79 砕け
「『
エル婆から簡単に伝えられた作戦に従い、ステラが無詠唱とはいえ発動に僅かな溜めがいる上位の魔法剣を、アースガルドが操る山ゴーレムの胸部に食らわせる。
それによって、奴の本体がいると思わしき謎金属の部分を覆おうとしていた岩の壁が消え去った。
しかし、肝心の謎金属に与えた損傷は僅かな亀裂のみ。
それもすぐに粘土をこねるようにして修復される。
本人へのダメージじゃないからか、聖剣の回復阻害効果もまるで意味がない。
そして、奴の次の動きは当然反撃。
山ゴーレムの顔の部分から無数の小さな礫が発射され、範囲攻撃のように散らばってステラを狙う。
「『歪曲・衣』!」
その攻撃には俺が対処した。
回転しながらステラの前に飛び出し、俺とステラに命中する軌道を飛んでいた礫を、剣聖シズカの羽織を盾に、回転に乗せて受け流す。
「もう一発! 『
そうして、俺が迎撃を担当したことで生まれた余裕を使って発動されたステラの魔法剣が、再び山ゴーレムを襲う。
さっきと同じ結果にしかならなかったが、今はこれでいい。
俺達は再び攻撃と迎撃の準備に入る。
『ねえ、いつまで続けるつもり? もう諦めなよ』
その時、山ゴーレムの中から声が聞こえてきた。
感情というものがまるで感じられない平坦な声。
アースガルドの声だ。
『君達の攻撃じゃ僕の守りを突破できないってわかったでしょ?
消耗を狙ってるならそれも無駄だよ。
大地と繋がってる限り、僕は体力も魔力も大地から吸い上げたエネルギーですぐに回復できるんだ。
君達に勝ち目はない』
話しながらも、アースガルドの攻撃は止まらない。
今度は超ド級サイズの両腕を頭上で合わせ、振り下ろしてくる。
それに対し、俺は暴風の足鎧と黒天丸から噴き出す炎を推進力に限界まで加速。
さっきブレイドを助けた時と同じく、新たな技をその巨腕に叩きつけた。
「『反天・焔』!」
二つの武器の力によって、より強く叩き込めるようになった衝撃が、振り下ろされる腕の力とぶつかって一番脆い部分へと浸透し、合わさった二つの拳を内部から粉砕した。
それによってアースガルドの攻撃は不発に終わる。
その隙にステラは自分用のマジックバッグから魔力回復用の回復薬を取り出して飲み干し、魔力の回復を図った。
ここがアースガルドの欠点だ。
今の奴は攻撃力も防御力も回復力も蒼炎竜状態のドラグバーンを超える化け物だが、攻撃速度だけは山ゴーレムの巨体による鈍重さのせいでかなり劣る。
おかげで、こっちには充分に回復と反撃の余裕があるし、多少の溜めがいる上に魔力の消費も激しい大技を気軽に放てるのだ。
これなら、まだまだ戦える。
『理解できないな。どうして皆そんな必死に生きようとするの?
そんなに頑張って生きた先に何があるの?』
「あーもー! さっきからうるさい! そんなの楽しいことがいっぱいあるに決まってるでしょ! こんにゃろー!」
注意をこっちに引きつけるためか、あるいはただの天然か。
多分半々くらいの理由で、ステラがアースガルドの言葉に反論した。
「平和な世界でのんびり過ごしたいし、好きな人といっぱいイチャイチャしたい!
友達とバカな話で盛り上がりたいし、皆で美味しいものだって食べたい!
こちとら、そういう幸せな日常が欲しいから! そんな日常を一緒に過ごしてくれる人達を守りたいから! あんた達みたいな幸せを壊しにくる連中と戦ってるのよ!!
だから諦めないし、諦められるわけないでしょうが!!」
心情をぶちまけながら、ステラは剣を振り続ける。
その中にさらっと俺の心をかき乱す言葉が紛れてたが、今は気にしたら負けだろう。
そんな俺の心をかき乱すほどの感情が籠もったステラの言葉に、
『やっぱり全然理解できないや。それは僕達魔族とは縁遠い感情だ』
アースガルドは、欠片ほどの理解も示さなかった。
ただ無機質な声で理解できないと言う。
『ん?』
しかし、不意にアースガルドの動きが変わった。
『ああ、なるほど。そういうことか。それが君達の希望なんだね』
アースガルド操る山ゴーレムが急に俺達を無視して、俺達の後ろに狙いを定める。
そこには、リンの結界に守られた中で、ドラグバーン戦の時のステラのように長い詠唱をもって大魔法の発動準備を進めるエル婆の姿。
そして、エル婆の手によって、その大魔法を
俺達で注意を引き、リンの結界で溢れる魔力を遮断してるとはいえ、さすがにバレるか。
そう。
あれこそがエル婆の告げた作戦の肝。
エル婆が、人類最強の魔法使い『大賢者』エルネスタ・ユグドラシルが時間をかけて練り上げた最強魔法を、聖戦士屈指の怪力を持つブレイドの剣技に乗せて放つという、作戦というには少し脳筋すぎる戦法だ。
だが、アースガルドを守るあの謎金属の硬さを思えば、脳筋でもなんでも、とにかくあれを壊せる大火力が必要だって結論に行き着くことは俺でもわかる。
俺達の役目は、あの最強魔法が完成するまでエル婆とブレイドを守ること。
作戦はここからが本番ってことだ。
山ゴーレムが大きく両腕を広げ、左右から押し潰すような柏手を放つ。
全くの逆方向からの二点同時攻撃。
これはさすがに、俺一人では守り切れない。
単純に、俺の体は一つしかないからだ。
歪曲連鎖が使えればいけるんだが、僅かな力で敵の攻撃の軌道を歪めるという歪曲の性質上、この山ゴーレムとは相性が最悪すぎて使えない。
この巨大すぎる攻撃をちょっと逸したところで、圧倒的な攻撃範囲の広さから逃れられるわけがないのだから。
だが、一人でできないのなら、二人でやればいいだけの話!
「そっちは任せる!」
「任されたわ!」
俺が奴の右手、ステラが左手の方へと駆ける。
そして、それぞれ同時に迎撃の技を放った。
「『反天・焔』!」
「『
俺の叩き込んだ衝撃が山ゴーレムの右手首内部で炸裂して手首をもぎ、ステラの光の刃が左手首を切断する。
しかし、奴はそんなことを気にも止めず、今度は胸部の謎金属を変形させて槍を生成し、射出した。
余波すらも届かないようにと、かなり離れた位置で柏手を迎撃していた俺とステラは、この攻撃の対処に間に合わない。
だが、問題はない。
俺達が間に合わなくとも、ブレイドとエル婆を守る三人目の守護者は、人類最高峰の防御魔法の達人なのだから。
「神の御力の一端たる守護の力よ。神の御力の一端たる聖光の力よ。
暴虐なる大魔に立ち向かう我らの前に顕現したまえ。その光で我らを照らしたまえ。その光で災いを退けたまえ」
その詠唱は、俺達が奴の気を引いている時から始まっていた。
一節ごとに丁寧に言葉を紡ぎ、魔力を紡ぎ、その魔法は静かに発動準備が進んでいた。
「聖なる光は全てを照らす。勇敢なる戦士達には祝福を。災いたる魔には断絶を。光集まり盾となれ。人々の希望を守る盾となれ」
そして今、奴に気づかれぬように詠唱を終えた大魔法が発動する。
四天王を倒せるような魔法じゃない。
この戦いの決定打になるような魔法じゃない。
ただ、いつものように、大事なところで俺達を支えてくれる『聖女』の魔法。
それが、アースガルドの放った謎金属の槍の眼前で発動した。
「『神盾結界』!!」
どんな魔剣よりも強く、どんな業物よりも鋭く、どんな鎧よりも硬いだろうアースガルドの槍。
それを光り輝くリンの結界が真っ向から受け止める。
恐らく、これは奴の切り札の一つだ。
あの槍は無から産み出したわけじゃなく、自身を守る防壁を薄くする覚悟で、謎金属の壁から抽出して作り出していた。
なのに、それだけのリスクを払って作った最強の槍は、リンの作った最強の盾を貫けない。
ギャリギャリと音を立てながら槍は進もうとするが、結界は小揺るぎもせず、ヒビの一つすら生じさせることなく、遂には槍の勢いを完全に殺した。
これがリンの本気。
普段は人の恋路をニヤニヤしながら眺めてるただのウザい脳内ピンクとしか思ってないが、あいつもまた聖戦士の名に相応しい大英雄なのだ。
しかし、アースガルドの攻撃は止まらない。
今度は地面を操り、膨大な土石流によってブレイド達を狙う。
あいつらが立ってる場所は、ギリギリ奴が掌握してる地面の範囲外らしく、足下や周辺一帯から一斉攻撃を食らわないだけマシなはずなんだが、こういうことをされると大差ないように思えてしまう。
リンは発動した神盾結界を維持したまま、迫りくる土石流に備えた。
あれなら正面からの攻撃は全て防げるだろう。
だが、正面以外から来る土石流を操られてぐちゃぐちゃにかき回されでもしたらヤバそうだ。
それでも、エル婆が準備を始めた時から発動してる方の結界で、しばらくは持ち堪えそうではあるが、どっちみち防ぎ切れない分は俺達がフォローする。
「『斬払い!』」
「『
俺とステラはリン達の左右に立ち、神盾結界で守られている正面以外の場所をそれぞれの技で守る。
とはいえ、光の奔流で土石流を消し飛ばしてるステラに比べて、俺にできることは微々たるものだ。
斬払いは広範囲攻撃の綻びを斬って広げることで全体を霧散させる技。
確かに対広範囲攻撃を想定した技ではあるんだが、こうも攻撃の規模が大きすぎると大した効果は見込めない。
何せ、俺が斬って広げられるサイズの綻びなんて、全体から見れば猫の額ほどの面積しかないからな。
自分一人が土石流から逃れられるだけの隙間は確保できても、とてもじゃないが霧散させるまではいかない。
だから、俺とアースガルドの相性は悪いんだ。
それでも何度も何度も刀を振るうことで、少しでも荒れ狂う土石流の勢いを断ち切るべく奮闘した。
それがどれほどの助けになったかはわからないが、結果的にリンの結界は土石流の猛攻を耐え抜き、何発もぶっ放されたステラの魔法が土石流を全て消し飛ばして攻撃を終わらせる。
そして遂に、
「待たせたのう! 我らが切り札、これにて完成じゃ!」
ボロボロの結界の中から、エル婆が魔法の完成を告げる。
見れば、凄まじい魔力を迸らせた大剣をブレイドが必死に抑えつけていた。
その額には汗が滲み、ただ握っているだけでもブレイド並みの怪力がなければ不可能な所業なのだと理解させられる。
そりゃそうだろう。
エル婆がブレイドの大剣に纏わせた魔法は、恐らく最強の全属性複合魔法『
普通に詠唱して放っただけでも、エルフの里では千を超える竜の群れを半分消し飛ばした、ふざけた威力の極大魔法。
それを長い詠唱によって超強化した上に、大剣周辺という狭い空間に無理矢理圧縮してるんだ。
その破壊力を自身の膂力だけで抑え込むとか、例えエル婆が細心の注意を払って反動を最小限に抑えたのだとしても、ブレイド以外だとステラくらいにしかできる気がしない。
そのステラがアースガルドの足止めに必要不可欠だった以上、この役目を任せられるのはブレイドだけだ。
「さあ、あとはそれを魔法金属の壁に直接叩き込んでやるだけじゃ! 行けい、ブレ坊!」
「露払いは俺達に任せろ!」
「だから本命は任せたわよ!」
「頑張ってください! ブレイド様!」
「おっしゃぁあああ!!!」
ブレイドが気合いの入った雄叫びを上げ、そうして作戦は次の段階へ移行する。
リンが即席の結界で作った足場を伝い、ステラ、ブレイド、俺の順で一列になって、山ゴーレムの胸元まで駆ける。
ブレイドを中心に、俺とステラで前後を固める陣形だ。
当然、アースガルドがそれを黙って見ているわけがない。
最初に奴が放ってきたのは、正面からのストレートパンチ。
ここまで何度も防いできた攻撃だが、一度として気を抜けなかった大技だ。
四天王クラス(ヴァンプニールを除く)は、通常技ですら普通に必殺の威力があるから恐ろしい。
しかし、これは先頭のステラが何かするまでもなく迎撃された。
リンがさっき発動し、そのまま維持していた神盾結界をステラの前に持ってきて盾にしたのだ。
結界はそのまま俺達の前を直進し続け、正面からの攻撃に対する防御の要となる。
リン大活躍だな。
次のアースガルドの動きは、山ゴーレムの体を流動させ、形を崩すのと引き換えに、胸部の謎金属部分に岩壁を集中させることだった。
わかりやすい防御力の増強。
謎金属のヤバさのせいで忘れがちだが、あの岩壁もその全てが迷宮の壁。
集まった時の防御力は尋常じゃない。
こっちの切り札が準備に時間のかかる、ほぼ一発使い切りの技である以上、その一発をあれで耐えられれば勝利が大きく遠のいてしまう。
「魔導の理の一角を司る光の精霊よ! 神の御力の一端たる聖光の力よ。光と光掛け合わせ、極光と成りて我が剣に宿れ! ━━『
これにはステラが対処する。
リンの結界に守られていたおかげでできた余裕を使い、走りながら詠唱を済ませていた魔法剣を発動。
集まろうとする岩壁が一つに纏まる前に、片っ端から消し飛ばしていった。
だが、アースガルドにとって、それはおまけのようなものだったらしい。
奴は同時進行でいくつもの手を打ってくる。
地面を操り、下方向から伸ばした大量の岩槍で俺達を狙う。
リンの作った足場の上にいるとはいえ、切り札を叩き込むために前進してる以上、ここは既に奴の支配領域の中だ。
当然、足場の下にある地面は全て奴の体の一部と言っていい。
なら、真下からの攻撃くらい来るに決まってる。
「『
これに対処したのはエル婆。
広範囲を凍結させる氷魔法により、伸びてくる岩槍の動きを固めて止めた。
どんどん氷が割れていってるから、そう長いこと止められるわけではなさそうだが、ブレイドが目的地に到達するまでの時間が稼げればいいという判断だろう。
しかし、まだアースガルドの手は残っている。
向かってくる俺達を、奴は山ゴーレムの巨大な腕で包み込むように動かしてきた。
この腕で圧殺するつもりではないはずだ。
ここまでの攻防の間に、かなり距離は詰まっている。
あれだけ大きな動きでの攻撃が間に合うわけがない。
そして、それがわからないアースガルドではない。
奴のこれまでの戦い方を見てればわかる。
アースガルドはここまで感情というものに全く支配されず、どこぞの吸血鬼と違って、冷静沈着にも程がある立ち回りをしてきた。
そんな奴が今更ミスをするとは俺には思えなかった。
俺の予想は的中する。
アースガルドは両腕で圧殺なんて手を選ぶことなく、山ゴーレムの全身を弾にして、とんでもない量の礫を射出してきた。
顔、胸、胴、地面、そして広げた両腕から放たれる、超広範囲波状攻撃。
しかも、広げた腕が壁になって後ろのエル婆とリンからのサポートを遮断している上に、腕が俺達の後ろに回っているから、後ろからも大量の礫が飛んでくる。
やはり、どこまでもアースガルドは理知的だった。
だが、それが勝利の決定打になるわけじゃねぇぞ!
「ニの太刀変型━━『歪曲連鎖』!」
俺は前を行くブレイドに背を向け、後ろからの攻撃に対処する。
前からの攻撃はステラとリンの結界に任せる。
飛んでくる全ての礫の位置、軌道を読み切り、最初の礫の軌道を歪曲で狙った方向へと捻じ曲げた。
その礫が他の礫にぶつかり、ぶつかられた礫の軌道も変わってまた別の礫にぶつかり。そうやって連鎖的にいくつもの礫を防ぐ。
あの超質量の腕相手には使えないが、比較的小型の礫相手なら歪曲連鎖は通用する。
それでも、この物量を前に全てを防ぎ切ることはできないが、ブレイドやステラに当たる分だけは意地でも全弾打ち落としてやる!
そうして俺達が必死に攻撃を防いでいるうちに、遂にアースガルド本体のいる謎金属部分が、ブレイドの射程距離に入った。
「どぉりゃああああ!!」
ブレイドが雄叫びを上げながら、ボロボロになっていた足場を踏み締めて跳躍する。
それに対し、アースガルドはまた謎金属部分を変形させ、切り札の謎金属の槍を放った。
空中にいるブレイドにそれを避ける術はなく、また防ぐ術もない。
うっかり大剣で防いだりすれば、せっかくの魔法が暴発しかねないからだ。
だが、アースガルドの槍の前には、やはりリンの結界が立ち塞がる。
見れば、遥か後ろで山ゴーレムの腕に視界を塞がれていたはずのリンが、アースガルドの支配領域の大地にまで踏み込んで、ブレイドを視認できる位置へと移動していた。
危険を承知で、結界を繊細に操作するための視界を確保したのだ。
そんなリンの覚悟を宿した神盾結界は、ここまで何度もアースガルドの攻撃を受け止めて脆くなっているというのに、それでも謎金属の槍をしっかりと防いでから砕けた。
これでもう、ブレイドの行く手を阻むものは何もない。
「行けぇ!」
「やっちゃえ!」
「ぶちかますのじゃ!」
「ブレイド様!」
「おおおおおおおおお!!!」
ブレイドが空中で大きく大剣を振りかぶる。
エル婆の大魔法を、自らの怪力と剣技で制御して。
ここまでパーティー全員で繋いできた希望を、アースガルドを守る鉄壁の要塞へと叩き込む。
「『
その時。
ブレイドが謎金属に渾身の一撃を食らわせた瞬間。
凄まじい衝撃が発生した。
前の世界において、満身創痍とはいえ世界最強の存在である魔王が死ぬ気で発動させた超魔法にすら匹敵する破壊の力。
全てを砕く裁きの剣は、勇者ですらかすり傷をつけるのが精一杯だった究極の金属をどんどん破壊していき、遂には……
山ゴーレムの胸部全てを吹き飛ばし、残骸と共にアースガルドの本体を宙に放り出してみせた。
「たたみかけろぉ!!」
それを成したブレイドの叫びを合図に、俺達は一斉攻撃を開始する。
もう奴と俺達とを遮る壁はない。
俺達勇者パーティーと、『土』の四天王アースガルドの、最後の攻防が幕を開けた。
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