第15話 ハデス
グッドとラックは家に戻ってきたプルートに疑問を投げかけた。
「龍使いのあなたは、敵ですか、味方ですか?」
「銀河獣の光線を片手で受け止めるならガイア人以上の強さだ。警戒を怠るなよ、兄さん」
二人は警戒する構えを見せた。龍が黒い靄と化したあと、プルートは言った。
「安心していい。私は味方だ」
「それが本当だという証拠を見せろ」
「証拠か。これでどうだ?」
プルートは再び黒い龍を二匹召喚し、龍が囲んだ空間にある場所が映し出された。
「ゼウス王!どうして?」
「私はゼウスの兄だからだ。状況は把握している」
「ご無事だった」
「信じていいのか?」
「当然だ。何も手を出さない事が何よりの証拠」
二人は構えを解いた。
「ゼウスは濃度が濃い暗黒物質の中にいる。私でも扱いきれない量の暗黒物質を必要とする。今はまだ迎えに行くことができない」
「今は、ということは後で迎えに行くつもりだったのか?」
「そうだ。その為にも私の計画の為にもある事を果たす必要がある」
「計画?ある事?」
「先程消滅した宇宙人、お前たちに暗黒物質を放射した宇宙人など悪事を企む全宇宙人を撲滅する計画を私は考えている。その為にはある事を果たす必要がある」
「だからそのある事ってのは何だ?」
「ある事とは、暗黒物質の力を扱いこなす許しを得る事だ」
「許しですか。誰に許してもらうんですか?」
「暗黒物質の化身だ」
「化身!?強そうだな」
「協力してくれるか」
「ゼウス王も助けられるんですよね?」
「当然だ」
「俺たちは何をすればいい?」
「その剣、どこで手に入れた?」
「これはバルカンという人に作ってもらいました」
「そうか。バルカンは見知らぬ者に武器は作らない。何をした?」
「ジュノーという人にもらった指輪をあげた」
「ふん。ジュノーは見知らぬ者に物を譲らない。何をした?」
「アポロという人が作った曲を教えました」
「話が早い」
「どういう意味だ?」
「はっきり言おう。暗黒物質の化身の許しを得るには、力を示す必要がある。その力とは、オリュンポス十二神の力を集めることなのだ」
グッドとラックは首を傾げた。
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