第14話⁂初恋⁂
そうそう、確か……幻想世界の二つ目の扉⁑空中都市「グランド王国」には『天使』と『悪魔』が住んでいる筈だったが、年甲斐もなく年端も行かない若い娘ルフィ姫に、夢中のビリー王。
それもまだ十七歳のうら若い娘に、よこしまな行為をしようなどとんでもない話、地球では淫行条例違反などの行為で、れっきとした犯罪者扱いされる行為なのだが、老いらくの恋に走って回りが全く見えていない、高齢の王様ビリー王の醜態。
すっかり男としての機能も失い男としての鳴りを潜めていた、それこそ仏様の様なビリー王だったのに、どうした事だろう?余りにも美しいルフィ姫を目の前に、完全に狂ってしまい、発情期が再燃してしまった。
ルフィ姫に気を取られ過ぎて一番重要な、この王国の最重要課題『天使』と『悪魔』の事を見落としていたが、そもそも天使と悪魔って何?
天使は天国の住民で神の使い。悪魔に対を成す対抗として生まれた。
悪魔は地獄の住民で人間がひどく邪悪、凶悪になると、肉体から抜け出た状態の魂(幽体)が化け物になる。そして…ついに魂とのつながりが切れてしまい、悪魔となる。
この「グランド王国」には『天使』と『悪魔』が住んでいる。
都市の北西の雲の上には『天使』沼地には『悪魔』が住んでいる。そして恐ろしい限りの対立が繰り広げられていた。
天使たちは悪の限りを尽くす悪魔から、このグランド王国を守ろうと必死だ。
一方の悪魔たちは、五つの扉の向こう側に広がる五つの幻想世界の中で抜きん出た、このグランド王国の潤沢な資源をすべて奪い去り乗っ取ろうと企てている。
そこにあのギャング王国のジノ王が侵略して、「グランド王国」が破滅寸前に追いやられようとしていた矢先、あのジノ王が病の床に伏せってしまった。
胃癌手術の為入院を余儀なくされてしまったのだ。
◆▽◆
あれから…5年の月日が流れて、碧二四歳、そして…信長🅰秀吉🅰家康🅰は一〇歳に成長していた。
この五年間はジノ王が体調不良の為、入退院を繰り返していた為、このギャング王国は実に穏やかな日々が続いていた。
スクスク成長した信長🅰秀吉🅰家康🅰は、もう直ぐ十一歳だ。
だが…最近このわんぱく坊主たちは、ルフィ姫に興味津々。
このクロ―ンはどういう訳か、碧の手違いで人間の十二ヶ月で一歳と比べて、クロ―ンの一歳が七ヶ月~八ケ月で一歳になっているので、人間よりはサイクルが早く年を取る。
早速、信長🅰が、怪しい行動を取っている。
日本舞踊は和服姿が定番だが、練習なのでルフィ姫はワンピ-ス姿で趣味の日本舞踊を練習している。そこにやって来て、信長🅰は何と、とんでもない行為に及んでいる。
「ルフィ姫ほ~れスカートめくり。あっ!パンツ見~ちゃった!見~ちゃった!おいらの時代は腰巻だがや~!な~んじゃ~?白の冴えないパンツ😒つまらんがや~?」
”ペロン”
「キャ————!何するの」
「フン!おばさん。べ——ダ!😜」
「何がおばさんだ💢ンモウ!😡💢」ルフィ姫が、怒りを露わにしている。
一方の秀吉🅰は、ルフィ姫に何やら必死に話し掛けている。どうせ歯の浮くようなお世辞でも言っているのだろう?
「ルフィ姫もう十二月だでよ、おみ足が冷とうならんように🌝、おいらの懐でスリッパを暖こうしとくでよ~!アッそれから肩がこっているようじゃなあ?😒さあさあ揉んでやるでよ~(ウッシッシッシ❕美しいルフィ姫に接近して身体くっつけれるし、肩や腕や手触れるし、胸の谷間覗けるでよ~二度美味しいとはこの事。それから……おいらだけいつも頭撫でて貰えてるんだがや~ウッシッシッシ😁ざま~見ろ😜)」
【豊臣秀吉が、織田信長の草履を暖めた話はよく知られているが、幕末に成立した「名将言行録」には、懐ではなく背中で温めていたになっている。】
そして…家康🅰は、コンプレックスでいじけ、ひねくれている。
(ルフィ姫の事が好きだども、信長🅰は見ての通り美形だから、こんな、でぶっこのおいらでは到底太刀打ちできにゃ~がや~。あの秀吉🅰は、ペラペラ歯の浮くんがごとう人たらしでよ~、虫唾が走るわ!あのサル目💢)
大体食べているか、寝ているか、本を読んでいるかのどっちかの家康🅰は、大概キッチンにいる。魔法使い兼お手伝いのリンゴ婆さんが出してくれる食事では、足りないので自分で作って食べる為だ。
憧れの、ルフィ姫がキッチンにやって来た。
「ああ……家康🅰君偉いね!お勉強中?」
「アア……そうだよ!ルフィ姫、今…味噌煮込みうどん作ろうと思うとったが、うみゃ~でよ~待っとりゃ~せ」
トントントン グツグツ
一生懸命に精を出し味噌煮込みうどんを作っている。
「さあ食べりゃ~😄」
「アア……そう?ありがとう……嗚呼アア……美味しい😋」
「フン!おいらだって負けないもん🌝」
ルフィ姫に対する淡い恋心。
この三人の恋愛と言うには余りにも幼過ぎる初恋バトルが、熾烈に繰り広げられる事となるのだが、どうなる事やら?
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