第14話 ヘスティア
グッドとラックは時空の歪みを出た。
「そろそろゼウス王に会えるくらい歪みを通ったと思うんだけどなあ」
「なかなか進んでも変な星があるだけでどれだけ近づいてるのか分からないな」
その時、母艦が現れた。
「待ッテイタゾ、ガイア人。完成シタ銀河獣ノ力、喰ラエ!」
母艦から飛び出した巨大な怪獣が強力な光線を吐いた。二人の機体は光線を受け、近くの星に落下した。星の民は慈愛に満ちていた。気づくと、二人は温かい家の中にいた。
「あれ…?ここは…?」
「起きたか。ここはヘスティアという星らしい」
「君は誰だ?」
「それが俺にも分からない」
「分からない?僕は誰だ?」
「どうやらお前も記憶がないみたいだな」
「ああ。この剣もカッコイイとは思うが何でここにあるのか覚えていない」
そこに一人の女性がお茶を運んで来た。
「目を覚ましたのですね。お茶でもどうですか?」
「これはご丁寧に」
「頂きます」
二人はお茶を飲んだ。
「温まる」
「ああ。心が和らぐようだ」
二人は飲み干したあと、湯呑を返した。
「ご馳走様でした」
「それで記憶は戻りましたか?」
「いや、戻らない」
「そうですか。残念です」
「あの、あなたは?」
「私はヴェスタといいます。あなたたちが家の前で倒れていたので、手当てをしました」
ヴェスタの隣にいた民が言った。
「この方は聖母といわれ、触れただけでどんな傷も癒す力を持ったお方です」
「それはすごい」
「私は傷を癒せても、記憶を戻すことはできませんでした」
「それは違う」
そこに黒い甲冑の男が現れた。
「プルートさん」
「すまない。従者に言って上がらせてもらった。お前たちの記憶を失わせたのはニセ銀河獣の仕業だ」
「にせぎんがじゅう?」
「そうだ。あの宇宙人が作りだした怪獣の寄せ集めが吐く光線に仕掛けがある」
その時、地響きがした。
「きゃあ!」
「何だ!?」
家の窓が割れ、母艦から声が響いた。
「ガイア人!ソコニイルノハ分カッテイルゾ!出テコイ!サモナクバ、建物ゴト吹キ飛バシテヤル!」
「それは出来ない。何故ならお前は今から私に倒されるからだ」
母艦の前にプルートが立っていた。
「貴様ハ誰ダ!」
「私は魔界ディスガイアの王、魔王と呼ばれている」
「魔王?知ッタ事カ!」
巨大な怪獣が光線を吐いた。プルートは片手で光線を受け止めた。
「何!?ソンナ馬鹿ナ!?」
「そんな馬鹿な事はある。そんな偽物で私に勝てると思う事が馬鹿げている」
「我ヲ侮辱スルナ!兄者ノ敵!!」
宇宙人は自ら巨大化し、プルートに襲い掛かった。
「暗黒物質の化身よ!力を貸したまえ!」
プルートの周りに黒い龍のようなものが二匹現れ、巨大な怪獣と宇宙人に絡みついた。
「ウアアアア!サヨウナラ、兄者」
宇宙人と怪獣は爆発四散した。その時、グッドとラックの記憶が戻った。
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