第4話 悪ガキ3人組




『クォーラァァァ!!!!』

「怪人ゴリラがキレた!」「『逃げろ逃げろー』」

『ボス何処まで逃げやすか?』

「むむむむむ、よしへ向かえ!!」

『了解しやしたボス!!』

酔贅が俺の車椅子を押して走り出す。

『待ァてゴルァァァァァ!!!』

爆速で追いかけてくる ゴリラ先生

『くっなかなか早くて追いつかれそうです!!』

「あの地点まで向かえば俺たちの勝ちだ頑張れ!!」

『はい!』

勢いそのまま角を曲がる…と


『バァ!先回りしてやったぜ!大人を舐めちゃイカンよ?』

ゴリラ先生が立っていた。因みに本名は剛理ゴリ 乱太郎ラんたろうである。

本名までゴリラとはたまげたもんだ。

てか先回りしただけでイキんなよ……


「先生」

『なんだァ?命乞いか?ケケケッ聞いてやろう』

「本当に先生って面白い様にハマりますよね」

『…………ッ!?!?』

ゴリラ先生の頭上からはチョークの粉を大量に吸わせた黒板消しが三十個程落ちてきていた。



ゴリラ先生が完全に白い粉に塗れて見えない内にに向かった。



『いらっしゃーい』

出迎えてくれたのはバーのママ………ごっこをしている、裏山うらやま 追琉つうるちゃんだ。


元の世界とはやはり普通と言うものが違く、ピンクと紫の混ざった髪色である。

大人の女性に憧れている可愛らしい4歳である。でもセットはしっかりしていて6歳位までなら入れるくらいの天井の高さとカウンター席3つ、後ろの棚にはガラス瓶に見えるプラスチック製のボトルに入ったオレンジジュース、リンゴジュース、ブドウジュース、etc…(基本無料)


普通に居心地がいいので個人的にも結構利用している店(?)だ。

『またウチに転がり込んできて…大丈夫なの?』

あくまで大人の余裕(笑)を漂わせながら聞いてくる。


「今回は危なかったぜ」

『まさか猛獣に先回りする理性があったとはな』こちらもハードボイルド(笑)に返す


このような喋り方になるのには理由がある。

ここの隠れ家はロールプレイしなければ叩き出される。似合う客にならねばならないのだ。


そうすると紙露が『遅れた…邪魔するぜママ』と何処からか持ってきたサングラスを掛けながら入ってきた。


『遅かったじゃねぇか新入り』

「まぁ、そう言ってやんなよ、ご苦労さんゴリラ撒くの大変だったろ?ママこいつにいつものを」

『はーい、今日は特別に氷入りよ』

『ありがとうママ』


追琉ちゃんは容量の少ないアイスボックスを開け大きめの氷を2つばかり詰めてリンゴジュースを冷やして出した。美味しそうに飲んで『染みるぜ…』とか言ってる紙露。ウケる‪w‪w‪



さて追いかけられるとこから始まったから何が何だか分からない、って人がいるだろう。

説明してしんぜよう。

こいつらと遊ぶ事半年、4歳にもなり最初はボスになれなかったが、そのうち少しづつなれるようになってきた。だが俺がボスになると室内でボードゲームばかりになってしまうから、ひとつ提案をしたのだ。


イタズラを、しよう…とな(ゲス顔)


最初は2人とも渋っていたが、1度味わってしまうと意見をコロリと変え進んでイタズラを考えるようになった。チョロい奴らだぜ☆

倫理的にアウトなのは俺がなんやかんや理由をつけて却下、

逆に面白そうなのはどんどん取り入れて俺が計画を立てる、実行するのはこの2人というのが今までのスタンダードで今回は実行側に俺も回った初の回であった。

いやーめでたいね。


今回のォイタズラコーナーァァァ!!!


ドン☆ドン パフ☆パフ


今回のイタズラはゴリラ先生のパソコンの画面に液晶が割れているようなデザインのシールを貼っといたのだ。と言ってもあからさまにシールとわかるようなものをね。


そこで『イタズラ成功!!』とテンションをあげた俺達が突入、キレたゴリラに追っかけてもらってポイントaまで誘き出す、そしてそこは2階と吹き抜けで繋がっているから紙露に白粉爆弾投下して貰って、俺達が撤収後ちょっと紙露と追いかけっこ→紙露が撒きこの隠れ家で合流する。


これが作戦の全貌だ、完璧すぎて自分が恐ろしいよwwww(窓際で高笑いしながら)


『にしても本当に楽しそうよね〜』

『確かにな、イタズラしてる時は何時もより何処かゲスいというかなんと言うか…』

『親の前ではもっとお利口なんだがな』

「ええい!うるさい!お前らもノリノリやったやろがい!!」

と振り返りながら言うと誰も居なかった。

「ど、どこ行きやがった!?!?」


『さっきまでの俺のセリフだぜぇ?』

底冷えするひっくい声が後ろから聞こえてきた。

「待って欲しい」待ってのジェスチャー

『聞くだけ聞いてやる』頷き

「見逃して欲しいな」上目遣い

『ダメだな』片手で頭を持ち上げながら


「嫌だァ"ァ"ァ"!!おい!ボス置いていくってどういう事だよ!おい!おい!!ママ(笑)もいねーし!そんな事があっていいはずがないだるぉぉ!?」

『おいおい///はしゃぐなよ1時間コースな?』

「ァ"ァ"ァ"もう!もう怒ったかんな!許さないかんな?先生ゴ-リラア゙ア゙ア゙ア゙」


パタン


その閉まったドアの奥では1時間悲痛な叫びが絶えなかったと言う。





--------------------ふと思うんすよ、こっからどうやってバトル方面に持ってこうかなーって

幼少期編の構想はほぼ終わってるんすけどね、どのタイミングで繋げようかなーみたいな?…

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