第11話 活動報告?


「朝陽菜先輩、例のスライム諜報活動なんすけど」


「ああ、校内に放ったヤツ?」


「情報が続々と集まってきてまして」


「ほう、見せてもらおうか」


「先輩、悪の総帥みたいになってきましたね。どぞ」


「誰がやらせてんだか。 ふーん、これか」


 1-B 人見 栞   F

 3-A 内多 加奈  C

 2-D 高橋 友梨奈 B

 3-C 佐倉 朱音  AA

 3-B 下平 綾   C

 …………


「1年B組人見栞……このFってなんだ?」


「さあ? なんでしょうね?」


「なんでお前もわかんないんだよ?」


「いや、生徒逹の秘密探ってこい、としか命令してないんで」


「うーん、成績かな? それとも容姿?」


「成績だったら、ある程度発表されてますからね。わざわざスパイ活動する必要ないですし。容姿とかですかね?」 


「スライムがどーゆー基準で容姿判定してるんだよ? 違うと思うぞ?」


「なら、生徒としての総合評価とか?」


「我々に生かされてるスライム風情に、人間様を総合評価できんのか?」


「アンタ、そのスライム風情に何度もイかされてますけどね?」


「お前、マジで鬼だな」


「あ、このAA評価の佐倉さんって生徒会長っすよね? やっぱり頭の良さじゃないすか?」


「いやそれだと、その下の下平綾も生徒会書記だぞ? C評価だとおかしいだろ?」


「そーいえば、この一番上の人見さん、わたしのクラスメートなんすけど、頭良いいすね」


「ん? 良く見たら、男子が一人もいないな?」


「ホントすね。あ、先輩とわたしのデータも有りましたよ」



 …………

 2-C 朝陽菜 真  G

 …………

 …………

 1-B 玉木 明里  A

 …………

 ………… 


 

「んん? なんでアタシがGで明里がAなんだよ」


「あ……わたし、わかっちゃいました」


「何?」


「つまり、女子しかいないって事はですね……」


「あー、アタシもわかったかも」


「たぶん正解でしょうね」


「うむ。……ってか、胸のサイズのデータが何の役に立つんだよ? あいつらスライムおっぱいしか興味ないのか?」


「ぷよっとしたモンならだいたい仲間だと思ってんじゃないすか?」


「だとしてもおっぱいの情報なんか要らんわ」


「まあスライムのモノ報って事で。


所詮、スライムですからね」




  ◇



「ところで先輩、今日バレンタインデーすよね」


「そーだね」


「チョコ持ってきましたか?」


「いんや? 誰にも渡さないのに持って来る訳ないだろ?」


「そんじゃ、その鞄から覗いてるのは何すか?」


「これ? 持ってきたんじゃなくて、貰ったの」


「女の子から?」


「女の子から」


「先輩って女っすよね?」


「おまえ、散々アタシのおっぱいやらナニやら凌辱してきてそれ聞く?」


「凌辱したのは主にスライム達ですが」


「そーだけども」


「先輩、女の子にはモテるんすね?」


「男にはモテないけどね」


「とりあえず、わたしも渡しときます」


「何気に韻踏んでるけど。友チョコってヤツ?」


「愛ですよ、愛」


「軽いね」


「30円でした」


「まあこれ位、軽い方がいいかな。あ、にがっ」


「ビターですから。わたしは甘くないんで」





















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