10年後の日本は?な件
知っているだろうか。
オリンピックを開催した国は10年以内に滅びるか相応の災害や危機に見舞われるということを。
古くは戦前のナチスドイツから始まり、モスクワ五輪での崩壊、ユーゴ紛争、韓国イギリスの金融危機やユーロ脱退、日本では学生運動からのテロとオイルショック。
恐ろしいほどに当てはまるから信じてしまう。
2021年に東京五輪が開催されて今年で10年が経った。
数年前に憲法が改正され、まるで第二次大戦以前の価値観を手本とするような国になった。
しかしそれを是とする世代がほとんど亡くなり、バブル世代からの少子化氷河期世代が中心世代となった。
しかし各世代の価値観は相反する、まさに真逆といっていいほど反りが合わなかった。
時代に恵まれ科学技術や生活の発展を経験してきた世代と、生活は便利になったが税金は多く給与が増えないまま年齢を重ねてきた世代。
テレビ世代かスマホ世代といっていいだろう。
共通しているのはエネルギーが無い生活は考えられないというだけ。
ただそれらに反抗するがごとく田舎暮らしを求める人間が一定数いるという逆ベクトルが各年代に居る。
金は無いし便利さも無いが、地球と共に生きる姿がネット上で評判がいい。
じゃあ希望すれば皆がそういう生活ができるかというそうでもなく、地方には地方の都合やしきたりがあるし都会から離れたくてもできない人も多い。
知っているだろうか。
日本の景気のスパイラルは40年周期だということを。
前回は80年代後半から数年続いていた。でも実質5年ほどだったが。
あれから40年は今年になる。
つまり崩壊と好景気が同時に来るという鉾盾(鉾盾)の状態が今だ。
前回の好景気はバブルと言われ、円が強く科学技術や工業生産の品質がトップクラスだった故のこと。
外貨が余り、国内では金利が高くても融資が盛んになり転売も横行して、まるで世の中がねずみ講のような仕組みなった。
バブルがはじけて以降は大災害やテロが頻発したうえに金融危機と世界各地の戦争が多発し、日本は世界で最も発展しない時代が今も続いている。
科学研究はノーベル賞など10年前を最後になっているし、製品化するほどのビジネスもない。
アニメなどのサブカルチャーの現場は海外に移り、原作は日本の作家でも製作は海外が主流。
キャラクター製品なども日本では作っていない。
でもそれも10年前に比べたら激減している。
昔のコンテンツを未だに使用しているに過ぎない。
若い才能が育たなかったからだ。
同人誌などはネットをはじめとする媒体で盛んだが、いざ商業化しても新人作家は微々たる金額しか入らないに税金がかかってしまっていた。
当然だが専業作家は厳しく、つまり修行ができないままになっている。
趣味として描いていても才能は伸びにくいのは当たり前。
政治家には一番理解できない分野だろう。
国内人口は減少が続いている。
少子化もそうだが、ある程度の教育と資産を持っている恵まれた人間は海外へ移住している。
カナダと豪州が多いらしい。
だから国内に住んでいるのは自然派か都会に縛られている貧困の若者か富裕層家庭とはっきり分断している。
この状況でどうやって景気を上げるのだろうか。
内需は全く期待できないし、人口も増える要素は無い。
富裕層は住んではいるが、子供たちは海外で教育を受けさせたりほとんどは日本にいない。
ある日の正午、テレビとネットで総理から発表があった。
録画のようだが、全国民もそうだが、世界が驚いた。
要約すれば、日本という国家を売りますということ。
つまり誰か個人でも国でも買ってください買いませんかということだ。
希望金額は国家予算の10年分だから約500兆円ほど。
1000兆円なら即決。
まるでふるさと納税のような仕組みを世界に発信している。
特典は、国王になれるし法律も作れる。
しかしよく考えれば厄介なこともある。
失政をすれば革命や暗殺の危険はあるし、家族全てに危険が付きまとう。
まあ失敗しなければいいだけで、善良な富豪や企業、国が買ってくれるのであれば何も問題ない。
結果、合同出資の富豪やと企業が集まって買うことになった。
どこかの国でも良かったはずだが、国際的に戦争の種になりかねないことを嫌った。
むしろ買った企業に近づいていたほうが利益になると考えたようだ。
そう、崩壊と好景気が同時に来るということが実現してしまった。
だからといって未来が安泰だとは誰もわからない。
なぜなら前代未聞、有史上初めてのことだから、考えられることは全てSFにしかならない。
それでも僕らはここで生きていくと決めた。
そう、温暖化で冬も過ごしやすくなっている日本で。
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