少子化国家の戦争 徴兵年齢の撤廃と他の条件で発展する?

 戦争が始まった。

 我が国が宣戦布告をしたわけでなく、国内に基地がある同盟国が隣国にした。

 国家元首である私は事前にいわれるまま兵器を大量購入して備えていた。

 運用するのは自国の兵士なので前線の歩兵が不足している。

 そこで徴兵制を始めた。

 かといって働き盛りだと経済などに影響がでるので条件をいくつかだした。

 まず所得税を納めていない男子。

 国としてはいなくてもいい存在だ。

 次に地方自治体の議員。

 市町村はもちろん県議も全て動員する。

 高齢者が多いので無理ではというが、逆に余生が少ないのだから問題ない。

 地方議員など戦時下では全く必要ない。弾避けに立っていればいい。

 立てなくても壕の前に柱にでも縛り付ければいいだろう。

 感染症の時代を生き残ったのだからしぶといだろう。

 そして懲役兵の全員。

 刑期は数か月から無期刑までの全員。

 死刑囚のほうが都合いいのではというが、もっとふさわしい使い道がある。

 最後は反社会組織に所属している全て。

 いわゆる暴力団員と関連企業の社員。

 半グレは年齢的に若いので違う使用目的として確保しておく。

 戦地で反抗して味方が危ないのではというが、多額の手当てを前払いしておき、戦地では日給として払い、終戦後はさらに多くの金額が払うことで生き残りを目指すだろう。

 ただし実際に払うのは最初だけ、しかも国が用意した口座にだ。

 あいつらは基本的に銀行座は作れないので国が保証して用意する。

 つまり払うことは払うが実質受け取ることはできない。

 もれなく全員を戦地で処分するからだ。

 前払い金も日当も全て国に戻ってくる。

 ざっと歩兵を見積もっても50万人は超えるだろう。

 足りなければアルバイトのように募集すればいいだけだ。

 そうだな、日給1万3食付、交通費支給とかで十分だろう。

 戦争を理由に役立たずな国民を処分できる。

 先の感染症では思ったほど減らなかった。

 特に税金を誤魔化す飲食店やアーテイストと言われる奴らは生き残ったし、高齢者も案外生きている。あれだけ危険な遺伝子薬を接種したのにしぶとい。

 今回の戦争は花火のようにミサイルを撃ち込み、歩兵で制圧する。

 小型核も予定しているので、そのための徴兵でもある。

 核は破壊目的でなく反社の処分のためだ。

 専用部隊を一カ所にまとめて核を撃つ、簡単なことだ。

 これから我が国は少数精鋭で発展できるだろう。

 少子化と言っても裕福で経済的に余裕のある家庭が産んだ子供だ、遺伝子的に優秀だろう。

 全国民が一軍選手で4番でピッチャーになることだろう。

 邪魔をするバカな大人はいなくなるし将来は安泰だ。

 さて、徴兵された生贄に訓示をする式典に出発しなければ間に合わない。

 せめても国家元首としての責任だからな。

 

 

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