第21話
ペットを飼うのには覚悟がいる。家族を迎えるのと同じだ。
そんな当然のこと、自覚せねばならないことを私達は考えずに、猫を迎え続けた。
そこに、鳴いている、座り込んでいる、1匹だけの。ひとりがいたから。かぞくになっていった。
猫や犬、カメレオン、蛇達と家族になるには私達は無知すぎた。
私はゆっくりと知識を得ていくことになる。飼い猫は外に出してはいけない。家猫にする。外に出してしまうのはそれ相応のリスクがある。しかし獣医に咎められることはない。自分達で気付き、田舎とか都会とか関係なしに、飼い猫を守り続けてゆくのが飼い主の使命だ。
白血病。猫エイズ。そして、ネズミや他の動物を食べ菌を摂取してしまうことへの懸念。
隣町に住む、ハローキティのぬいぐるみの首をギュッと締め続ける危険な人物。
もしかしたらと、と思っても、もう問い詰められないのだ。
あれからスマートフォンを持つようになって。検索すること。アプリをダウンロードすること。活用することアプリの中でも更に検索ができることを知った私は、必死にTwitterと保健所の記録を年数と猫の特徴に目を留めながらスクロールしていく。三毛猫。白猫。キジトラ。
私達はただ近所の道路やもしかしたら落ちたのでは、心配になり用水路を見、車の下を探すことしかしなかった。
本当はビラを作ったり。自作できなければ依頼したり。保健所へ問い合わせたり、警察へ遺失物扱いになるのだろうか。届出を出すまでして。可能ならばTwitterでアカウントを作り、ハッシュタグ迷い猫、迷い犬、保護猫、保護犬、保健所。住んでいる市、県まで。本気で探すべきだったのだ。
そうすれば。
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