第6話 突撃女子宅




『そろそろ、だな』

優馬が門扉にと書かれた和風の豪邸前で放った一言に周りが頷く

「準備は?」

『『『OK!!』』』

「指差し確認!!!」

『服装ヨシッ👉』

『菓子折りヨシッ👉』

『インターホン押す準備ヨシッ👉』

『『『異常ありません!』』』

「よし、行くぞー!!」







ピンポーン ピンポーン


『はい?』

「アッ此方、幼稚園で夏音ちゃんにお世話になっておりますゥ法越一味と申します」

『お世話になっております、失礼ですがアポイントメント等は?』

「取っているので確認して貰えれば」

『……なんでこんな会話してるのかしら』

「開けていただけると……」

『…オホン、確認が取れましたので、今向かわせてもらいます』




「ノリいいな」

『そうね』『『そうだな』』



暫くするとこの前見た夏音ちゃんの母親が出てきた。


『ささ、どうぞ上がって!』

夏音ちゃんと抱き合っていた時よりも随分纏う空気が柔らかくなっているのを感じる。


奥からドタドタと足音が聞こえ、元気よく夏音ちゃんが姿を現した。

『みんな来てくれたんだ!嬉しい!』

弾けるような笑顔でお出迎えしてくれた。







ほ…こく…!


うこ…くん!!


『法越くん!!』


ハッ!輝く笑顔で浄化されかけてたぜ…


『もう、大丈夫なの?』

無問題もうまんたい

『ならいいんだけど』

「そういや他の奴らは?」

『もう家に上がっちゃってるよ』

「ッスーお邪魔します」

『はいどうぞ〜』


他の奴らが向かった部屋は結構遠いらしく2人で誰も居ない廊下を歩く

庭には日が刺しており綺麗な日本庭園が広がっている、枯山水によく手入れされた立派な庭木、本当に手がかかっているのがわかる


俺がそちらに目を奪われているのがわかったのか

『こういうの好きなの?』

と聞いてくる夏音ちゃん

「うん、なんか落ち着かない?」

『そっかー…そうかも!私は小さい頃からこの家で育ったから余り考えたこと無かったけど改めて言われるとそうかも!』

日差しが一瞬顔にかかり無邪気な笑顔を照らす。

「――――――」

『ん?どうしたの?顔に何かついてる?』

「…うん、さっきまで蚊がいたよ」

『え!?もうそろそろ秋なのに〜』

と目を><の字にする夏音ちゃん。

「そうだな、…夏みたいに暑いからかな?」

『そんなに暑いかな?』

初めて1体1で話した時同様の沈黙が流れる、しかしこの前にみたいに気まずくはなくむしろ心地よいものだった、日本庭園のせいだろうか。

『っとと、言いたいことがあったんだった』

「どしたの?」

『私ね、最近言いたいことは言えるようになってきてねおかげで弟と仲直り出来たよ!』

「おっ、おめでとう!」『ありがとう!』


ここだね、と会話を打ち切り部屋に入ってゆく夏音ちゃん。後に続く


『おせーぞ』

「わりぃわりぃ」

適当に謝りながら酔贅の横に座る、既に菓子折は渡しておいてくれたらしく、俺と夏音ちゃんを待ってくれていたらしい、いいヤツらだな。




じー

「なぁ酔贅、襖の間から覗いてきている白髪は誰だろうか?」

『知らないなぁー』

『ふ、冬也ふゆやどうしたの?』

『お姉ちゃん、その人たち誰?』

「この人たちはねぇー私の友達!!」

会話のやり取りからするとこの冬也くんと言うのがこの前まで喧嘩していた弟くんだろう

『冬也くんだっけ?入ってきなよ一緒に遊ばない?』と酔贅がフランクに話しかける、溢れ出るコミュ力がすごいな。

『ッ!!うん!!!』

飛び込むようにして部屋に入ってきて目を輝かせる冬也くん。かわええ



その後俺達はままごとや公園に行ってひとしきり遊んで、荷物を夏音ちゃん家に取りに行った時に、夏音ちゃんママが『今日はみんなのパパ、ママがこの家きて鍋パーティーするって!!』とウキウキで入ってきた。


『鍋、好きな人〜!!』


『『『『「はーい!!!」』』』』








鍋、美味しかったです。





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実は夏音ちゃんは4人兄弟(ボソッ

早く幼少編終わらせなければ(使命感)

青年になってからの話ばかり浮かんでくる

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