第17話 俺たちで side武尊

絵奈の結果はほんまにびっくりした。



まさかの全教科100点かつ学年1位。

自信はあったんやけどなぁ。

英語は100点やったけど、他の教科の点数もっと上げないと絵奈に追いつかれへんし、紘夢にも勝てへん。


真面目にやったつもりやけど、もっと真面目にせなあかん。


絵奈が紘夢と昔みたいに話せるようにもなって、友達も増えて、席もまた近くなれて、笑うことも増えててすごく……嬉しい。



絵奈にはずっと笑っててほしい。



絵奈が笑ってるだけで俺も嬉しいし、幸せって思うから。

……俺と紘夢で絵奈を守るんやから。


2度と、絵奈に辛い思いなんかさせへん。

何があっても、絶対守る。

あの騒動があってからそう決めた。


ピロン


スマホの着信音。

平岡くんからだ。

野球部に入ったらしく、仲良くさせてもらってる。


俺もバスケ部に入るか悩んでたけど、入らんことにした。



は今私立の高校に通ってるらしい

あんまり詳しいことは知らないけど、友達をたどって情報集めてみる

何かわかったら連絡するよ



……へえ、私立か。

とりあえず、「了解。ほんまにありがとう」と返信して、近くの私立の高校を調べる。

平岡くんが友達多い人で良かった。

今のところ同じ高校に仲良かった人はおらんから。



このあたりやと……紅丘学院。

隣町やと城川学園。


この2つのどっちか、か。

どっちも可能性あるしなぁ。


紅丘は近いし、部活も強い。

ただ学力はそんなに高くないぽい。

このあたりでは滑り止めなんかな。


城川はガチのお金持ちが通う。

部活も学力もレベルは高い。

城川市はお金持ちの町やからなぁ。


……まあ、いいか。

どっちにしろ、は絶対に見つけなあかん。


けど、情報が足りなさすぎる。

紘夢には聞かれへんし、絵奈にも聞かれへん。

こうなったら、俺が知り合い増やして、情報を集めるしか方法はない。



――絵奈と紘夢を苦しめたやつ、絶対俺が許さんからな。

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