【主人公】桐谷奏斗

・姫野ヶ丘高校高等部一年一組。十五歳。

・身長168センチ。細身。黒髪黒目。

　――教育熱心な厳しい家庭に生まれ、幼い頃から多くの習い事を受けて育つ。家の方針で運動や勉強を完璧にこなす人間であることを強要されていた。親に敷かれたレールの上を進むだけの人生を歩んできたが、大学受験の会場で刺されて死んでしまう。

　そして、唯一日々の楽しみでやり込んでいた恋愛アドベンチャーゲーム『ガールズ・ガーデン（通称GG）』の世界で、最推しヒロインであった姫川詩葉の幼馴染として転生を果たす。詩葉の幼馴染と言うキャラクターは本来GGには登場しておらず、奏斗はイレギュラーな存在となる。

　奏斗はGGの知識を活かして、何としてでも詩葉に幸せになってもらうべく、『ハッピーエンド計画』を立てる。GG内で詩葉はプレーヤーでありゲームの主人公――神代駿と結ばれることで幸せを手にしていたため、奏斗は詩葉を駿とくっ付けようと策謀する。

　しかし、GGと同じ世界であるため無意識の内に周りの人達をキャラクターとして見てしまっているところがある。

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【ヒロイン】姫川詩葉

・姫野ヶ丘学園高等部一年二組。十五歳。

・身長153センチ。細身。亜麻色セミロング、灰色目。

　――奏斗の向かいの家に住む幼馴染で、物心ついたときにはいつも奏斗と一緒だった。気付いた頃には既に奏斗へ恋心を抱いており、アピールを試みるが上手く気持ちが伝わらない。姫野ヶ丘学院に入学してから、奏斗に女子の知り合いが増えてきていてモヤモヤすることが多い。また、無自覚にメンヘラ気質を持ち合わせており、一度スイッチが入ると自分の世界に入り込んでしまう癖がある。

　駿に奏斗への恋心を知られたのを切っ掛けに、時々恋愛相談や奏斗へのアピール方法を相談したりしている。

　ヴァンパイア化の異能を持っており、中学二年の頃から満月の夜に銀色の髪と深紅の瞳を持つヴァンパイアになり、激しい吸血衝動に襲われる。少し人の血液を飲めば落ち着くため、毎回奏斗の血を貰っている。

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【ヒロイン】綾瀬茜

・姫野ヶ丘学園高等部一年一組。十六歳。

・身長160センチ。スタイル抜群で凹凸のハッキリした身体付き。赤髪ロング、紫炎色目。

　――政府直轄異能対策秘匿部隊の所属で、国の害となりえる異能因子を秘密裏に排除する仕事をしている。姫野ヶ丘学園に入学したのは、ヴァンパイアである詩葉を始末するためだったが、奏斗によって暗殺を阻止される。詩葉が人に危害を加えるヴァンパイアでないことを確認し、今では詩葉と良好な関係を保っている。そして、詩葉からもし自分が奏斗を傷付けそうになったら止めてくれとお願いされている。

　また、奏斗がただの高校生でないことにいち早く気が付いているヒロインでもある。そして、奏斗は茜が仕事だからと心を殺して詩葉を始末しようと動いた際に、本当は折角出来た友達である詩葉を殺したくないと見抜いており、詩葉を守ると同時に茜に誰かを殺させないために戦っていたことに気付き、自然と奏斗に心惹かれるようになった。

　しかし、詩葉が奏斗に向ける気持ちにも気付いているため、自分が奏斗にアプローチを掛けることを躊躇っている。

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【ヒロイン】日暮桜花

・姫野ヶ丘学園高等部二年三組。十七歳。

・身長157センチ。胸が大きく女性らしい身体付き。ウェーブの掛かった茶髪、黒目（垂れ目）。

　――京都言葉を話し、物腰柔らかそうな雰囲気を持っている少女。染められた茶髪と言い校則に引っ掛からない程度に着崩された制服と言い、一見ガードが緩そうなのもあって男子からの人気が高い。

　中学の頃に人の心の声が聞こえる異能が目覚め、周囲の人間の表に出るはずのなかった心の声（妬みや嫉み、不満などの悪口といった醜い部分）が問答無用で耳に入ってくるようになってしまった。そのため、日々多くのストレスをためることとなってしまい、誰の心の声も聞かずに済む一人で過ごす時間を必要とするようになった。学校を早退したり休んだり、夜に一人で散歩をしたりして一人の時間を作っていたが、それが周囲からは素行不良に見えてしまい、やがて美人で人気のある桜花を妬む女子のせいもあって、密かにビッチだという噂が広まってしまうことになった。また、それによって妹の紅葉との関係も悪化してしまったが、奏斗が仲を取り持つことで解決した。

　心の声が聞こえるため、奏斗が前世の記憶を持ったままこの世界に転生しているという事情も知っている。そして、奏斗が無自覚に周囲の人間をゲームのキャラクターとして見てしまっていることにも気が付いている唯一の少女であり、問題視している。

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【ヒロイン】日暮紅葉

・姫野ヶ丘学園中等部三年二組。十四歳。

・身長150センチ。細身。黒髪ストレートロング、黒目。

　――真面目。とにかく真面目で何事にも全力、真剣。加えて自分にも他人にも厳しいストイックな気質で、人を寄せ付けない雰囲気を持っている。やや毒舌気味。

　生徒会に所属している。中学二年のときに来年度の中等部生徒会長を決定する選挙に立候補したものの、その固く厳しい性格ゆえに落選した。

　幼い頃から姉の桜花に憧れており、その背中を追い掛けてきた。しかし、目標としていた桜花が中学のときから素行不良になったと勘違いしてしまい、幻滅。自分が勝手に目標にして勝手に失望している自覚はあるものの、そう簡単に理屈では割り切れず、桜花との関係が悪化してしまっていたものの、奏斗との出会いで姉妹仲を取り戻した。

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【友人】神代駿

・姫野ヶ丘学園高等部一年一組。十五歳。

・身長170センチ。細身。やや長めの焦げ茶髪、焦げ茶目。

　――GGでの主人公（プレーヤーキャラクター）。姫野ヶ丘学園に通うために一人暮らしをしている。

　奏斗を通して詩葉や茜とも友人になり、普段一緒に昼食を取っている。また、詩葉が奏斗に恋心を抱いていることを知っており、応援している。時々詩葉の恋愛相談に乗ったり、どうやって奏斗にアピールするかを考えている。

　なぜ奏斗はわかりやすい詩葉の気持ちに気付かないのか不思議に思うと同時に、呆れることも多々ある。