先輩と俺②

サッカー部と俺 ～ドキドキ修学旅行～

USJ

　俺達の修学旅行先は京都である。

　最初の頃はハワイとか行ってたらしいが、年々グレードダウンして、今年は京都になった。

「京都・奈良・大阪とか小学校と一緒じゃん」

「マジふざけんな」

「この前、家族旅行で行ったばかりだわ」

　行き先が決まった頃、学年中がブーイングの嵐だったことを思い出す。

ちなみに、俺の中学の修学旅行も京都だった。

「俺達の代はハワイか沖縄の二択だったな」

「最初の方は豪華だったんですね」

　サッカー部も落ちぶれたが、うちの高校も落ちぶれていたのだろうか。経営とかは、よく知らないけど、学校が倒産するとか、さすがにないよな。前、十周年の祝典やったばかりだぞ。

　日本文化大好きな先生は大張り切りしていて、学生より旅行を楽しみにしていた。

「行先にさねちーの実家追加しようぜ」

「いいんですか、それ」

「知らね。突撃実家訪問☆」

「ていうか、先輩も付いてくる気ですか」

「まあね、暇だし」

バスで釧路空港まで向かい、大阪の伊丹空港に着陸。そこから電車でUSJに向かう。

結弦、菱川、能見と同じ班なので、一緒にアトラクションを乗りつつ、夜まで過ごす。

夏にディズニーに行っており、まさか一年の内に、日本の二大テーマパークに行けるとは思いもしていなかった。元々、ぼっちだった頃とは考えられない進歩である。

菱川が、ハリポタが好きらしいので、とりあえず、そこから回ることにした。

記念にローブと杖を買った。俺はレイブンクローのローブだ。

ハリポタのライドアトラクションも楽しかった。

その後もスパイダーマンとかミニオンのアトラクションに乗ったりした。

ジェットコースターは死ぬかと思った。

先輩は先生と何処かに行っていた。多分、遊んでるのだろう。