第17話 ゼウス
グッドとラックは永遠の歪みにいた。二人の目の前にゼウスとラグナロク・ダークがいた。
「私は幻を見ているのであろうか?私とよく似た二人が見える」
「幻などではない。二人は間違いなく本物である」
「本物…ということは、お主たちは私の息子、グッドとラックか?」
「はい。僕はグッドです」
「俺はラックだ」
ゼウスは二人を抱きしめた。
「長かった…かれこれ星が生まれて死んでいくほどの時間は経ったであろうか」
「それはさすがに言い過ぎではないですか?」
「言い過ぎなどではない。会いたかったぞ、私の息子らよ」
「痛い、痛いぜ」
ラグナロク・ダークが言った。
「それよりいつまでここにいるつもりだ?」
「「お前が言うな!」」
その時、歪み全体にヒビが入った。ヒビが広がり、歪みが割れた。そこにプルートがいた。
「迎えに来た。弟よ」
「お主…誰だ?」
プルートことハデスは暗黒物質の化身との一騎打ちに勝ち、暗黒物質を扱いこなす許しを得た。ランプから出られないでいると、バルカンがふたを開け、外に出ることができた。十二神にいなくなった二人の事を聞き、永遠の歪みに向かったのだった。その後、四人は霊界ガイアに戻った。そこで、ゼウスの妻であり、二人の母である女神ことアナスタシアが出迎えた。
「おかえりなさい。あなた」
「ただいま。心配をかけた」
「お兄さんが助けて下さったのですね?」
「まあ、そうだが、私は彼らに助けられた。お前たちの息子ら、グッドとラックに」
アナスタシアは二人を抱きしめた。そこに、十二神ともう一人が現れた。
「オリュンポス十二神が勢揃いしている。それともう1人、見知らぬ者がいるが、お主の名は?」
「はじめまして。私はガイアと申します」
ゼウスとハデスは驚き、倒れそうになった。
「すべての祖であらせられる、ガイア、様・・・?」
「そう驚かないでください。これからわたしと十二神はこの星の住人になるのです。ゼウス王、よろしくお願い申し上げます」
「十二神とガイア様が霊界ガイアの住人に・・・?一体どういう・・・?」
「わたしはグッドとラックの2人を導きながら、さまざまな星を見ました。見て改めて生きる難しさを感じました。どの星の民も、個性豊かでしたが、何か物足りなさを感じました。それに比べて、この星の住人がテラと呼ぶ星、地球は見てきた星の民が集まっているかのように素晴らしい星です。アグルが何度も訪れ、守りたくなる気持ちも分かります」
「つまり、どういう・・・?」
「ゼウス王、わたしは提案します。テラをシン・ガイアとして、霊界ガイアを霊界ウルトラとして、霊界ウルトラの戦士がシン・ガイアを守っていくことを」
ガイアの言葉に十二神は胸に手を当てて賛成した。その後、ゼウスは霊界ウルトラの父と呼ばれ、ウルトラの戦士たちに慕われた。ハデスは魔王として魔界に戻ることになった。
「ゼウス、聖剣ラグナロクの暗黒物質は私が取り除いておいた」
「ハデス、感謝する。魔界と霊界は協力関係にある。今後もよろしく頼む」
「こちらこそ頼む。魔界に来て魔王と名乗っていた戦士が帰ったら迎えたまえよ」
「わかった」
「では、さらばだ」
その後、戻ってきたミズーリオは稽古の相手を探していた。
「良かったら、僕たちが相手しましょう」
「六使徒の2人が相手だ!」
グッドとラックは剣を構えた。
グッドとラックの夢旅行 ソードメニー @sordmany
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