第2話 教育学校

「うん、じゃあ説明するね。森羅万象、とは、幾千年前に誕生した、全世界で一番強い能力なんだ。すべてのものや事象、現象、などをすべて操れる能力。だけど、ある日、ある神達が、森羅万象の能力を4つの能力に分散させた。4つの名前は、まず君が持っている、天地万物、二つ目は、一切合切、三つ目は、所事万端、四つ目は、有象無象」


「結構種類があるんですね」


「そうね。ちなみに散らばった能力は、全世界のどこかにある。それで!君の出番!」


「え?」


「森羅万象の一部の能力を持っている君があと3つの能力を集めてほしいんだ」


「なんでですか、というか、集められるですか!」


「出来る。君さえいれば、あとの3つの能力を自動的に感知してくれるからね」


「す、すごいですね」


「まあ、それは先の話だけどね。さっきの会議であったように君は教育学校に行かせる方針になったから」


「教育学校?」


「教育学校というのは、まあ、天下で言う、高校だね(ちなみに1-1と1-2しかないから)。ちなみに高校と違うのは二年生が最高学年ってわけね」


「高校ですか!しかも普通の高校とは違う制度!」


「そうだよ、君は15だっけ?多分そのことも考慮されて言われたと思う」


「なるほど」


「君の合意を聞かなかったけどいいかな?」


「もちろんです!」


高校に入ってみたかったし、まずまず、中学やめたから、ますます興味が増す。


「じゃあ、これからは神界で生活することになるけどいい?親とか大丈夫?」


「大丈夫です、それは」


「いいの?確認とらなくて」


「親は、2年前に亡くなったので」


「あ…。なんか悪いね」


「いえいえ、全然」


「じゃあ、明日から教育学校に行くでいい!?」


「はい!」


「じゃあこちらで諸々準備しておくから、君は一回、転送するホテルに泊まっておいて?」


「わかりました」


「じゃあ、『転送』、明日迎えに来るから」


「はい!」


よし、明日から頑張るぞ。






シュン






ここがホテル?か。


色々見てから、寝るか。






翌日


「迎えに来たよ!」


「んんん、って、もう朝ですか!」


「そうだよ、普通なら起きてる時間だけど」


「あ、すみません」


「教育学校まで時間がないから、急いで準備して!」


「あ、はい!」






10分後…


「はあ、すみません」


「いいよ、じゃあ『転移』」




シュン






「よしここだよ!」


「す、すごい!」


結構金が使われているような学校だな!


色々と豪華だ!


「こっちだよ」


「あ、ちょっとまって!」








1-1


教師が言った。


「はい、今日は転校生が来ます」


『え!?』


生徒が言った。


「まじで!?どんなやつかな!」


「どうせ、転校生だから、今まで普通の学校にしかいなかったやつだろ、スペック低いだろ」


教師が言った。


「そういわないの、あ、来たみたい、こっち来て」








「じゃあ、入って」


うう、緊張するけど、楽しい学校生活を送るために、恥をかかない自己紹介をしよう。


確か偽名で登録してあるとかイグザミンが言ってたっけな。


あと、能力のことは喋らないって言ってたな。


それだけ大事なのか。




そう思いながら、アベンジは入った。


「じゃあ自己紹介してください」


「ううん、俺じゃなくて、僕の名前は、アベンジ=ディフィニテリーといいます。よろしくお願いします!」






しーん~~~




え、ミスった?




教師が言った。


「ありがとう、アベンジ君。じゃあ、早速だけど、あなたに体力測定をしてもらいたいの」


「あ、わかりました」


「じゃあみんな、移動するよ」


って、みんなに見られるのかよ。


というかみんなの名前知らないんだけど。


こんな感じなのか。






移動中~~~






校庭相当広いな。




「じゃあ、アベンジ君。このボールを投げて」


「あ、わかりました」


なんだ?ソフトボール投げ?


まあ、とりあえず投げるか。




おらよっと!








「ピピ、130m」


『ええええええ!?』


あ、軽く投げすぎたかな。


教師が言った。


「す、すごいわね」


「あ、そうですか?軽く投げたんですが」


「か、軽く…、能力は使ってない?」


「使ってないです」


「じゃあ今度は能力を使ってやってみて」


「あ、はい」


ええええ、どうしよ。


一応、イグザミンから能力の使い方の基本は教えてもらったけど。


想像する?えっと、現象でもやってみるか。


ボールにマッハのような現象を使うか。


やってみるか。




ヒューン




と、ボールが赤くなった。




ん?これでいいのかな。


とりあえず、さっきと同じ力でやってみるか。


「よいっしょっと」




ボカーン




大きな衝撃音が響いた。






「ピピ、1500m以上を超えたので測定不可能」


『ええええええええええ!?』




ま、まじか、そんなに出るのか!?


マッハって確か音速を基準としたんだっけ。


それにしてもえぐいな(全然力出してないのに)


俺想像苦手だけどここまで出るんだ…。


これは使い方を気を付けないとな。




「じゃ、じゃあ、とりあえず、次の種目に」




それからアベンジの体力測定は続き、やるごとにことごとく常識はずれな結果を出しまくった。




「で、では今日はここまで…」


「あ、はい」






学校を出た




イグザミンが飛んで迎えに来た。


「アベンジ君!迎えに来たよ」


「ありがとうございます」


「どうだった?」


「うーん、普通でした。今日は体力測定をやりましたが、それでこの能力のすごさが分かりました」


「なるほどね。これから学校の人たちとなじめそう?」


「わかりませんけど、見た感じいい人ばっかりでした」


「へー、じゃあ、これから楽しみだね。じゃあ、帰るか」


「どこに帰るんですか?宿とか僕借りてないですけど」


「その心配はないで、私の家に来るのだから」


「イグザミンさんの家!?」


「まあ、いいでしょ」


ま、まじかよ!


人の家に入ったことすらない俺が、一緒に暮らす!?


「そんなに驚かないでよ!一応私は結構強いからね、もし暴走しても抑えられます」


「な、なるほど」


分かっていても意外と緊張する。


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