違いなく株を売ったのだろう。


彼がコロナショック前にこう語っていた

「俺は今までの人生経験で車を買うにしろ仕事を選ぶにしろ、常に詳しい人の話を信じてその通りにやって来て失敗したことがないんです。あなたは頭が良いし、投資について知り尽くしてる。だから俺はあなたが言うように、たとえ22年までにリーマンショックの再来が来るとしても(実際は20年に起きた)絶対に株を売りません。むしろあなたの言うように買い増しします」


言動不一致である。

しかし投資の世界では頭で考えてる事と実際の行動が一致しないことは

よくある。ある意味彼は人間らしかったのだ。


他にも職場にこんな人もいた(同じく19年)

「俺は最近子供が生まれたばかりの36歳。妻とアパートで暮らしている。

 最近老後の年金問題などテレビで~~中略 そこでパチンコみたいな

 ギャンブルじゃなくて投資の仕方を教えてもらいたいんだが」


俺との会話

「投資とは、短期トレードではなく長期投資にするべきですよ」

「なるほど。長期投資が優れてるのは分かった。

 ネットで調べたらそう書いてあったね」

「高配当銘柄であれば、配当利回りが良いキヤノンがおすすめです」

「キヤノンか。いくらするんだ?」

「100株で34万くらいです」

「34万だって!! 高すぎないか!!」


彼は言った。到底買えないと。投資をパチンコの延長だと思っていたらしい。

月々の投資可能金額はよくて5千円だと。それから彼は質問をしてこなくなった。

もちろん初心者には少額で積み立てる「オルカン」などのETFの選択肢もあるが、

俺は外国為替の知識のない人に円高リスクのある外国株を勧められない。

19年度はドル円が106円~109円を推移する危険な相場だった。



他にはこんな男性もいた。

(同じく19年。なぜか俺の周りには投資希望者が集まる)


「すごいですね。あなたは英語が話せるんですか?」

34歳の美男子だった。彼はタイ生まれの日本人。英語、日本語、タイ語の

トリリンガル。職場に顧客のフランス人男性を引き連れ、

その通訳(英語)をしており、なぜか俺と知り合った。

彼は明らかにインテリである。椅子の座り方からして品がある。

外国を知ってる人間特有のエキゾチックな雰囲気がある。

それからすぐに投資の話になり彼はこう言った。


「実は俺の妹は証券会社勤務でして、個人投資家ならオルカンを積み立てるのが

 最適解と聞きました。これは間違ってないでしょうか?」


「素晴らしいと思います。しかし、VOO(SP500指数)や

 VWO(エマージング)それに債券に連動するETFなどをつけて

 リスクの分散を図るべきだと思うのですが。株だけに全力で資産を

 振り分けてしまうと次のリーマンショックが来た際に資産額が~~略」


「なるほど。大変に勉強になります。

 あなたのおっしゃることを今からメモします」


「月々の積み立てはどのくらいの金額を?」


「それが、ひとり暮らしをしてるので月3,000円がやっとです」


彼はお金持ちになれないと俺は悟った。


俺が言いたいのは投資以前の問題(この人以外にも教えてる)

まずFPの勉強をして家計の無駄を省き、

可処分所得の増大から投資金額を増やすことが資産運用の第一歩。


無駄な生命保険などに入ってませんか?

社員で十分な月収を得ているはず。

固定費を削減できる余地はありませんか?


そもそも結婚する前に貯金はしてましたか? 

可能ならば親元通勤の方が圧倒的にお金が貯まりますよ。などなど。


しかし現実では働くのに忙しい正社員の人たちに勉強する時間などないのだ。

その点、俺は派遣社員だったのでいくらでも時間があった。

「勉強する時間の余裕」俺は今でも自分が大学生だと思ってる。

それが今から30年後に圧倒的なリターンの差となることだろう。


家計の無駄を省き可処分所得の最大化をすることは「かぶまるさん」も

自身のチャンネルで耳にタコができるほど語っている。



20年の6月。コロナ暴落で市場が騒然としてる時、こんなパートさんがいた。


「あのっ。実は私資産運用にすごく興味があって!!

 東京の投資セミナーに参加したんです!!」

 40代の女性だが年齢を感じさせないほど美しい黒髪の女性だった。


「へえ、どんなセミナーなんですか?」

「外国為替のセミナーで、入館するのに8万円くらい払いました」


それはFXではなく外貨預金だった。これならロスカットもないし

レバレッジも掛けないから安心かもしれない。

豪ドルを200万円も買ったそうだ。


(゚Д゚;) (おいおい。今後世界がどうなるかもわからないのに素人が外為かよ)


「どうでしょうか? 豪ドルって上がるんですか?

 セミナーの先生はこれを買っておけば絶対に儲かるって言ってました」


(絶対に儲かる……か。うさんくせー)( ゚Д゚)


( ゚Д゚)……

(^○^) え?

( ゚Д゚)……豪ドルかぁ……

(≧◇≦) え? え? どうしたんですか?


「そのお顔は、私は騙されたってことですか? そうなんですね!?」


「ど、どちらかと言うとコロナで暴落した株式を買った方がよろしいかと」


「株ですか? でも株とか分からないし怖いですよ」


(゚Д゚;)(こいつ、何言ってんだ? 外国為替の方が3倍のリスクがあるんだぞ)


( ゚Д゚) えっとですね。まずは企業の財務などを分析しながら、

 マーケットの情報と照らし合わせながら割安な銘柄を……中略。

 外国為替に抵抗がないのなら

 米国株口座を開いてVOOを買われたほうがよろしいかと。


(≧◇≦) え? なんですかそれ。言ってる意味が分かりません。

あなた、ものすごい詳しそうですね。もしかしてファンドを運用してる人ですか? 

プロなんですか? 見た目からして只者じゃなさそうですよね」


「いえ、ただの個人投資家ですが」

「家にまだ余ってるお金があるので200万円を渡します。運用してください」

「俺は金融機関に勤めてるわけじゃないのに無理ですよ……」

「あ、そうですよね……」


それから彼女は正気に戻ったらしく俺に声をかけてくることはなくなった。

職場で200万を運用してくださいの発言が噂になり居づらくなったようだ。

そしてこの人、美人だが頭の悪さが会話からにじみ出てる。

旦那さんは家の余ってるお金を有効活用してくれと妻に

頼んでるとのことだったが、先が思いやられる……(-_-;)

投資セミナーは99%詐欺師の巣窟だよ。


その後の相場を見ると資源高の影響を受ける豪ドルは、日銀の異次元の

緩和が続いたこともあり、すさまじい勢いで円安(含み益)になった。

おそらく彼女が途中解約をしなければ外為両替で50万くらいの利益が

出たかもしれない。外貨預金の元本200万で50万の利益はすごい。

ウルトラリターンだ。


豪ドルなら利息も高いはずだが……

最も重要な手数料は不明だ。一般的に外為の手数料は法外とされているから、

手数料を控除したら雀の涙の利益しか残らないのがよく言われることだ。

セミナーの公聴料金も手数料に含まれるとしたら、おそらく……。


ちなみにSBI証券でFXではなく普通に為替両替して外貨を持っておくことはできる。ただしスプレッド(為替手数料)がすさまじく高いし利息が付かないので俺はやらない。それなら外国債券を買うことで為替差益を狙った方がはるかに効率的だ。




上と同じ時期にこんな奥さんもいた。50代の後半。

娘二人が私立大学を卒業し、旦那の稼ぎも安定しており、

「コロナで暴落したので日本株を買うわよ~~」とやる気あり。

相場歴10年。暴落に対して積極的に買い向う凄腕トレーダーと思いきや……。


「私のスマホを見て。今年のNISA分120万円を入金したのよ。

 これが今私が保有してる銘柄と、これから買いたい銘柄の一覧よ」


(うっ……なんてこった……)(;´∀`) 

画面にはマザーズの「仕手株」が並ぶ。

俺が定義する東証一部(当時)の優良株式はひとつもなかった。

彼女はこう続ける。


「私の取引時間は30分だけ」

「え?」

「9時から相場を見る。その日の日経が上がってたら、買いで入る。

 そして9時半までに売り抜ける」


ただのデイトレーダーだった。NISAで持つ分は中期で保有するらしいが、

俺から見たら赤字寸前のクソ企業のみ。以前にIPOで50万儲けた経験から

今もIPO投資を続けてるらしい。断言してもいいが、彼女は今この瞬間もまともな

利益を出してないだろう。せめてもの救いと思い、当時安値だったブリジストンや

キヤノン、デンソー、ホンダを勧めてあげたのだが


「すでに成長が終わってる会社は値幅が少ないし、それに配当金も少ししか

 貰えないのなら私はいらないかなぁ(*^^)」


 性格はおっとりしており、いかにも生活に余裕がありそうな奥さんだったが、

 典型的な投資での負け組(ラッキーはあっても投資の再現性がない)である。


「株は長期で持つものじゃないわ。

 株価が下がり続けて塩漬けになるのは避けたいじゃない?」


( ゚Д゚)2023年現在、俺のブリジストンとホンダ、キヤノンの含み益だけで25万近いのだが……。しかも持ってると増配を続ける配当金も入るよ(馬の耳に念仏)



また同じ時期、こんな50代の女性もいた。元証券会社勤務、三菱UFJ出身の

規格外のエリート。さっそくコロナ相場の見通しについて語ったら


「なるほど。あなたは間違いなく知的エリートね。ここの企業で働いている

 社員(大手の物流企業)とは次元が違う。三菱UFJ(モルガン・スタンレー)

 の営業部にはあなたみたいな人ががごろごろいた。

 あなたほどの人なら私達では騙せないわね。私はあなたほど詳細に

 企業分析してなかった。時間もないしね。私達なんて信用保証協会から

 渡された資料を読んで適当に顧客に株(大型株)を勧めてるだけだから」


(顧客に適当に勧めてんじゃねーよ。ふざけんな(#^ω^))

「なるほど。それで元プロの人は現在どんな株をお持ちなのですか?」


「私は株は持ってないわ。米ドルを持ってるだけ」


「それは外貨預金で?」


「そう。200万円くらい米ドルに両替して長期で持ってるの。株は怖い。

 私達は仕事で株をお客に勧めて、高値で買わせて大損をさせてきたわけ。

 だから株の怖さを知ってるし、私はあなたと違って決算短信を

 分析できるわけでもない。だからよく分からないものは買わない」


顧客に損をさせるの下りで「悪い顔」をしていた。

人に損をさせることに抵抗がないことにゾッとする。


彼女は20年4月に貴重なアドバイスもくれた。


「相場は為替が重要。日経平均株価を見るまえにクロス円での値動きを

 しっかりと見ないとダメなんですよ?」 この一言を俺は一生忘れない。


「キヤノンみたいな安定した企業なら、今の乱高下の相場で

 あえてスイングトレード(1週間程度)をするのもあり。

 もし自信があるならやってみて」


試しにやってみた。デンソーとキヤノンで10万ほど利益が出たが、

何とも後味が悪い。やはり投資は長期に限るね。


「物価の上昇と低賃金とのギャップから

 来年以降は世界でスタグフレーションになるですって? 

 すごいわね。スタグフレーションって言葉をどこで覚えたの?」


「一応経済学部を出てるので。

 スタフレなんて投資してる人ならみんな知ってるんじゃないですか?」


「ただ大学を出てる人がスタフレなんて言葉を知ってるわけがない。

 個人投資家の人からスタグフレーションなんて言葉を聞いたのは初めてねえ」 


※21年以降、世界は本当にスタフレになり市場流行語にまでなった。

俺は20年4月から将来のインフレを見越して

商品先物に連動する原油、貴金属や食糧のETFを少しずつ買い集めていた。

短期売買目的だったので利益はせいぜい15万くらいだったが。

(当時初めての商品取引であり、怖くて長期で持てないのだ)

しかし21年に海運相場が来るとは全く予想できなかった。


結果的に米ドル円は22年に150円まで上がったわけで、この証券レディは

まず損を出してないだろう。さすがはプロだ。危ない橋は渡らないか。



そろそろ内容をまとめる。

世間には俺の投資助言をまともに聞けない人が多いことが分かる。


・知識もお金もない人

・仮に知識はあってもお金がない人

・頭が良くても性格が向いてない人(例:でむにゃん)

・言われたとおりに売買できない人(言動不一致)

・株式市場と戦わずに逃げる人(株を買わない)


共通するのは彼らは将来決して大きな財産を築くことはできないことだ。


タイプは様々だが、俺にはこう言った経験があるから俺の助言を一番よく聞いてくれる人たちには最大限の支援をしたい。そして俺の言ってることが間違ってないこを証明したいと思っている。これが俺の意地だ。

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