タイトルは過去に別の方から当方に頂いたレビュー内本文からパクリですが(マテ)、奇しくもこちらのあるコメントへのお返事でも、だるっぱ様から同じコメントを頂いたため、共感したので恥ずかしげもなくタイトルに使わせて頂きました。
Aという疑問が出て来て調べたら別にBという疑問が出て来る。そしてBに対して自分なりにCという答えを導き出したら、調べている内に相反するDという説が見つかる。Dを論駁するEという説を見出す。そんなことの繰り返す。他時代に比べ資料が少ないゆえに、逆に容易く結論づけられない。古代史はそんな探求探求探求の繰り返しの、根気がいるエンドレスの世界です。
私の研究がある意味19世紀の人類学者フレーザーが言われていたような揶揄をすると「腰掛似非歴史家」とでもいうべきですが、だるっぱ様はフィールドワークを盛んになさられており、文献的な解釈のみでは得られない、地元ならではの考察は自分には得難く、参考になります。
将来的には小説をお書きになられる予定との事なので、幾つか読ませて頂いた稿の中から判断して、参考となりそうな文献を独断と偏見で幾つかご紹介させて頂きます。(なお、以下の中で専門書以外は殆どのものがデジタルコレクションで閲覧可能なので宜しければご覧ください)
◇ベースとなる文献など
・『古事記伝』本居宣長
・『書紀集解』河村秀根・『日本書紀通証』谷川士清・『日本書紀通釈』飯田武郷
・『上宮聖徳法王帝説証註』狩谷棭斎・『上宮聖徳法王帝説新註』金子長吾
・『神代史の研究』『古事記及日本書紀の研究』『日本上代史研究』『上代日本の社会及び思想』津田左右吉
・『大日本地名辞書(上巻)』吉田東伍
◇専門書
・『聖徳太子』坂本太郎
・『蘇我氏の研究』或いは『蘇我氏と馬養集団の謎』平林章仁
・『新稿日本古代文化』和辻哲郎
・『東洋史上より観たる日本上古史研究 第1 (邪馬台国論考)』橋本増吉
・『古墳とはなにか 認知考古学からみる古代』松木武彦
・『古事記研究』西郷信綱