良くあるウザさと決意の宣言

『おや?名前の変更願望がおありで?四十九さん。』


「いや、無いでござるが…」

ある訳がないのでござる、この名前には忍者として、自分としての誇りがある。


「でござるが名前を付けぬとこのゲームをプレイできぬのでござろう?友からは四十九は辞めろと文で言われたでござるが…」

そんな四十九のこれ以外に理由はないという態度に少しおかしいと思ったのか謎の声は少し笑う。

『ふふっ…』


そしてなぜ笑われたのかわからない四十九は頭にクエスチョンマークを浮かべた。

「?」


そんな四十九の態度に気づき謎の声はハッとしたように言葉を返す。


『あぁ、申し訳ございません。

そして馬鹿にしたわけでは無いのでご安心下さい。

なにせ名前を入力できない状況にそんなあっけらかんと言う人に会ったのは初めてでしたもので。

ですがご安心下さい。

このゲームはいわば別世界等と混合する世界でやられないため…。

ゲームで言うところのチュートリアルですので』


その言葉を聞いた四十九はどういう意味が分からず少し考えてみる、

(別世界?混合…なるほど?…ハッ!?

これはもしやメインクエストでござるな!

昔のRPGゲーで良くあるシチュでござるからなぁ、

最近のゲームはすごいでござるなぁ、真名を使うようになっているとは!拙者感激でござる!)


ゲーム機を買うために本名を入れる理由に納得のいった四十九、取り敢えず謎の声に耳を傾ける。


『名残惜しいですが時間ですので、この色々な世界で体を慣らして行って下さい、次会うときを楽しみにしております』


その言葉の後四十九の前にウィンドウが現れた

___________________

  ニックネームを入力してください

⚠一度決定すると二度と変更することができません

         

      __________________


         決定

____________________

四十九はそこにヨソクと書いて決定を押すと

視界が暗転し、気が付けば噴水の前に立っていた。


周りを見てみると様々な服を着ている人々が走りながら何処かに向かっているようだった。


「ふむ…。見た感じ職業で服が変わるのでござるか?」

種類はあっても同じ服を着ている人が多いいことに気づいた四十九は自分の着ている服を確認する。

自分の服は黒一色で、The!忍者装束!というような服装をしていた。


自分の服を見た後に烏合の衆から一旦抜けるために顔を上に向け屋根やら看板やらの位置を確認する。

「さて、高さは…大丈夫でござるな」


看板などを伝って屋根へ登り一息ついてから自分のステータスを確認する、

「『Order Status』でござる!」


『Order Status』と言うと目の前にウィンドウが現れる。


「さてさて拙者のステータスはどうなんござろうか?」


______________

 八重乃 四十九 Lv1

【種族】 人間

【職業】 忍者


HP 100

MP 100


STR 1

VIT 1

INT 1

MND 1

DEX 1

AGI 1


SP0


称号

【忍者を極めんとするもの】


__________________


「…ふむ?これは〜、多分クソ雑魚でござるな!ふぅ…ま、まだでござる!こういうのはたいてい称号が強いパターンでござるからな!」

そうしてステータス詳細を開き称号をタップする。


__________

【忍者を極めんとするもの】


忍者マスター、忍者を極める一歩手前。

『惜しい!後一歩なんだけど何かが足りない!

あっ、実績は当たり前だから省くね!』


[『あと一歩』の上達速度(極)上昇]


___________


(極めるだけにでござるか?やかましいでござるな…)

「ていうか、これ使えるんでござるか?上達速度と言われてもピンとこないでござるよ…

そして後一歩とな…、多分これでござるなぁ。

という予想?というより確信があるんでござるよな…」


絶対これだ、という思いと勢いで虚空に向かって…


  「お次は…忍法を極めるでござる!」

声高らかに宣言したのであった。


______________________

【追記】《念のための説明》


四十九がこのスキル「強いのでござるか?」と呟いた時、いやいや、強いやん!って思った人も居ると思いますので念のため。


何故四十九が「強いのでござるか?」と呟いた理由は倍率表記が無かったからです。

RPGで良くあるじゃないですか、攻撃力アップ(小)とか(中)とか。

そう言うのでたまに倍率測ってみたりすると、小で1.1倍 中で1.3倍 大で1.4倍とか、嫌0.1増えだけやんってなって。

それなら中使ったほうがコスパええわ!ってなったりして倍率が高いほうがが使われなくなったりしちゃうってときがあるんですよね…。

そういう0.1増えてるだけ状態(極みの場合は0.4)かもしれないから「強いのでござるか?」と言ったんですよね。

後ついでに習得速度の上昇って実感湧きにくいですから、どんな効果なのかわかりにくいんですよね〜…。


蘇生術はどうしたのか?だって?

ふむ…感の良いガキは嫌いだよ。


それでは今後ともこの天忍を宜しくオネガイしますです。


 サ ヨ ナ ラ!

(ここ最近忍者アニメ(小説?)に嵌ってます)

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